違う見方

見方を変えると目からウロコが落ちるかもという独断と偏見による雑記、備忘録

始まりは『重厚長大』で徐々に『軽薄短小』になりながら『高付加価値』を求めていく

「重厚長大」ということばが生まれたのは、石油危機に起因する高度経済成長の終焉期である。

 

その後、「重厚長大」という方向性が2つに分かれ、新たに生まれた方向性が「軽薄短小」と「高付加価値」だ。

 

一般的に捉える場合、IT産業はこの流れに含まれない。

 

以上のようなことが、Wikipediaに書いてある。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/重厚長大

 

 

産業における重厚長大とは、エネルギーであり素材であり、それらを活用し組み合わせて”ものづくり”が産まれ、社会の基盤を為す広い意味でのインフラの整備に役立ってきた。

 

これらは、試行錯誤を繰り返し、より良いものを目指すが、誰かのための仕組みではなく全体最適を目指すものというのが特徴となる。

 

この重厚長大を支える技術や仕組みを、社会全体からもっと小さい単位にも活かせるように目指す時パラダイムシフトが起こり、個人の充実を目指すという価値観が生まれる。

 

社会インフラを支えることが「仕事」と呼ばれることに対し、個人の充実を図ることは「勉強・趣味」と呼ばれる。

 

「重厚長大」の後に産まれた「軽薄短小」や「高付加価値」は、個人の充実を図る動きを普及拡大させることに欠かせない道具や機材の発達につながった。

 

個人の充実を図るために欠かせないのが、コンテンツと呼ばれる著作物だが、それらは専門家やその道のプロと言われる人のみが作ることを許されていた。

 

 

少しダラダラになったが、ITが出てくるまでは、社会インフラを支えるものは「重厚長大」になり、個人レベルに普及すると「軽薄短小」になり、そこからプラスアルファで「高付加価値」が求められるようになったと言える。

 

 

IT化が顕著になったのは、Windows95以降で、更にインターネットが普及した後と捉えるならば21世紀の初頭になる、このネットの普及期までは通信事業は設備投資も多く、またPCを製造するメーカーや関連機器メーカーも「重厚長大」化していた。

 

この普及期を過ぎたITの世界は、スマホの登場で決定的に各種デバイスのモジュール化が進み「軽薄短小」化が加速し出した。

 

そしてスマホの普及が豊富なアプリの出現を促し、SNSという新しいコミュニケーションを産み出したことで、従来はコンテンツを発することは専門家やプロに独占的に許されていたのだが、名も無き個人が低コストで情報を自由に発する場を得ることになった。

 

アプリが産み出したコミュニケーションは多様化し、(人材の)多様性を意味する「ダイバーシティ(diversity)」は流行り言葉になった。

 

従来の専門家やプロが産み出すコンテンツは「重厚長大」なものだったが、名もなき個人が発する情報は「軽薄短小」化し、現在では専門家やプロが発する情報も「軽薄短小」化している。

 

では、「高付加価値」はどこへ行ったのだろうか?

 

専門家やプロだけでなく、名も無き人々まで大量のコンテンツを産み出すようになると玉石混淆となり、かつ情報としての賞味期限が短くなるので、コンテンツは次々と産まれては消え(流れ)て行くので、リアルタイムでの評価は人気の有無になる。

 

しかし、情報はデータ化するので長期間(半永久的)保存され、検索可能になるので、遡って検証可能となる、これが「嘘がつけない」あるいは「なんでも探せば出て来る」となり、付加価値と言えるかもしれない。

 

情報がデータ化し、「重厚長大」から「軽薄短小」になると、小さな狭い世界を表現するか、想像に委ねる要素が増えるか、になる。

 

 

想像に委ねられたことは、考える対象にはなるが、答えにはならないので、むしろ感情を刺激する風情と情緒が色濃くなる。

 

「重厚長大」が求められる場合は「正しい」ということが重要だが、「軽薄短小」にシフトすると「共感や同意」が大切になる。

 

 

ITの世界はプログラムや通信システムに目を向けるならば、厳密で解釈が1つしか成立しない世界だが、そこで産み出されるコンテンツは多様性が売りになる。

 

 

 

ITの世界は、現在「軽薄短小」でありながら「高付加価値」を求める段階にあるが、この状態はあとどのくらい続くだろうか?

 

AI(人工知能)や自動運転など次世代の「重厚長大」が始まり出している。

 

「重厚長大」の段階は、資本力と規模が問われるが、普及が進みだすと「軽薄短小」の段階が見えてくるだろう。

 

イノベーションがもたらすパラダイムシフトも、それらが産み出すコンテンツも賞味期限を縮めながら一定のサイクルで、初期段階では「重厚長大」に展開し、そこから徐々に「軽薄短小」化が始まり、「軽薄短小」でありながらも「高付加価値」を求めてシフトしていくだろう。