違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

宮崎文夫が、ドライブレコーダーはタイムマシンだと教えてくれた!

煽り運転で話題の犯人が特定され公開されました。

 

 

公開され今頃後悔してるだろうか?

 

 

後悔はしても反省はしなそうな人物であることがネット上に出回るさまざまな情報から伺える。

 

興味がある人は宮崎文夫宮崎プロパティマネジメント(株)等で検索するとたくさん出てくる。

 

この事件では、犯人の宮崎文夫がどんな人物なのかに世間の関心が集まってるように見えるが、影の主役はドライブレコーダーだ。

 

調べてみると、ドライブレコーダーの登場は2003年頃らしい。

 

当初は、タクシーやトラックに取り付けられていたようで、その目的は会社が運転手を管理するためのものだった。

 

つまり、会社が運転手の素行に心配や不安を持っていたからだ。

 

同じことは、コンビニやスーパーで監視カメラが導入され始めた頃にも言われていた。

 

万引き防止が目的だが、万引き犯として従業員を疑っていたからだ、直接万引きはしなくても万引き犯を手引きしたりしてるのではと疑っていたからだ。

 

しかし、監視カメラもドライブレコーダーも犯罪の記録だけでなく、潔白の証明にも役に立つことが広まって行った。

 

人間のことばは嘘をつくが、映像や音声は嘘をつかない。

 

道路上などのオープンな場や不特定多数が出入りする場では、一方的に理不尽なことはそうそう起きるものではないと思いがちだが、それは常に多数の目があると思っているからだ。

 

しかし実際には、死角や盲点もあれば、たまたま周りに誰も居なかったということもある。

 

また、その瞬間を目撃してる人がいても証言してくれるとは限らない。

 

昭和の刑事ドラマでは、目撃者探しがストーリーの要になるものもあったことを思い出す。

 

おまけに目撃していても、目撃内容の記憶は曖昧だったりすることは当たり前なので、人間の証言は冤罪を生みやすい。

 

だから現在では、目撃者を探すことよりも監視カメラやドライブレコーダーなどの画像を追いかける方が確実になっている。

 

 

監視カメラやドライブレコーダーは、タイムマシンなのだ。

 

 

現在は、昔だったら闇に葬られていた出来事が表に出やすくなっている。

 

明確な犯罪だけでなく、たまたま起きた出来事も記録されることが珍しくない。

 

善良な一般市民であっても、ついつい何かをやらかしてしまうこともあるが、多くは闇に葬られて無かったことにされている。

 

そう考えると、いつ何時自分自身が宮崎文夫のように丸裸にされるか分からない。

 

これからは、自分は正しいと過信するような生き方は、倍返しの目に遭うかもしれないと思っておいた方が良さそうな気がする。

 

何も起きないことを不幸や退屈だと感じる人は多く、そういう人に限ってスリルやドキドキを求めて危険やトラブルに突っ込んで行きがちだ。

 

 

理不尽な事件や事故の話を聞くと、何も起きないことは幸せなのかもと思えてくる。

 

たった一人に依存するということ!

高校野球を見ていた。

 

作新学院(栃木県)と学芸館(岡山県)の試合。

 

 

 

以前から思っていたが、この試合を見ながら改めて思ったことは、野球はピッチャーに依存してるなということだ。

 

野球の場合9人で試合をしてると思いがちだが、役割分担にはかなり偏りがある。

 

草野球の場合、試合が成立する条件はピッチャーがストライクを投げれること。

 

良いピッチングをすること以前に、ストライクが投げられないと試合が成立しないので、子供の試合から高校野球のレベルまでだとチーム内の最も運動神経が優れた子がピッチャーを任されることが多い。

 

そして、ピッチャーを任される子は同年代の子の中では成長が速い子が多く、そういう子は基礎体力も高いので四番バッターを務めることも多い。

 

どんなスポーツでも、エース選手や花形プレーヤーという存在はいるが、チームプレーをする競技でたった一人に試合の成否(勝敗ではなく)を依存するスポーツは野球以外には無いように感じる。

 

作新学院と学芸館の試合を見てると、滅多打ちに遭った学芸館のピッチャーだが、少なくともストライクを投げられたからこそ打たれたという意味では見事に試合を成立させていたのだと言える。

 

ビジネスの世界には、掃いて捨てるほどの自称トップセールス がいるが、会社がトップセールス一人に依存して成立することはまず無い。

 

例外があるとすれば、中小企業で社長自身がトップセールスを兼ねてる場合だけだろう。

 

 

高校野球のように負ければ後が無い状況で、滅多打ちに遭ってるピッチャーはマウンド上で何を思うのだろうか?

