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 違う見方

独断と偏見による雑記、備忘録

アウトソーシングのジレンマ

先日、三菱の劣化について書いた。
 
これがキッカケで考えた事。
 
 
1980年代の後半、派遣で仕事をしている知人がいた。
 
ワープロオペレーターだった。
 
この頃、派遣というのは、優れた専門能力を持ってるけど自分のペースで活動したいという希望を持っていた人が選ぶ職業だった。
 
派遣自体が珍しくもあり、一般的ではなかった。
 
この直後、バブル景気になり、派遣は急速に一般的になり、カバーする業務内容も急拡大した。
 
こうして人材のアウトソーシングが当たり前になった。
 
単価は高いが、必要な時だけの契約が可能なためトータルの人件費コストが下がり、人材管理の手間が省けるという理由で普及した。
 
このコストを下げ、費用対効果を求める考えは拡大し、業務丸ごと海外に出すという事も当たり前になっていった。
 
 
 
こうして、10年経ち、20年経過して最近感じる事が、三菱に代表される日本企業の劣化の理由についてだ。
 
 
人材に派遣が導入される事で、またリストラと称する社員整理が実質的には派遣の契約終了と同質化することで、ゆっくり時間を掛けながら、本来会社に蓄積されるべきノウハウが流出し出したのだ。
 
しかも要のノウハウは、個人の資質に依存する割合が高いのでデータ化する位ではノウハウの継承にならなかったのだろう。
 
会社に蓄積されるべきノウハウが流出し、日本に蓄積されるべきノウハウが流出した。
 
そこで起こったのが、ノウハウが引き継がれてないので、データを活かせないということだ。
 
 
徒弟制や先輩後輩といった人間関係の中で連続的に伝承されたノウハウが途絶え出したのは、派遣という考え方が普及し出してからだろう。
 
 
一事が万事。
 
技術を取り巻く環境は日進月歩だから、古いものに拘る必要は無いとも思っていただろう。
 
こういう事の繰り返しで、日本人特有の ”細かい職人芸や配慮”的なものが無くなった。
 
付加価値と称して余計な機能を付け単価を上げることに腐心し、イノベーションと無縁の存在になり、冒頭の企業の劣化に繋がったのだろう。
 
 
 
でも悪いことばかりでは無い。こうしてノウハウが希薄なデータが流出することで、世界全体の平準化が促進される。引き継がれなかったノウハウは、別の形で発展するだろう。
 
ノウハウが引き継がれなかったことがイノベーションに繋がるかも?
 
 
日本は、世界のアウトソーシング先として高度経済成長を達成し、アウトソーシングするようになり落ち始めた。
 
次どこに向かうかを考えずに効率化に走り、何を目指してるのかわからなくなった日本。
 

 

次どうするかを問われてるのは一人一人の個人だろう。