違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『自分ファースト』という波が来ている

トランプ大統領が誕生して1年が経過。

 

果たして、アメリカおよび世界は、どのように変化したのであろうか?

 

その他大勢の1人にすぎない私が、思うところを書いてみたい。

 

 

1年前、トランプ氏が大統領になった時、私は期待していた。

 

トランプ大統領が救世主になるというよりも、それがキッカケで何かが動き出すことを期待していたからだ。

 

普段動かないものが動く時と言うのは、良いことばかりではない、と言うよりも初期症状は悪いことばかりのはずだ。

 

自然災害と一緒で、最初は破壊をもたらす。

 

ず〜っと昔、たぶん小学生のころだろうが、社会の授業で扇状地に関して、こう教わった。

 

『大雨が降ると、川が氾濫し下流の川沿いの土地に被害をもたらすが、同時に肥沃な土を運んでくる、こういう土が扇状に広がり積み重なって、質の良い畑や果樹園ができる、水害は巡り巡って果実をもたらす』と。

 

この話に子供ながら興味を持ったが、その後の人生で扇状地というのを実際に見たことがない。

 

大きな川を見るたびに扇状地の存在を感じてみたいと思っていたのに全く見ることができない。

 

答えは簡単で、見る川全てが護岸工事されていて、堤防が築かれ、農地であった場所の多くが住宅地になっていたからだ。

 

少し余談気味になったが、何が言いたいかというと、現代人は破壊がもたらされた時に同時に良いことももたらされているという体験がないのだ。

 

1923年の関東大震災と1944年の東京大空襲で焼き尽くされた東京がその後発展した理由の1つは、焼き尽くされたことにあるのは言うまでもないだろう。

 

しかし、阪神大震災以降の大地震や大水害が、その後の発展をもたらしたという話を聞いたことが無い。

 

一定の進歩を達成した現代社会が更なる発展をしようとするならば、おそらくその前段階として何らかの破壊がもたらされるはずだ。

 

それが、トランプ大統領の役割なのかもしれないと思いたい自分がいる。

 

トランプ大統領は、『アメリカファースト』を標榜している。

 

かつてアメリカは世界の警察と言われていた。

 

あくまでも資本主義社会の理屈に過ぎないかもしれないが、治安や秩序が大事だとわかっていたからこそだろう。

 

昨年は、日本でも『都民ファースト』が大盛り上がりした後、大コケした。

 

”○○ファースト”は一種の流行り言葉のようでもあるが、○○ファーストは最終的には『自分ファースト』に行き着く。

 

そう考えるとレディファーストというのは、少し異質な○○ファーストに思える。

 

 

トランプ大統領が標榜する『アメリカファースト』は『トランプファースト』だろう。

 

『アメリカファースト』が、世界の治安や秩序に悪影響を与えるかどうかが要チェックだ。

 

ところで、トランプ大統領が『アメリカファースト』を標榜する前は、アメリカはアメリカファーストではなかったのだろうか?

 

そんなことはない、アメリカは昔からアメリカファーストだったはずだ。

 

日本人にはピンとこないかもしれないが、アメリカだって変化している。

 

アメリカンドリームという言葉は、今やアメリカ人にとってもおとぎ話になっている。

 

個人の活躍を妨げる所属や帰属の壁があるのだ。

 

「アメリカン・ドリーム」から見るアメリカ/「夢」の行方

特に大衆文化の中で絶え間なく再加工され、アメリカの人々の日常的心象に非常に興味深い影響力と補足力を持ってきた「アメリカン・ドリーム」ですが、アメリカにおけるこの言葉の使用に近年顕著になってきたのが、ネガティブな言葉との組み合わせです。新聞・雑誌記事や書籍、オンライン上で「American Dream」という言葉を検索してみると、それに付随するのは「終焉(end)」や「衰退(decline)」、「絶望的な(hopeless)」や疑問符(?)等々です。

 

 

