違う見方

見方を変えると目からウロコが落ちるかもという独断と偏見による雑記、備忘録

『信用』という予定調和

11月4日のプロ野球日本シリーズ第6戦を見ていて感じたことを書いてみたい。

 

と言っても、野球の話ではない。

 

 

 

 

最も流行に敏感で、流行をつくるのが上手なのが芸能界で、いろいろなビジネスが広告宣伝の分野では、その人気にあやかろうとしている。

 

しかし、そんな芸能界では、そしてその仕掛けを担ってる広告代理店業界が流行をリードできなくなっている。

 

嵐・櫻井翔、ディーン・フジオカの両ドラマが“完全爆死”も、日テレは宣伝する気なし!?

「ジャニーズやアミューズは、視聴率が上がるための宣伝を考えるよう、日テレサイドに注文をつけていますが、宣伝担当者からは有効なプランが出てこない。というのも、担当者たちがやる気を失ってしまう事情があるようです。

 

番宣の企画を立てても事務所にお伺いを立てないと何もできませんが、いざ連絡をしても、事務所担当者からの返事は1~2週間来ないことがザラ。

 

その結果『面倒くさい』と、局員の士気はダダ下がりなんだとか。よほどやる気をなくしているのか、最近の日テレスタッフは、テレビ誌の番記者たちへの対応までおざなりになっているという話も聞こえてきます」(業界関係者)

 

業界の中にいる人には当前のことかもしれないが、外野で見てるとよくわからないテレビの世界におけるテレビ局のあり方が、小売の世界のデパートと似てることを、上記の記事から感じることが出来る。

 

つまり、デパートが売場という場所貸しの不動産業が中核になってるように、テレビ局は番組枠という時間で区切った”電波貸し”が増えているということだ。

 

そして、どうやらその動きには関係者の一体感が無さそうだ。

 

ところで、デパートの場所貸しは、どのように展開されるのだろうか?

 

デパートの地方物産展のような企画は デパート側が計画するのですか?

Q、「デパートの地方物産展のような企画は デパート側が計画するのですか?」

 

A、はい、百貨店の企画になります。

 

 

Q、「出店したいものの売り込みで企画が立つのですか?」

 

A、ご理解頂きたいのですが、催事のスケジュールは年間と半年間で作成されております。前年の催事実績を踏まえ、同類の催しや新規企画による本年の催事スケジュールを計画しております。従って、半年間の催事場スケジュールは、最低でも7ヶ月前~8ヶ月前に決まっております。

 

 

Q、「また こちらから売り込みたい場合 どちら様宛に話をすればよいのでしょうか」

 

A、催事場担当は、販売促進部になります。各売場との調整を行っておりますので、reveyosi様のお取り扱いされている商品の売場を通じて頂ければと存じます。また、新規でのお取引であれば、取引契約の締結を交わし、取引口座を開設して頂くようになります。その際、法人に関する審査(調査含む)がございます。審査内容がNGの場合には、大変申し訳ござてませんが契約書の締結には至りませんので、何卒ご了承願います。

 

 

Q、「物産展とかきましたが 衣類のドレスです。 デパートで常時販売はしていないものです。説明が足らず 済みません」

 

A、担当売場は、婦人服に該当致します。

 

 

Q、「よく毛皮フェア などは見ますが 外部の業者に販売させているのでしょうか」

 

A、担当売場とお取引のある、各メーカー様及び各業者様になります。参考にして頂ければ幸いです。

 

 

上記の説明は、催事というスポットのイベントの話だが、常設の売場でも流れは同様だが”取引口座の開設”というハードルがより高くなる。

 

 

取引口座の開設

取引口座の開設とは銀行に口座を開設することではなく、企業間の取引を行うための手続きです。

 

一般に大企業が中小・零細企業と取引する際に、取引相手が信用できるかどうかを審査し、継続的な取引をするに値すると判断されると取引先として登録され「取引口座が開設された」状態になります。

 

具体的には、大企業が中小・零細企業に商品を販売した際に売掛金が回収出来るか?中小・零細企業から商品を継続して購入出来るか?などを経理部や調達部などの調査担当者が判断します。

 

 

取引口座の開設とは、『信用』を秤にかけることだということががわかる。

 

『信用』という言葉を辞書で見ると、

 

1 確かなものと信じて受け入れること。「相手の言葉を信用する」

 

2 それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。また、世間が与える、そのような評価。「信用を得る」「信用を失う」「信用の置けない人物」「店の信用に傷がつく」

 

3 現在の給付に対して、後日にその反対給付を行うことを認めること。当事者間に設定される債権・債務の関係。「信用貸付」

https://kotobank.jp/word/信用-539182

 

 

 

信用の反対語には、辞書の上では不信や疑惑ということばが挙げられるが、使われ方に幅がありそうだ。

 

この幅の広さは、『信用』という言葉が元々持ってるニュアンスが実は曖昧だからかもしれない。

 

 華僑直伝ずるゆる処世術 1000冊の著作を持つ中谷彰宏氏を迎えて

中谷:ところが、コマーシャルの場合、本格的な見積もりは納品の後から始まるんです。見積もりをいくら安くさせたかが担当者の手柄になる。そして広告代理店の仕事は、関係したすべての人にいかに手柄をつくるかということにあるんです。たとえできない人でも、全員に手柄をつくらないといけない。そこにかかわっている全員にどうやって手柄をつくっていくかだから、10人いたら10段階の見積もりがいる。

 

 

処世術と呼ばれるものが意味するのは『根回し』や『忖度』と呼ばれる気配りや配慮で、この仕組みが有効であるためには、人間関係の中の上下関係の秩序が成立する必要がある。

 

『信用』というのは、処世術とほぼ同じ意味で使われている。

 

 

 

冒頭の引用記事のように、流行を仕掛ける側が意図したように流行を起こせないのは、前提となる人間関係の秩序が変化してるからだろう。

 

この人間関係の秩序の変化は、”価値観の多様化“のせいだとされることが多いが、旧い秩序が抑圧してたものからの解放のプロセスかもしれない。

 

やりたいことや目的がはっきり分かってるわけではなく、旧い秩序が束縛している事からの反動なのかもしれないが、その反動が処世術を変えているのかもしれない。

 

「これで上手くいくはず」と言うことが成立するのが予定調和であり、予定調和を実現できることが『信用』と言われてる。

 

世の中から予定調和が減ってるように見える、それは馴れ合いが減ってると言い換えても通用するだろう。

 

日本ですらスポーツの世界では、緩慢なプレーに容赦なくファンからダメ出しのブーイングやため息が起こるようになってきた。

 

勝ち負けだけを競うようになると馴れ合いが起きる、八百長してると言うわけではなく、対戦相手と向かい合うと自然に起きるのだ。

 

しかし、この対戦要素に“ファンの期待に応える”が加わると、一期一会の真剣勝負になる。

 

真剣勝負の世界には、『信用』という予定調和が入り込む隙間はない。

 

 

 

見るだけでも疲れる試合だった。

 

 

 

選手たちも、もう一度やれと言われても二度とできないような試合だっただろう。

 

両チームに拍手を贈りたくなるのは真剣勝負だったからで、勝って嬉しい、負けて悔しい、を超えた世界がそこにはあった。