違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

日本で起きてる問題は、アメリカやイギリスと違う形で展開しているから厄介

トランプ大統領の誕生やイギリスのBREXITは、ポピュリズムの台頭でありエスタブリッシュメント層への反乱だと新聞やテレビ等の既存メディアや有識者が表現する。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/エスタブリッシュメント

「社会的に確立した体制・制度」やそれを代表する「支配階級」を言う。

 

ポピュリズムはエスタブリッシュメント層の「何」に対して反乱しているのだろうか?

 

今の時代に生きてれば細かい背景がわからなくても「空気」は皆感じてるはずだ。

 

 

 

アメリカの人々やイギリスの人々が感じてる気持ちに似てる気持ちを、日本の人々も感じてるはずだが、ブラック問題など閉塞感はあるが、「BREXITやトランプ大統領の誕生」的なことが起きる予感がしない。

 

 

 

 

昔、文学のテーマでもあったが、「資本家」と「労働者」という対立構造があった(今もあるが)。

 

資本家は、労働者を長時間働かせ、労働者が産み出した利益を搾取してると言われた。

 

教育が普及し大学進学も当たり前になると、「資本家は搾取する人」や「労働者は搾取される人」という考え方は薄らぎ「雇用する人」と「雇用される人」という理解に移ったような気がする。

 

やがて、頑張れば、あるいは結果を出せば評価されるようになると言うかたちで「雇用される人」も一律に同じ扱いでなく差別化が行われるようになった。

 

年上だから、あるいは勤続年数が長いからと言うことを評価する、年功序列というしくみであったり、出した結果や能力の高さを評価するしくみなどがある。

 

 

 

トランプ大統領の誕生に関しては、賛否はともかく対立軸がわかりやすいが、BREXITはいまいちピンとこないところがあるので少し調べてみると、

 

 

3分でわかるイギリスのEU離脱問題とその影響について

ジョンソン前ロンドン市長をはじめとする離脱派の最も端的な主張としては、表向きには「国としての主導権を回復する」と標榜していますが、実際のメッセージとしては「これ以上移民・難民を受け入れられない」ということです。

 

EU加盟国には難民受け入れを拒否できない、という法律があります。移民についても、特別な理由がない限り拒否できません

だから、イギリスが移民・難民受け入れを拒否、あるいは制限するには、EUを離脱しなければならないのです。

 

それではなぜイギリスは移民・難民を受け入れたくないのでしょうか。それは、国民の税負担が重くなるからです。

 

 

ことの発端は、潜在化していた移民や難民を巡る問題が、顕在化したということのようだ。

 

 

日本で聞かれないBrexit真の理由

「英国民は自国が1970年代にEUの前身の欧州共同体に加盟して以来、自国の主権と繁栄がEUの要求によって、ゆっくりとだが確実に侵食されていくのを目撃してきた。現在、英国の健康保険や移民政策などに関する法律の60%が英国外の、選挙では選ばれていない政治エリートにより作られているのだ。ブリュッセルのEU本部にいるこれらエリートは選挙によって交替させることもできない」

 

「しかし欧州のエリートはEU全体を刷新し、活性化するための措置をほとんどとらずに、現在のEUのあり方が28加盟国にとって唯一の政治的選択だとする自己満足に浸っている。だが英国はそうではないことを示したのだ。EU離脱の結果、予測される多くの経済的な困難や政治的な迫害を覚悟したうえで英国の主権の回復を求めたという点は注目に値する」

 

 

 

イギリス国内の問題として顕在化した「移民、難民問題」だがEUに所属してる限り国内問題として解決することができない、しかもそのEUのおかげで一部のエリート層が特権階級を構成できていることが大きな不満に繋がったのだ。

 

ここまで、BREXITが理解できると、トランプ大統領の誕生と全く同じであることが分かる。

 

どちらも、「移民、難民」がきっかけであるが、実態はエリート層への反発だ。

 

 

エリート層が儲かるために、「移民や難民」を利用し、そのおかげで仕事を失った人や所得が減少した人が大勢発生した。

 

移民や難民の問題は、道義的感情的な要素もあるので、受け入れを正当化しやすかっただろ

 

う。

 

しかし、問題が顕在化すると、「増えた異質な者」という扱いになる。

 

突き詰めると「移民や難民」の問題は人件費の問題に行き着くのではないだろうか。

 

つまりグローバル化の弊害だ。

 

 

一方、日本には「移民や難民」の問題は発生してないが、人を巡る問題として、ブラック化が大きな問題になっている。

 

ブラック化は、勤務体制や人件費の問題を生んでいる。

 

正社員に対するバイトや派遣という対立構造がある。

 

この対立が、同一労働同一賃金であるべきではという議論を生んでいるが、無意識のうちにこの議論の前提は、お互いに日本人だとなっていないだろうか?

 

バイトや派遣が「移民や難民」だったらブラック化はあまり問題にならないのでは。

 

アメリカやイギリスでは異質な存在である「移民や難民」が元凶であるならば、排除しようと行動する事ができるが、日本では同じ日本人同士ということで焦点が曖昧になってる気がする。

 

日本では「移民や難民」の問題が「バイトや派遣」と言うかたちで起きているのではないだろうか。

 

日本人同士という同質間で起きてる問題を解決するために、「何か」を壊さなければいけないとしたら、何になるのだろうか?

 

単純にグローバル化が原因には見えない。

 

どうも、行動経済成長期とバブル経済期という2つの発展時期の呪縛から抜け出れずにいるように見えてしょうがない。

 

護送船団方式と言われる、行政官庁が許認可権を行使し企業と利害を一致させる手法がまだ生きていて肥大化し、その調整がつかず、方向性も間違いかつフットワークも悪くなってるようにしか見えない。

 

この行政指導による「護送船団方式」が、しばしば外資エコノミストによってなされる「日本は、世界で最も(もしくは、世界で唯一)成功した社会主義国家だ」等という揶揄[要出典]を生む大きな理由の1つとなっている[独自研究?]

 

 

日本の閉塞感を打破するのは、アメリカやイギリスより厄介かもしれない。

 

 

 

日本は、追従するのは得意だから、我々日本人は日本が自ら変わることを期待するよりも、アメリカやイギリスが新しい方向性を示してくれるのを待つほうが賢明かもしれない。