 

 

『自分ファースト』は、自分さえ良ければいいというものではなく、自分の価値の最大化を目指すということだ。

 

日本に目を向けると、企業や組織は、自分さえ良ければ良いという間違ったファーストを指向してるように感じる。

 

そういう意味では、自分ファーストは個人と相性が良い。

 

だから、SNSが大事になるし、価値の指標としてフォロワー数というのが機能する。

 

この動きが何を破壊することになるかと言うと、今も昔もこれからも、自分の価値を決めるのは他人であることに変わりはなく、決める他人は所属したり帰属したりする集団の中にいるというのが従来型だが、このクローズドな世界で評価されるということに価値があるという価値観が壊れるのだ。

 

所属や帰属の前に一個人であることが重要になる。

 

所属や帰属を超えたオープンな場で評価されるということが、今は価値を持ちつつある。

 

今インフルエンサーと言われるフォロワーの多い人達の多くは、芸能人や著名人を含め、インターネットが胡散臭いという扱いを受けてた頃から、IT界隈で試行錯誤していた先駆者が多い。

 

もし、時代の変化をもたらす破壊が起きるならば、これからはこの辺の顔ぶれも変わり始めるだろう。

 

『自分ファースト』は、ずっと続く価値観なのか、それとも期間限定なのかは不明だが、今は波が来てる分野だろう。

箱根駅伝が感じさせる『たかがシューズ、されどシューズ』

2018年の箱根駅伝が終わり、青山学院大の4連覇で終わったが、往路の優勝は東洋大だった。

 

学生が切磋琢磨し合う姿を感じるとともに連覇はそうそう続くものではないだろうなという印象を感じていた。

 

今年の箱根駅伝の初日である1月2日のレース開始に合わせるようにこんな記事が出た。

 

箱根駅伝「薄底vs.厚底」靴の知られざる闘い ナイキ驚異のイノベーションが歴史を変える

2017年10月の出雲駅伝。なんと東洋大学と東海大学の学生がヴェイパーフライ4%を履いていたんです。特に、ナイキのサポートを受けている東洋大学は、下級生を中心にしたメンバーのほぼ全員。

 

しかも、下馬評ではあまり良くなかった東洋大学が、突然活躍しはじめた。

 

そして、ほかの選手も真似するようになりました。価値観が変わり始めたわけです。箱根駅伝の長距離20kmを59分台で走るために、あの厚底は適した靴なんじゃないのか、と。

 

 面白いのが、優勝候補と言われている青山学院大学は、ほぼアディダスなんですよね。先ほどの三村仁司さんが考えた走り方の靴なんです。そのために泥臭い練習をずっと積み重ねてきてもいます。

 

青学が「青トレ」という体幹トレーニングによって、故障が減り、継続して練習ができることになったおかげで選手が底上げされ、箱根に勝つようになったように、東洋大は、厚底靴に代表される走り方を会得して、故障せずに長く速く走って勝つという方向に向かっているのかもしれない。

 

 

 

面白いのは、この記事が書かれたのはレース前で、私がこの記事の存在に気付いたのは往路のレースが終了した後だったので、まるで予言的中という感じを受けたことと、ドラマ「陸王」がリアルに展開されてるような臨場感が得られたことだ。

 

上記の記事のように、東洋大は昨年後半ナイキのシューズを使うまでは下馬評が高くなかったのに、急に頭角を現したのも面白い。

 

即効性の高いドーピングがやめられないのも無理がないと感じた。

 

ところで、このシューズの争いを見てると思い出すのは、水泳界の魔法の水着と言われたレーザー・レーサーだ。

 

レーザー・レーサーLZR Racer)はイギリスSPEEDO社が開発した競泳水着である。2008年に入り、この水着を着用した選手が次々と世界記録を連発した。

 

2009年7月24日に行われた、国際水泳連盟(FINA)の会議において、2010年より水着素材を布地のみに制限するルールが決定された。

 

 

 

結局、特別な水着は禁止になったことを考えると、特別なシューズもいづれ禁止になるのだろうなと思われる。

 

技術の進歩を嫌がるというよりも、競技に対する興ざめ感の方が弊害として大きくなるだろうから。

 

現代の選手に、昔のアスリートが使っていた環境を与えた場合、記録はどのくらい変わるのだろうか?