 

たった一つの致命的なエラーでチームを敗北させる野手も辛いが、たった一人で滅多打ちに遭うことを受け止めなければいけないピッチャー、どちらにも負ければ賊軍が付いて回ることを考えると、高校野球というのは爽やかというよりは残酷な要素もあるなと思える。

 

そう言えばと思い出したのが箱根駅伝。

 

優勝争いや上位争いが注目されるが、その陰でシード権争いのように相手との戦いもあれば、襷を繋ぐことのみに全力を尽くす時間との争いもある。

 

脱水症状などで急激な体調不良が発生し棄権を余儀なくされるような場合、チームスポーツでありながらたった一人に依存していたことを思い知らされる。

 

 

 

世の中には、そんなつもりはないのにたった一人に依存してることがごく稀にある。

 

高校野球のピッチャーの球数制限の議論を見ても、ピッチャーは特別の存在だと分かる。

 

こんなことを改めて思ったのは初めて。

 

残りの高校野球は、違う見方をしてみたい。

 

ココカラファインとマツモトキヨシの統合が意味すること!

ドラッグストア大手で業界5位のマツモトキヨシHDと業界7位のココカラファインが経営を統合すると発表された。

 

前置きとして、少しばかり業界の事情を織り交ぜつつ今回の統合劇を整理してみたい。

 

おもしろいことに、この経営統合は業界7位のココカラファインが主導権を握ってるようで、業界5位で上位に位置するマツモトキヨシは次のように反応したらしい。

 

「うれしい。前向きに協議していきたい」。ココカラから経営統合を話し合う相手に選ばれたことを、マツキヨの幹部は喜んだ。

業界首位へ ココカラ争奪戦、勝者マツキヨに喜びと不安  朝日新聞デジタル

 

 

 

ココカラファインは、2008年に大阪のセガミと東京のセイジョーが経営統合してスタートし、その後も吸収合併を繰り返すことで企業規模を大きくし、業界での地位を高めてきた。

 

今回の統合劇のマツモトキヨシにとってのライバルは業界6位のスギHDだった。

 

ドラッグストアの儲かりの秘密は「ついで買い」にあると言われてる。

 

そのために必要なことが広範囲の品揃えと、時にはディスカウントストアをライバルにすることもあるので安い価格で提供することが重要になる。

 

「ついで買い」を充実させるに当たってドラッグストアの弱点は薬剤師を配さなければいけない調剤部門になる。

 

処方箋で薬を求める多くの人にとって薬はどこで買っても同じものなのでまさに「ついで買い」の典型だろう。

 

現在業界2位のウェルシアは、調剤部門の充実でその地位を上げたと言われてる。

 

業界順位が下位にも関わらずココカラファインが今回の統合劇で主導権を取れたのは調剤部門が充実してるからだと思われる。

 

ドラッグストアにとって調剤部門の良さは、国の定めた薬価に基づくので薄利ではないこと。

 

 

前置きはここまで。

 

 

今回のココカラファインとマツモトキヨシの統合で改めて感じたことが、企業合併やM&Aと企業規模の拡大が持て囃される理由として、あまり表向きには言われてないが、日本の企業が生き残りをかけると拠り所にせざるを得ないのがリストラとコスト削減しかないんだろうなということ。

 

企業合併やM&Aは、するだけでメリットが出るのは市場の支配力や影響力の増大と、原材料や商品の大量仕入れによるコスト削減効果など。

 

一方デメリットとしては、実行された時点では組織としてはただの太った豚に過ぎないと言う点。

 

調剤部門を除けば、ドラッグストア業界は薄利多売を狙うしかないと思える。

 

販売価格を変えずに、または若干安くしても、従来以上に利益を上げることを目指せば、仕入れコストを下げることと会社運営上の固定経費を削減するしかない。

 

固定経費に占める割合が高いのが人件費。

 

ココカラファインもマツモトキヨシもHD(ホールディングス)企業。

 

HD(ホールディングス)は、経営と現場を切り離すので、どんなに業績が上がろうと現場へは還元されない。

 

ココカラファインやマツモトキヨシの正社員の中には心穏やかでない人がいるはずだ。

 

 

今回のココカラファインとマツモトキヨシの統合のニュースで、日本のデフレは一層進むような気がしてきた。

 

煽り運転とイップス!

