違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

「評価経済社会」の著者岡田斗司夫が安倍総理夫妻に似てる

先日、図書館で面白い本を見つけた。

 

面白いと思った点が3つある。

 

  • 内容が面白い(内容が伴っている)

 

  • 意外に社会に影響を与えていそう

 

  • 著者が面白い(ネット検索するとボロカスな評価が出る)

 

 

「評価経済社会」と言うタイトルで著者は岡田斗司夫。

 

 

評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている

評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている

 

 

 

著者の岡田斗司夫のことは名前を知ってる程度で、ダイエットに成功したと言うことくらいだ。

 

レコーディングダイエットはリバウンドする?岡田斗司夫が語る真実とは!?【バイキング】

 

 

「評価経済社会」この本を手に取った理由は、装丁が目を引いたからだ。

 

この装丁に関しては意図があったことが本の中でも書かれてる。

 

 

読んだ後、ブログのネタにしようと検索してわかったのが、この本は出版された時に結構世間の話題になっていたらしいということ。

 

 

内容の面白さに関して

 

 

2011年、東日本大震災の直前にに出版されたこの本に書かれてる内容に古臭さは感じない。

 

資本主義が終わると言う観点でいろいろなものを見てしまうが、「評価経済社会」は、終わるという話ではなく、シフトするという話。

 

シフトするのは、「貨幣経済競争社会」から「評価経済社会」へ。

 

 

人々のニーズを掴み、最も効率良くそれを生産して販売することによって、多くの富を得られるのが、「貨幣経済競争社会」。

 

それに対し、人々の不安や不満を掴み、最も効率良くそれを解消する方法を提案することによって、多くの人に影響を与え、尊敬と賞賛を得られるのが「評価経済社会」。

 

得られる利益は貨幣的利潤ではなく、評価利潤、つまりイメージであると定義している。

 

 

 

出版された2011年から6年経つ現在も、世の中の基本は貨幣経済競争社会だ。

 

2011年は、SNSの勃興期であり評価経済社会という概念が生まれやすい背景があっただろう。

 

それから6年後の現在、ネットやSNSを取り巻く環境では評価経済社会は浸透し定着しつつあるように見える。

 

ネガティブな要素としては、フェイスブックやLINEなどで「疲れ」と言われる人間関係に疲弊する現象があったり、ツイッターが「バカ発見器」と言われる

 

ような現象が起きたり、広告費を稼ぐためアクセス数を増やそうとする戦略が過度になったりという現象が起き、社会問題化しながらも改善も進んでいる。

 

インターネットやSNSを利用する人の側にはリテラシーと言われるモラルとルールがセットになった概念がが持ち込まれ、運用する側は問題を受けアルゴリズムやプログラムを変更し整備されている。

 

少しづつ岡田斗司夫が言っているような世の中になってるように見える。

 

時代の変化を掴んでいるように見えるところが面白い。

 

 

評価経済社会とは

 

評価経済社会では、価値の中心にあるのは「自分の気持ち」。

 

現代は高度情報化社会だが、その特徴は情報の数が増えることではない。

 

一つの情報に対する”解釈が無限に流通する”社会であるとしている。

 

「自分の気持ち」が大事だからこそ成立する。

 

 

評価経済社会では、利潤は追いかけるものではなく、後から付いてくるものであると考えられる。

 

人々の心に影響を与えるイメージを「評価資本」と言う。

 

高い評価資本を得ながら明暗を分けたSONYとappleの例が示されてる。

 

ここで語るappleはジョブスがいた頃の話だが、熱狂的なファンを持ち、高い評価資本がある両社だが、評価資本から得られた金融資本の使いかたが明暗を分けた。

 

金融資本を更なる評価のために投じたappleに対し、結局ウォークマンから抜け出ることができず、得られた金融資本を儲けのために投じ評価を失ったSONYと捉えているようだ。

 

情報強者と情報弱者を分けるのは リテラシーではなくコミュニティ

 

評価経済社会のキーワードとして3つが挙げられてる。

 

  1. 他人を、その価値観で判断する
  2. 価値観を共有する者どうしでグループを形成
  3. 個人の中に、複数の価値観があり、それをコーディネートする

 

 

「評価経済社会」は、出版時に注目されたようで下記のような対談も組まれてる。

 

 

岡田斗司夫×堀江貴文が語りつくす!(第1回) 世界は“お金”から“評価”の時代へ

 

――堀江さんって、貨幣経済の最先端にいた人じゃないですか?