 

一般的には長距離走の選手の場合、体重は軽い方が良く、筋肉ですらハンデになると言われる。

 

箱根駅伝の場合、総合タイムの短縮は、かなり大きな比重でシューズの差が影響していると考えられる。

 

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/箱根駅伝の記録一覧

総合タイムの変遷

コースの変遷はあるものの、一定の目安となるタイムを初めて突破した歴史は以下の通り。

  • 15時間突破…14時間39分01秒4/5:明治大学 第2回(1921年)
  • 14時間突破…13時間54分56秒:明治大学 第9回(1928年)
  • 13時間突破…12時間47分53秒:早稲田大学 第14回(1933年)
  • 12時間突破…11時間59分33秒:中央大学 第36回(1960年)
  • 11時間突破…10時間59分13秒:山梨学院大学 第70回(1994年)
  • 10時間55分突破…10時間51分36秒 : 東洋大学 第88回(2012年)
  • 10時間50分突破…10時間49分27秒:青山学院大学 第91回(2015年)

 

 

コースの変更による若干の距離の違いを別にすれば、タイムに影響を与える要素は、天候や路面状態や身体能力の違いとなり、身体能力にシューズが大きく影響を与えるだろうことが想像できる。

 

たかがシューズ、されどシューズ。

 

スポーツ専門店のランニングシューズのコーナーに行くと、フルマラソンでサブ3(3時間切り)用やサブ4(4時間切り)用と銘打ったシューズが売られている。

 

トータルの記録は進歩してるが、果たして現代人の中身はどれほど進歩してるのだろうか?

 

ドーピングを利用するのはずるい事なのか、それとも賢明なる判断なのか?

 

少し前だったら、迷わずズルイと言えたが、最近は選択は常にトレードオフを伴うと言う考えが染み付いたので、大いに悩んでしまうところだ。

 

今年の箱根駅伝の復路では、青山学院大が東洋大を寄せ付けず、総合優勝を飾ったが、東洋大をはじめとしたナイキのシューズ利用者の準備不足が原因で勝てなかったとも言える。

 

ドーピングは有利かもしれないが、やれば勝てるわけではない。

 

ランニング競技は、ランナーの競い合いだと思っていたが、実はいつのまにかシューズの争いになっていたかもしれない。

 

おそらく、全ての分野で、気が付いたら戦い方が違っていたと言うことが起きそうだ、そしてビジネスの場では既に戦い方が変わってきているし、ビジネスとビジネス以外の境界が曖昧になりだしている。

 

はてなPROを1年更新から2年更新へ変更、ちょコムが便利だった!

昨年の1月10日に、はてなPROを1年更新で始めたときは、続けられるかどうか自信もなかったので1年更新を選択したが、望んだわけではないが、なんとなく自分の書きやすいスタイルみたいなものができてきてるようで、継続に関しては不安が無くなってきたので、更新にあたっては2年コースを選択しようと秋ごろから手続きに関して他の方のブログを見たりしていたが、支払いを巡って皆さんがイライラしてる記事が多く見られたので、できるだけ無駄がない方法を選択できるように考えていた。

 

時間に余裕があるときはあまり熱心ではなかったが、年末から少しずつ情報を整理していたが、はてなの説明は少しわかりづらくて、また他の方のブログを見ても、クレジットカード以外ではどうやっても無駄な支払い額が発生するようで何だかスッキリしない。

 

