違う見方

見方を変えると目からウロコが落ちるかもという独断と偏見による雑記、備忘録

『パリ協定を離脱したトランプ大統領が一枚上手』

トランプ大統領がパリ協定離脱を表明した。

 

トランプはバカで地球温暖化を理解できてないという意見をよく聞くが、単純にそういうわけではないだろうと思う。

 

トランプ政権のキーマン的役割りを果たすであろう娘のイヴァンカやその夫のクシュナー氏はどちらもパリ協定残留派なのだから。

 

また、地球温暖化に限らず、これから起きる問題の多くは、国の枠を超えて地球規模で影響を与えることになることは、すべての人が薄々感じているはずだ。

 

だから、当然トランプ大統領もわかっている。

 

では、トランプ大統領は何を考えているのか?

 

そんな話を書いてみたい。

 

パリ協定離脱に関して多くのニュースが出てるが、はっきり書いているのは産経新聞系列だった。

 

パリ協定離脱 トランプ米大統領、中国を名指し批判 不公平性に強い不満 2017年6月2日

トランプ氏は声明で「中国は今後13年も望み通りのことをできるのに米国はできない」と主張した。

 

どうやら、パリ協定の趣旨に反発してるというよりは、世界最大の二酸化炭素排出量の中国が、途上国という位置づけ故に実質負担が軽くなってることへの不満のようだ。

 

この実質負担が軽いには二通りの解釈が成り立つ。

 

  • 負担額が少ない
  • 削減の実効性の曖昧さ

 

このどちらに不満なのか、両方なのかは報道ではよくわからない。

 

 

一方中国は、

 

EUと中国、気候変動対策で共同歩調 パリ協定離脱示唆の米政府を尻目に
BBC 2017年06月1日

気候変動対策に国際社会が合意したパリ協定からの離脱を米政府が検討していると言われるなか、中国や欧州連合(EU)の首脳はパリ協定の重要性を強調する共同声明を近く発表することが分かった。BBCが草案を確認した。ブリュッセルで2日に行われる首脳会談で、共同声明を発表する見通し。

 

この記事だけ見ると中国も温暖化対策に取り組む意欲があるように見える。

 

しかしEUと中国が連携を取ることに少し違和感もある。

 

イギリスのEU離脱などEU内部が不安定なことが、中国と結びついた理由に感じるのは勘ぐり過ぎだろうか。

 

 

地球温暖化は、中国が真剣に取り組まなければ意味はない。

 

そして中国は、温暖化以前に、化石燃料の使用に起因して大気汚染という深刻な問題を抱えている。

 

大気汚染を改善する方法は全て温暖化対策にもなることを考えると、中国も温暖化対策は必要だと認識してるだろう。

 

 

アメリカがパリ協定から離脱することは歓迎できない中国は、3月末にアメリカを牽制した。

 

米国は温暖化対策継続を…トランプ氏をけん制 毎日新聞2017年3月30日

「パリ協定」について「他国の政策に変化があっても、中国は責任ある発展途上国として目標や政策、行動を変えない」

 

 

ここに、中国の本音が見えている。

 

中国は、あくまでも発展途上国だから下駄が必要だと主張しているのだ。

 

この中国の主張に対して「アメリカファースト」という大義名分に絡めてトランプ大統領が反発しているのだろう。

 

今回のアメリカのパリ協定離脱がどう落とし所を見つけるかはまだ不明だが、1つはっきりしたことがある。

 

かっての京都議定書の頃の温暖化対策は、やりたくないものだったが、パリ協定になって、やらないと大変なことになる、避けられないという認識を新たにしたことだ。

 

深刻な大気汚染を抱える中国に、発展途上国という言い訳を許さないという揺さぶりをトランプ大統領が仕掛けているのだろう。

 

 

「時間の猶予がないのはお前の方だろ、中国よ」と。

 

 

こういう揺さぶりは、トランプ大統領しかできないだろうし、今という時代が彼を必要としてると改めて感じた。