違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

一人より二人を求めるアメリカ、二人より一人を求める日本

なんだかわけの分からないニュースが出てた。

 

従業員を転籍、元の職場に派遣 リンクトブレイン
2017/8/5 1:00日本経済新聞 電子版

人材派遣のリンクトブレイン(東京・千代田)は顧客企業の従業員を部門やプロジェクト単位で転籍させ、派遣社員として元の職場に送り込むサービスを始める。従業員には転籍前と同額の給与を保証する。利用企業は人件費を変動費にできるほか、派遣人材の質に悩まされなくなる。事業再編のペースが速いIT(情報技術)業界やゲーム業界での利用を見込む。

正社員や契約社員、アルバイトの同意を取ることが前提で、1社につき最大100人規模の転籍を想定。従業員は派遣社員として従来通りの仕事内容、給与で働く。

リンクトブレインは派遣社員を募集して探す手間が省ける利点があるため、派遣料金内のマージンは通常の派遣サービスよりも10~15%安くできる見込みという。

派遣社員はリンクトブレインが加入する関東ITソフトウェア健康保険組合を利用でき、一定の要件を満たせば、厚生年金の受給資格も得る。

 

 

 

この記事はまとめサイトでも話題になっている。

 

派遣会社が従業員を転籍で受け入れて、元の職場に派遣するサービスを開始!!

 

どうやらこれはアメリカで30年位前から広まりだしたPEO(共同雇用)と言われる雇用にまつわる労務管理費や関連して発生する業務の効率化を図る仕組みの日本版らしい。

 

アメリカでは、人件費を削減するためのものではないが、日本ではどこかにカラクリが隠されてるはずだ。

 

日本版PEO(共同雇用)制度と労働者派遣法第35条の5・第40条の9(追記あり)

人材業界の有識者たちが、「これって法的に大丈夫なの?」とざわついているのがこのニュース。

 

 

アメリカの人材派遣はどういうものだろうかと思い検索すると、ピンからキリで様々な情報が出る。

 

日本とほぼ同様の仕組みが伺える人材派遣の情報も多いが、少し勘ぐって見ると、情報の多くは派遣する側の情報で、アメリカで働きたい日本人向けに日本語で発されてる情報なので、馬鹿な日本人をカモにするための情報にも見える。

 

またアウトソーシングと派遣を区別しないで同じ扱いで取り上げてるサイトもあった。

 

そんな中でひとつ面白い情報を見つけた。

 

アメリカの派遣社員は即戦力の精鋭集団なんですか?

そもそもアメリカの派遣社員制度は日本の派遣会社の契約社員とは100%別物です。

 

アメリカの派遣業とは日本で言えばリクルートのようなもので、人材を必要としている企業と就職を希望する人とをの仲介を行うだけで、労働者は派遣会社とは関係がありません。

 

ですからアメリカでは日本の派遣社員のようなものは見当たりません。

 

 

アメリカの企業では社員全てが派遣社員だとも言えますから、給料の悪い企業には人は集まりません。

 

 

この回答は、アメリカの防衛産業に従事していて、日本から視察に来る企業の通訳をしてる方が2009年にしたものなので、それ以降の派遣のあり方が変化した可能性はあるが、そもそも派遣という形態は人件費を削減するための仕組みではないということはわかる。

 

そもそも論として、日本とアメリカでは「人」に対する意識が違うから、無意識レベルの行動や発想にも違いが出る。

 

ビジネスにおける人の捉え方だけでなく、恋愛や人間関係においても大きく違いそうだ。

 

 

 

独り身女へのプレッシャーinアメリカ

アメリカは個人主義だけど、一方で強固なカップル文化/パートナー文化が存在する。

 

アメリカ人の友達から聞いた話で、印象的なものがある。

「先週友達の結婚式のパーティに出たら、新婦の親戚らしき女性がいたんだけど、その人の夫は海軍で、『彼は今艦に乗ってるから今日は来れない』と言ったの。そうしたら、みんな口々に“Thank you for your service.(兵役お疲れ様です、国のためにありがとう)”ってその奥さんに言いながら握手しだしたの。めっちゃアメリカっぽくない?!」

 

 

レディファーストというマナーがあるかと思えば、大統領夫人をファーストレディと大統領以上に持ち上げたり、女性を立てる文化があるが、日本人にはチップと同じでわかりづらく、それっぽくやっときゃ良いんだろうと言う目で見てしまう。

 

しかし実際には、もっと根本的な違いがあるかもしれないと感じ始めた。

 

 

連載第41回「個人主義=夫婦主義」というアメリカ社会の夢

「社会で大成功することと素晴らしい結婚とでは、どちらがより大切なのか?

と問えば、アメリカ社会は間違いなく、素晴らしい結婚に軍配を上げます。それこそが、「アメリカ社会=個人主義社会=夫婦主義社会」の根底をなす考え方と言える、と国際弁護士ユアサは確信しています。

 

 

最近では結婚しない人は珍しい存在ではないが、日本では結婚して一人前と言われたり、結婚したら「家を建てて一人前」と言われたり、他人からどう見えるかが大切で、それに振り回されてるように見える。

 

現代の日本人男女の結婚への意識の違いとは?

男性も女性も1人でいる自由を大切にする人は3人に1人。

現在はまさに「お一人様」の時代といえそうです。

 

 

独身者が増える一方で、近年全国各地で婚活が盛んに行われています。

婚活で相手を選ぶ際のポイントですが、年収を気にしている方も少なくないのではないでしょうか?

 

実は多くの婚活サイトの年収項目は自己申告でありその信憑性は「???」なのです。特に年収600万円以上の男性は3人に1人が嘘なのでは。

 

 

 

日本では、「個人を尊重」=「自分だけ大事」=「一人でいたい」。

 

アメリカでは、「個人を尊重」=「相手も尊重」=「皆で楽しむ」。

 

大元の価値観に大した違いは無さそうなのに、結果は大違いとなる。

 

この違いはどこから来るのだろうか?

 

今始まったのではなく脈々と続いたものの違いのように感じる。

 

だとすれば、日本の「個人を尊重」は脈々と続いたものではない気がする。

 

日本では長いこと、年上を敬えと教えられ、その延長線上で立場が上の人を立てろと教えられてきた。

 

そこが崩れて、個人の尊重だけが一人歩きをしたら、一人を楽しみたいというのは仕方ないかもしれないし、相手を求めるよりお金を求める傾向がまだ強そうだ。

 

そう考えると、日本人の多くが一人より二人のほうが良いと思えるようになるまでもう少し時間がかかりそう。