節約したいから2年更新を選択したいのに、ボッタクられそうな気配を感じてしまうのが気持ち悪い、そう感じてる方が多くいそうだということが検索すると感じられ、”わかりにくい&結局高く付きそう”という疑心暗鬼が拭えない。

 

同じようなことを1年前にも感じてたはずだと思い、支払いや手続きを振り返ってみると、私は”ちょコム”を使って支払ったが、1年更新の料金¥8434(税込み)に対し¥9000を払っていた。

 

差額の¥567がポイントとして残ってる状態だが、このポイントは有効期間1年らしいので間もなく無くなるのでできれば使ってみたい。

 

ちなみに2年更新は¥14400(税込み)なので、理想は支払額14000円が目標だ。

 

私もそうだったし、多くの方が戸惑っているのは、はてなポイントの購入の画面の購入金額欄の表示の仕様にある。

 

コンビニ支払いの場合。

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ちょコムでの支払いの場合。

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どちらにしても端数で無駄が出るし、コンビニのほうが柔軟性は低いし、手数料も高い。

 

ところで、この画面を見ながら不思議に感じたのは、昨年私はどうやって9000円分の購入をしたのだろうかということだった。

 

この表示に勘違いを起こさせる要素があるのだ、この画面が意味してるのは、ちょコムにプールされてる金額(=ポイント)を、どのようにはてなに配分するかということを示してるだけなのだが、この単位でしか購入できないと勘違いさせてしまうのだ。

 

ちなみに、ちょコムに14000円プールされてるものを、はてなに移す場合、「10000」「3000」「1000」と3回に分けて移せば良くて、この手続に手数料は発生しない。

 

そしてちょコムへの入金は任意の金額を設定できるので、私は14000円をチャージした、その手数料は200円で、今回の更新で発生した手数料はこの200円のみ。

 

結果的に本来14400円必要なところをポイントも消滅前に使えたので総支払額は手数料込み14200円でできた。

 

2年更新のコースの起算日は本日1月3日となり、1年コースの残7日分の料金が日割りで精算されポイントとして残るようだ。

 

567ポイントあったうちの400を使い、167ポイント残ってるはずだが、確認すると。

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差の118ポイントが精算された分だと思われる。

 

クレジットカードを使わず更新手続きをするときはちょコムが便利だと再確認できました。

 

念のため確認したが更新はうまく行ったようです。

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『行動する人』と『行動しない人』

来るぞ来るぞと言われてる未来はいつ来るのか?

 

こんな未来がやって来るという話はたくさん語られるが、それらが急に現れ一気に世の中を変えることは実際には殆ど無いが、深く静かに、でも着実に変化は訪れ、気がついたらガラッと変わってる、気付いた時には時代に乗り遅れている、そんな経験を持つ人は多いだろう。

 

変化する未来には2種類がある。

 

1つは、未知の技術が拓く世界だ。

 

ついに未来がやってくる。2017年に実現した、まるでSFな出来事たち 2017.12.26

AIは引き続き人間を超えたがる

 

ちゃんと使える人工子宮

 

ロボットがさらに恐ろしく

 

バイオハッカーが自らの体を遺伝子操作

 

ある種の遺伝子治療にはゴーサイン

 

AIでフェイクニュースがますます増える?

 

脳をコンピュータ化したい企業たち

 

人間のように歩くことを学んだAI

 

 

もう1つは、人間の生き方の変化だ。

 

「起業家的な働き方」をできない人たちの末路
従来型の「雇われ仕事」は消滅してしまう 2018年01月01日

テクノロジーやグローバル化の急激な進展は、無数の革新を生み出した。結果、「従来型の雇われ仕事の終焉(THE END OF JOBS)」が到来し、「起業家的な働き方」が求められるようになった。この事実を受け入れるかどうかで、今後の生き方は大きく変わる。

 

 

我々が目の当たりにしてる時代の変化は、モノを所有する喜びの背後にある『物欲』よりもSNSでの”いいね”を欲しがる背後にある『承認欲求』の方に魅力を感じるというような変化に留まっていたりする。

