違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

皆、売れるネタを一生懸命探している!

今朝起きてすぐこの発言を知った。

 

少々ムカついて悪口でも書こうかと思ったが、それは私が書かなくても大勢の人がやってくれるだろうから、違う視点で見てみたいと考えてみた。

 

経済成長感じない人は「よほど運がない」 麻生氏
2018年4月17日

5年前より今の方が悪いという人は、よほど運がなかったか、経営能力に難があるか、なにかですよ。

 

 

 

 

 

格差を含め、考え方や感じ方も両極端化が進んでいる。

 

その背景には、売りたい人ばかりで買いたい人が少なくなってることがある。

 

何をどうやって売ればよいのか?

 

全てがそこに向かっている。

 

"買いたい人がいない"="消費者がいない"

 

"消費者がいない"という言い方は、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災と立て続けに起こった経済を冷え込ませる出来事がもたらしたとされる。

 

下の記事は2013年に書かれたもので、"消費者がいない"という考え方はそのころには広告業界では前提条件の1つになっていたようだ。

 

もう消費者なんていない時代に、広告は広告でいいのだろうか。 2013/6/30

もう消費者はいない。その代わりに、生きようとする人びとがいる。彼らはもう、90年代までのようにどんどん消費しようなんて思わない。お金を使う一回ごとに真剣に考える。検討する。比較する。話しあう。

 

そんな人びとに対し、消費を喚起するだけの広告が有効なはずはない。広告はソーシャル化する必要があるのだと思う。考え、検討して買うかどうか決める人びとにソーシャルメディアは機能するはずだ。だとしたらそれは、もう広告とは呼べないのではないだろうか。

 

こういう動きや流れを一番実感しているのは、これから社会へ出ようとする人たちだろう。

 

2015年の調査。

 

動画投稿、デジタルコンテンツの販売、投資活動…働き方として大学生はどのような視線で見ているのか 2015/03/27

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明らかに従来型の仕事への関心が、別方向にシフトし始めていることが感じられる。

 

自分が主役になることを目指していることが感じられる。

 

実際にどういう活動するかは様々だろうが、心の底にはこういう気持ちがあるのだ。

 

こういうメンタリティの人が増えると、その種の相談事も出てくる。

 

投資だけで生活したいという願望 :発言小町 2017年6月28日

職場の方に紹介されてデートを重ねている人(31歳)が、ゆくゆくは投資だけで生活していけるようになりたいと言っています。今は大手コンサルで働きながら趣味でFXをしているだけです。

 

(中略)

 

タラレバなご相談ですが、悩んでいるのでアドバイスをいただけたら嬉しいです。

 

 

回答者の反応は、多くの人が想像する予定調和なものが多く、一言で言うと『止めたほうが良い』で、その理由として投資をしてない人には投資はギャンブルにしか見えないからまともな生き方ができないと考えていて、投資経験者は悪いことではないが甘くはないよと考えている。

 

私が興味をもつのは、こういう相談がさもありなんと感じられるようになったことだ。

 

個人でやるか組織でやるか、従来型の就職であっても、ほぼ全てが実績で評価される時代になっている。

 

時給仕事以外は、"売ってなんぼ"であり、売れなければ実質0となる。

 

逆に言うと、合法であるなら、売れるものならなんでも良いとなる。

 

『売れるネタ』こそが最重要関心事となる。

 

冒頭の麻生さんの発言は、多くの人の感情を逆なでしているようだが、嘘を言ってるわけではない。

 

金は天下の回りものと言われるが、いつの頃からか回り方が変化している。

 

消費者がいなくなったと言われるのはその変化のことを言っているのだ。

 

消費は生活必需品にとどめ、後は売って儲けるための出費(=投資)がほとんどなのだ。

 

何に投資してるのか?

 

・いわゆる投資(株式、投資信託、FX、仮想通貨、サブリース、etc.

 

・手作りする場合の道具や原材料

 

・売れそうな完成品を売るための仕入れ

 

・デジタルコンテンツを作るためのデジタルデバイス

 

・ノウハウを身につけるための勉強や学習やセミナー

 

・上記に関連する移動宿泊および交流活動

 

・上記を自己資金で賄えない場合の金融

 

上記は個人が取り組むものとして挙げたもので、法人の場合企業規模が大きくなるとインフラや設備と言うものが入ってくるだろう。

 

上記の投資先が、砂金を取るための金鉱だとすると、その周辺にはツルハシを売ろうと待ち受けてる人々がいる。

 

こうやって見ると、詐欺のネタになる分野は全て、人の関心が集中してる分野だと分かる。

 

麻生さんの発言について考えていて、今まで知っていたのに繋がらなかったことが繋がった気がしている。

 

皆、売れるネタを一生懸命探している!