2019年の夏も煽り運転が話題になっている。

 

従来の煽り運転には、一方的であっても火種となる出来事が伏線としてあるものだと思われていたが、今年話題の煽り運転には伏線となる事前の火種が無いのに起きているように見える。

 

すでに警察沙汰になりネット上では実名とされる名前も上がっているがまだ逮捕はされていない。

 

今年話題の煽り運転の場合、煽り運転をすること自体が目的であるように見えるので、動機があるのか無いのかが微妙に感じられる。

 

獲物を見つけたので反射的に行動したとも言えそうだ。

 

こういう相手と出くわした時、どうすれば良いかは非常に難しい。

 

考えても名案が浮かばないので、代わりにこのような人間がなぜ生まれるのかを考えてみた。

 

狂った本能が原因だとも言えるが、心の病気のようにも感じられる。

 

心の病気について考えていると、スポーツの世界で用いられるイップスに思い当たった。

 

イップス (yips) は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のことである。本来はゴルフの分野で用いられ始めた言葉だが、現在ではスポーツ全般で使われるようになっている。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/イップス

 

 

 

犯したミスプレーがトラウマになるのだが、平常時には問題はない。

 

問題が発生するのは、ここ一番でのプレーやピンチやチャンスの時。

 

身体能力には全く問題ないのに選手として使いものにならなくなる。

 

イップスの正体は心理学的には「予期不安」だと言われる。

 

「またこの前のような失敗をするかも、と予期するときの脳の働き」が原因。

 

鍵を握るのは脳の後部にある小脳だと言われる。

 

人間の行動の大半は無意識によるもので小脳が司る。

 

無意識ではない行動は、大脳から伝達された情報を小脳が処理して必要な指示が大脳の運動野(体に運動を命令する場所)に送られるのが本来の流れ。

 

イップスをはじめとして人間がおかしな行動を敢えて取る場合は、緊張状態など何らかの理由で、小脳が情報を処理しきれなかったり、運動野への伝達が困難になったりすることで、「なにをやってるんだ」という行動が起こる。

 

プロスポーツの世界で活躍する選手の多くは、イップスを経験しそれを克服してると言われる。

 

将来を嘱望されながら消えていった選手は、イップスなどの克服できない何かがあった場合がほとんどだろう。

 

どこからどう見ても過剰な攻撃性を発揮してるように見える煽り運転も、心理学や脳科学の被験者としてデータの収集が進むと、攻撃性と正反対の不安や自信の無さが原因だと分かるかもしれない。

 

煽り運転をはじめとする理不尽な行為の被害者にならないためにはアンテナの感度を上げるしかない。

 

アンテナの感度を下げさせる要素には、「自分は正しい」「自分はルールに従っている」などがある。

 

狂った野獣は、アンテナの感度が悪そうな人を狙ってくる!

 

快適と不快は隣り合わせ!

相変わらずの猛暑の日々の連続ですっかりヤル気を無くしてる方も大勢いるだろう。

 

ヤル気が無いだけではなく、体調不良を感じてる方も多いかもしれない。

 

日本の夏より気温が高い国はあるが、そんな国を差し置いて日本の夏は不快だということで有名らしい。

 

その理由は湿度も高いから。

 

ウィキペディアには、不快感を感じる気温と湿度の関係が載っている。

 

ウィキペディア不快指数 気温と湿度のグラフ

 

ウィキペディア不快指数

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/不快指数

 

 

 

不快指数は暑さを示すものだと思っていたが、寒さも示すものだと初めて知った。

 

さて、夏にこの不快指数を下げ快適にしてくれるのがエアコン様なのだが、現代の日本ではただの快適というよりは命を守るための役目も果たしている。

 

ちなみに、エアコンの作動原理は熱交換で、室内に冷房を行なってる場合、室外機を介して外に暖房を行なっている。

 

そして、単純な同量の熱交換に留まらないのはコンプレッサー(エンジンと同じ)を駆動させている分だけ余計に熱を発生させているからだ。

 

次のような説もある。

 

 

地球温暖化以前の事実として、都市および都市に隣接する地域(日本のように国土が狭いとどこでも該当する可能性が大)では、エアコンの排熱で気温が上昇してると言えるかもしれない。

 

これは、技術の進歩を意味するかもしれないが、文明や文化の進歩とは言えなそうな気がする。

 

エアコンに頼らないと夏をやり過ごせないとすると、夏の気温の上昇は簡単には止まらない。

 

しかし、エアコンを使わないという選択肢が命を脅かしているとすると一体どうすれば良いのだろうか?

 

 

不快だから快適を求めるが、快適が不快を増大させている。

 

 

現代語られてる地球温暖化は、二酸化炭素の増大が主な原因とされてるが、他に太陽の黒点活動も重要な要素だ。

 

地球温暖化を懸念する話と並行して、太陽活動に起因した地球寒冷化の話が21世紀に入ってずっと続いている。

 

真相は不明だが、同時期にまるで正反対の説が存在することが興味深いが、寒冷化説の方がちょっと弱い。

 

多くの人が体感してるのは地球温暖化だが、もし地球寒冷化を体感するようになったらどうなるのだろうか?