 

承認欲求の台頭の背景には、勝ち負けや順位を競い、少しでも上を目指すという価値観から、合格ラインを設定し、そのラインをクリアすれば良しとする価値観へのシフトがあるような気がする。

 

そして現在は、多くの人が”自分を魅力的に見せる合格ライン”をクリアすることに一生懸命になってるように見える。

 

 

 

洋服よりも化粧を重視するようになったということは、体の外側よりも、体の表面が重要だと思い始めているということだ。

 

美容整形、急増の真相「スマホ台数に比例」 手術現場で何が?

「だからこそ、整形して360度かわいくならないといけないんですよね。若い世代の整形に対する考え方は、『親にもらった体に何してるの』から『きれいになるならいいじゃん』に、すごい勢いで変わってきていると思います」

 

老若男女問わず、スポーツしたり、筋トレしたりは、体の表面や内側を重要だと考えているからで、洋服より化粧を重視することと同じ理由に基いているだろう。

 

生き方が変わると、それを示すキーワードが変わってくる。

 

大西洋が語る「百貨店の構造的課題とこれからの小売業」 2018年1月1日

衣食住だった大分類が、今後は「お客さまのライフスタイル成熟による多様化」により、「美」や「健(康)」「癒(し)」「遊(び)」「学(び)」などのカテゴリーの分類に変わっていくのではと思います。

 

 

やっぱり、時代は変化しているようで、ここでも『行動する人』と『行動しない人』に二極分化が進むだろう。

 

『行動する人』とは起業家的な人で、雇われ仕事をするような人が『行動しない人』に分類されるようになるのだろう。

 

 

『定価&早い者勝ち』から『時価』への動き

2017年が間もなく終わり、2018年が始まろうとしている。

 

時間は連続していて本来どこにも区切りはないのだが、人間は区切りを付け意味付けをしたくなる生き物なので、それにあやかって”区切りが付きそう”をテーマにしたことを書いてみたい。

 

時間の流れの中で区切りを付ける時、自然とキーワードは”新旧交代”や”世代交代”など、『老』から『若』へ移動する動きを感じるが、実際には”因果は巡る”という連続性も拭い去れない。

 

「好き」よりも「勝てる」かどうかーーヒットサービスを生んだ3人の起業家が明かす、負けない戦い方 2016年08月17日

つまり、一番大事にしたのはビジョンでも何でもなく「勝つこと」だったんです。MERYのみんなが「食えるようにする」と言っていたのと同じですね。

負けない戦いをするために、勝てるマーケットを選んで、勝てる戦略を作る。お金を得られるようにして、みんなが生活できるようにする。それを重要視しました。

 

 

上記で語られた話は、1年前の話だが、昭和の話のような古典的な味わいが漂っていて、経営者のマインドが結構古臭いことを示している。

 

 

 

ポジションをとるかとらないか。これが「アクション格差」となる 2017.12.26

「人工知能(AI)VS 人」みたいな対立構造をあおるのではなく、AIといかに賢く付き合うかという視点を持ったほうがいい。

つまり「AI vs 人」ではなく、「AI vs 人+AI」という捉え方。

そのときにポジションを取りに行くというのは合理的ですな。

 

 

AmebaTVの「朝まで生テレビ」で、ワークスアプリケーションズ の牧野社長がこんなことを言っていた。

「情報を知っているかどうか、情報格差が経済格差につながる」

 

それに対してホリエモンが反論。

「いや、情報はすでに溢れている。僕の有料メルマガでも『こうすればいい』と毎週答え出してますから。あとはやるかやらないかですよ」

 

 

 

昭和から平成の初期は、情報を知ってるか知らないかは決定的な違いだったが、現在は情報格差は決定的な要素ではなく、行動することに価値がシフトしているということだろう。

 

昭和から平成に時間が流れる中で、大衆の消費行動が変化して行った。

 

そんな消費行動は時間の流れの中で緩やかに変化しているようだ。

 

「モノ」の消費から「コト」の消費に移ったと言われたことが示していたことは、『所有』から『体験』に価値がシフトしてるということだったが、新たに「トキ」という概念が登場してきた。

 

「コト消費」では説明できない。博報堂生活総研が新たに提案する「トキ消費」とは?