 

岡田これまで国家には領土があって、国民がいないといけなかった。でも国家のサイズが大きくなりすぎたので、企業が肩代わりするようになったんです。どの通貨を使うのか=どの国家に所属するのかと考えると、携帯のプランを選ぶくらいの気軽さで、国家を選ぶことができる。実は堀江さんはベンチャー型国家を作ろうとしていたんです。いわば国家転覆計画ですから、それは潰されるなって思いましたよ。

 

堀江取り調べ中にそんな話をしていたら、「国家には軍事力とか警察力がないとだめだよ」って言われましたけど、僕はさらに「ロケットがあったらどうなんだ」って話を振ったんです。ほんと、ただの暇つぶしのトークですけど(笑)。

 

 

岡田斗司夫×堀江貴文が語りつくす!(第2回) テレビに出たい人はお金を払えばいい。 

 

――さて、FREEexは、アナログの時代にもすでにあったという話でしたが、これからコンテンツはどんどんフリーになっていくんですか?

 

堀江震災のときに感じたことがもうひとつあって、僕はフォロワーが多いので、いろんな安否情報とか有用な情報をリツイートしていたんです。放射能漏れがあったとき、最初は自治体が発表する数値は文字でUPされていたんですが、「これ、グラフにしてくんないかな」って言ったら、それがすぐグラフになる。アクセスが集中して見られなくなったら、有志がどんどんクラウド化していってくれる。

 

堀江ほんとそんな感じ。僕が見たいものが、すぐにできてくる、これってまさに評価社会なのかなって。もうでかい会社はいらないなって思いましたね。

 

堀江お金払って雇っている社員よりずっといい。ほんといい。

 

 

岡田斗司夫×堀江貴文が語りつくす!(最終回) 国民の95%が失業する時代がくる!? 

 

――たとえば、誰をフォローしているのかみたいな話ですかね。自分が情報経済社会のどこに属しているかってことで決まるんですね。  

 

堀江そういえば、震災のときには、すごい数のメールが来ましたけど、僕のところにはチェーンメールのたぐいは1通しか来なかった。デマっぽいのは僕が怒るから、みんな遠慮するみたいで。 

 

 

一部で話題になった下記の話。

 

コンテンツを無料で提供することの是非がクリエイターを取り巻く界隈で否定的に取り上げられていたが、この戦略が岡田斗司夫が「評価経済社会」の中で提唱してるFREEex に酷似している。

 

『えんとつ町のプペル』を無料公開したらAmazonランキングが1位になった。 キングコング西野

 

社会に与えてる影響の度合いは小さいかもしれないが、印象に残る。

 

 

 

冒頭で、本の装丁に仕掛けがあると書いたがその仕掛けがFREEexだ。

 

著者印税を0にすることで、印税分を装丁と広告宣伝に回し、一般的な初版本より見映えが良かったのだ。

 

 

 

評価経済社会では、問題行動は致命的

 

出版から6年経っても内容に古さも感じないし、当たらずとも遠からずの印象を受けたが、内容に魅力を感じたので著者を検索したらボロカスな情報が出るわ出るわ状態なのが面白い。

 

岡田斗司夫事件まとめ (愛人80股、セックスボランティア、愛人リスト流出、「自分以外は犬か虫」発言)

 

本を読む限りでは、そういう人には思えないけど、これがネット社会であり評価経済社会の怖いところだろう。

 

嘘をついたり隠し事ができないし、隠していたものが出てきた時のダメージが大きくて倍返しされてしまう。

 

なんだか岡田斗司夫と安倍総理夫婦が同じに見えてきた。

 

安倍晋三・昭恵夫妻の増長に止めを刺した週刊プレーボーイ

因みに、これは週刊プレーボーイの記事には書かれていないのだが、昭恵夫人は2014年4月の時点で塚本幼稚園を訪れ、園長が「安倍首相ってどんな人?」と問いかけると、園児が「日本を守ってくれる人」と答えるのを見て、涙ながらに感動し、主人(安倍首相)に伝えると答えたと報じられていた(日刊ゲンダイ2月15日号)。

 つまり、安倍夫妻と森友学園の結びつきは、今始まった事ではなく、しかも確信的だということだ。

 

 

発言も大事だけど、行動も一致させなければポイントにならない。

 

 

人のふり見て我がふり直せ!

 

されど、

 

後悔先に立たず!

 

反省が通用しない、怖い時代になったもんだ。