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「トキ消費」が、意味してるのは、「いつやるの? 今でしょ!」という価値の提供が新たなビジネスになるということだ。

 

所有や体験に重きが置かれた世界では、と言うよりもこれも日本流のガラパゴスかもしれないが、『定価&早い者勝ち』という価値観が定着していた。

 

ここに「トキ」と言う価値観が持ち込まれると、定価は『時価』にシフトするだろう。

 

『時価』が独り歩きすると同時に『早い者勝ち』という価値観も消滅方向にシフトするだろう。

 

新品の多くが定価で提供されてるが、それらが中古市場や転売市場に流れると時価に近い自由な価格形成圧力に晒される。

 

形があり、減価償却が当てはまるものは価値を減じながら価格形成され取引されるだろうが、価値が減じない権利や概念を取引するような場合、市場でプレミアムを形成し、定価より高い価格で取引されることがままあるだろう、形あるものでも希少性が評価されるものならば新品価格を上回ることが起きる。

 

「チケットキャンプ」が突然終了した深刻事情
無策どころか、転売業者に対する優遇も

クリスマスライブや年末ライブを目前に控えた12月7日、チケット転売サイト最大手、「チケットキャンプ」が突如サービスの停止を発表した。

 

音楽コンサートなどの興行では席の人気に応じてチケット価格に差を付けることが少ない。そのため、定価で仕入れてチケットキャンプに流すだけで定価の数倍で売れるチケットも多い。

 

 

転売市場が目の敵にされるのは、最初の新品が『定価&早い者勝ち』で販売されてるからであり、購入者が購入のために費やした苦労やコストを評価する仕組みがないことも影響してるだろう。

 

チケットキャンプは失敗したが、『定価&早い者勝ち』から『時価』へのシフトは続きそうだ。

 

『客観指標』という亡霊

ビジネスにも趣味や遊びにも共通してる評価軸をわかりやすく説明してる記事が下記だ。

 

 

「ブラック企業を生み出すのは客。安かろう悪かろう、が労働社会を救う」 若新氏が消費者のあり方に

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おそらく富裕層向けに展開したいのに、富裕層にリーチする前に富裕層以外に評価されてしまうと価格を上げることができなくなり、単価の高さで勝負できないので数で勝負せざるを得なくなりブラック化したり、低価格低品質で勝負するつもりだったのに、低品質にクレームが付き高品質化(高サービス化)を余儀なきされた場合も、コストを価格に転嫁できずにブラック化につながったりしてるケースが非常に多い。

 

実際には、様々な理由があるのだろうが、一言で言うなら”何かが足りない”ということだろう。

 

商品が『人』である芸能界でも似たことが伺える。

 

2017年「なぜかブレイクしなかった」女優5人の顔ぶれ

まず名前が挙がったのは、中条あやみ。彼女は現在、携帯電話会社や製薬メーカーなど多数のCMに出演する、1日に何度となく目にする機会の多いタレントだ。

 

続いて名前が出たのは芳根京子。彼女は2016年度下半期放送の朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』(NHK)で主演を務めた。

 

次は佐久間由衣だ。佐久間は9月に終了した朝の連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)に準主役扱いで出演していた。現在は結婚情報誌『ゼクシィ』の表紙モデルとしても活躍している。

 

広瀬すずの実姉の広瀬アリスの名前も挙がった。

 

そして最後は山本美月だ。

 

 

知名度もあるしそれなりの評価は得てるが何かが足りないのかもしれないという意味では多くのビジネスにも共通してる課題があることがうかがえる。

 

商品やサービスに見られる”何かが足りない”ということに起因する破綻は、恋愛市場でも起きてるようだ。

 

悪妻:男から見せられた、天国と地獄。美貌に恵まれた私が、「悪妻」と呼ばれるまで

でも、学生時代のそんな純愛が終わると、今度は私の方も自分の容姿がいかに恵まれているかってことに気がつき始めてしまって。

 

容姿で得しすぎちゃった、っていうのかな。

 

それ以降は打算的な恋愛しかしてこなかったの。もちろんいい思いもたくさんしたけどね。旅行に連れて行ってもらったり、高価な洋服やバッグ、ジュエリーも沢山買ってもらったこともあったし。

 

けど、結構気を使ったりすることも多くて。

 

 

サービスは予定調和化すると有り難みが無くなる。

 

だからと言って、いつもサプライズは無理がある。

 

サービスは、心遣いから始まるのだろうが、サービスに”もっともっと”を求めると、気がつくと注文の多い客になってしまう。

 

”何かが足りない”は、”注文が多い”ことかもしれない。

 

 

”何かが足りない”ことは、学問や研究の場でも起きている。

 

ノーベル生理学・医学賞受賞の大隅氏「視野の狭い研究者ほど客観指標に依存する」

「視野の狭い研究者ほど客観指標に依存する。日本の研究者は日々忙しく異分野の論文を読み込む余裕を失っている面もある。だが異分野の研究を評価する能力が低くては、他の研究を追い掛けることはできても、新しい分野を拓いていけるだろうか。研究者は科学全体を見渡す能力を培わないとダメになる」 

 

 

『客観指標』は、世間の評価という浮ついたものから、「エビデンス」と言われる証拠や根拠まで、ピンからキリまであり、気にし出すとキリがない。

 

”注文が多い”のは、得体の知れない『客観指標』に振り回されてるということかもしれない。

 

この『客観指標』は、いわゆる”空気”で亡霊のようなものだ。

 

『個』の実力が問われる新時代の争い

政治における浮動票のように、その存在はあるのに、そこにリーチできない、そんな層がどの分野でも増えている。

 

そういう時、とりあえずその答えをインターネットやSNSのせいにする。

 

ソーシャルメディアは社会を分裂させる恐れ=オバマ前米大統領
Reuters 2017/12/28

インタビューでオバマ氏は「指導的立場にいるわれわれはみな、インターネット上で共有できる場を再現する方法を模索しなければならない」と述べた。「インターネットの危険の一つは、それぞれが全く異なる現実を持っていることだ。偏った見方を強化するような情報に囲まれて満足しきってしまう可能性がある」と指摘した。

 

大勢(体制でも意味は通じる)側から見ると少数側はその存在がなかなか認識されないし、少数と言っても総数で言うと大勢側と数で言うとさほど差がないことも多い。

 

少数側の特徴は、一塊にならないところにある。

 

だからだろうが、この少数側に情報をリーチさせるには工夫が必要になる。

 

下記の記事は9ヶ月前のものだが、広告業界の内部では多少の変化があるかもしれないが、一般人にとっては状況は変わってないように感じる。

 

ターゲティング広告は死に、次世代の「テレビCM」がFacebookやGoogleを駆逐する

ターゲットを絞り込みすぎることの問題は、広告主が最も見込みの高い顧客を求めるあまり、潜在的な顧客がほかにいる可能性を無視してしまうリスクがあることだ。

 

従来のように、キーワードとなる共通の一言があるようで、無くなっている。

 

キーワードが有効であれば、ことばでアピールできるので広告や宣伝が有効になるが、そうでなければ別の指標が自然と出来上がる。

 

コスメレビューは「語彙力がない」ほうが良い。コスメアプリで「評論より感動」を重視する20代女子の話と、可愛くないアイコンは「まとめる」の隠された意味。

コスメってパッケージを見ただけじゃ「それが良いのか悪いのか」ってわからないから。

買うまえに評判をチェックする必要があって。

 

今度、お店の化粧品売り場にいったら、周りを見てみてくださいよ。女の子がスマホで何かを調べてますから。それ、みんな評判をみてるんですよ。

 

むしろ「なにも調べないで買う人」って、いまめっちゃ少ないと思いますよ。

 

 

 

 

知ってる人からしか買わない、納得できる情報でしか動かない、調べてなさそうに見えるが調べている。

 

全てが同じことを指している。

 

買わなければわからない使い勝手のようなものを、買う前に知りたがっているのだ。

 

そうなるのは、多くの人が自分なりにスペックを調べて選んだのに、失敗したり、時には騙されたと感じるようなことが体験としてあるからだろう。

 

つまり、売る側の売り込みが買う側に届かなくなっているのだ。

 

 

社会が成熟し成長が止まると市場は、買い手市場になり消費者が強くなる。

 

そんな消費者が、内向きの行動を取っている。

 

 

ますます「閉じこもる」インターネット社会

要するに、みたいものだけみるインターネットは閉じこもっていく、という主張である。

 

世論操作は、ネットという「つながり」の空間に政治的フィルターを貼り、社会を内にこもらせている。

 

 

内向きの社会になると、組織力よりもカリスマ性のある個の力の方が強くなる。

 

商品にユーザー像としてのペルソナが求められるが、情報を発する場合も、誰に届けたいのかという意味でペルソナが問われるようになる。

 

今さら聞けない!「ペルソナとは」基礎知識とその重要性について

ターゲットは人物像をやや幅を持たせて設定するのに対し、ペルソナは人物像をリアルに設定していきます。

 

無料で提供される情報の場合、無意識のうちに不特定多数に向けて発信する、読む人や見る人は多ければ多いほど良いと考えるからだ。

 

情報には、個人の考えを示してるようでいて、実際は組織や団体の考えを代弁してるものもたくさんある。

 

 

 

 

 

政治やビジネス以外の場では、個のパワーがものを言い始めている。

 

なぜ『ちょいブス』を狙ってはいけないのか

あと一歩で美貌に恵まれなかったちょいブスは、すべてのランクのなかで恋愛においてもっとも戦略家となります。

そして大抵の男はそれを見抜けません。

「このくらいのレベルなら俺でもいけるだろう」

だいたいの男がそう思うのです。

またちょいブス女性は男にそう思わせるのが得意です。

 

 

個の場では、男であるか女であるかによって強いられる闘いの種類が違っている。

 

 

 

美人であるということは賭け金の高いゲーム

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藤沢: ええ。この図は、男が100人、女が100人の村があったとして、それぞれ魅力で順位を付けることができると仮定した場合の、各順位の男女の「モテ度」を表したものです。

 

魅力は、男なら経済力でもルックスでも何でもいいですし、女ならルックスや若さでもいい。じつは、何が魅力なのか?というのは非常に難しい問題ですが、ここではそこには立ち入らず、単純にとにかく何らかの魅力の指標で順位を付けられると仮定します。

 

 

 

このグラフは、男と女の恋愛市場における立場の違いを表しているのだが、このグラフの男性のカーブが、新時代の争いを示すものになるだろう。

 

恋愛以外の分野では男女差はないはず。

 

直線的な女性のカーブは、昭和の価値観に近いだろう。

 

 

ただ浮かれてるだけのように語られる『リア充』や『インスタ映え』は、実は新種の熾烈なポジション争いなのだ。

 

この争いは女性の方が活発に見えるのは、恋愛だけに頼れないことを自覚してるからだろう。

 

確実に時代は新しい方向に向かっているが、現在は”昭和の価値観”と”平成の価値観”と”新時代の価値観”の3つが混在し、それぞれが雄弁に主義主張を展開している。

 

受け身で聞くとどれも正しい話に聞こえるだろうことが悩ましい。