 

暑さに喘いでいる時に「これ以上脱ぐ服が無いからどうしようもない、寒い場合は服を重ねて着れば良いから対処しやすい」と言いがちだが、果たしてどうなるのだろうか?

 

昭和の頃の話に、「寒くて死んだ人は大勢いるが、暑くて死んだ人はいない」というものがあった。

 

暑いにしても寒いにしても快適と不快は隣り合わせだと、21世紀になった頃から夏になると感じるようになった。

 

昭和の頃は、お盆の時期に来る台風は夏を吹き飛ばし秋を連れて来ることが多かったような気がするが、今来てる台風10号が通り過ぎても暑い夏はどこにもいかないんだろうなと思ったら、寒冷化にもう少し頑張って欲しい気がするが、寒冷化が起これば温暖化が懐かしくなるんだろうな。

 

人間は無い物ねだりの生き物だ。

 

 

筋トレ市場がランニング市場を食っている!?

筋肉や筋トレがブームだ。

 

ブームとは言ってもごく一部の世界の話かもしれないが、重要なことは意識高い人たちが興味を持ち実行してることだ。

 

意識高いという表現する場合は大抵が、揶揄するような、小馬鹿にするような思いが込もるが、この場合にはそのような思いはあまり無い。

 

ブームと書いたが、やってる人の多くはブームではなく生活の中で習慣化した人が多いはず。

 

習慣化するのには理由がある。

 

  • やったらやっただけの成果が比較的短期間で得られる。

 

  • 得られた成果は自己満足度が高い。

 

  • せっかく得られた結果も、止めると元に戻る。

 

 

筋トレをすることで得られる成果は、筋肉そのものが発達することであり、その結果身体のビジュアルが変化し今風に言えばインスタ映えする身体になることと、上記の箇条書きした理由がループを描くことで筋トレをブームを越えたものにしている。

 

そこで、GoogleTrendsで遊びながら、筋トレや筋肉への関心がどのようにシフトしたのかを探ってみた。

 

あくまでも検索のされ方のみを拠り所にしたもので、単なるお遊びだ。

 

GoogleTrendsで検索可能な2004年以降で見てみた。

 

まづは、筋トレ。

 

GoogleTrends「筋トレ」2004年以降

 

この15年で確実に関心が上昇してると感じられる。

 

しかし、直近5年ほどは1年の中でも乱高下が見られる。

 

下の赤丸の左端の、グラフが一番下がっているのが2014年の12月。

 

 

GoogleTrends「筋トレ」乱高下を赤丸で囲む

 

2012年頃からグラフの山と谷の落差が目立つようになっているが、谷はほぼ年末で、山は6月から7月に出ている。

 

私の独断と偏見によるとこのグラフの動きが意味するのは、新年になると「今年は筋トレやるぞ」という人が増え、春頃になると夏に人前で薄着になっても恥ずかしくないカッコ良い身体になりたいという人が増えるのでグラフが上昇するが、モチベーションが弱い人が脱落するのが6月から7月なのだろう。

 

6月から7月に脱落する人がブームを支えてると言えそうだ。

 

6月から7月に脱落する人が増えてくる理由として気温と湿度の上昇も関係してるかもしれない。

 

そして一旦遠ざかるともうやらなくなるが、新年になると思いが新たになるようだが、気温や湿度が低い冬場は筋トレのモチベーションも上がりやすいだろう。

 

ところで、筋トレとリンクするキーワードにどんなものがあるのだろうか?

 

まづは、『筋肉』と比較してみた。

 

GoogleTrends「筋トレ」「筋肉」2004年以降

 

相関関係がありそうなグラフになったが、常に筋肉が上回っている。

 

次に、筋トレの需要を支えているものにジムが増えたことがあるように思えるので、上記にジムを加えて比較すると、

 

GoogleTrends「筋トレ」「筋肉」「ジム」2004年以降

 

これもまた強く相関が感じられる。

 

次に、筋トレと関連が感じられる他の種目がないか探してみたところ、おもしろいことに気付いた。

 

GoogleTrends「筋トレ」「筋肉」「ジム」「ランニング」2004年以降

 

なんと、ランニングが筋トレとずっと均衡してたのだが、2015年の春頃からランニングが減少し筋トレが上昇し始めているのだ。

 

両者は層として全く違うと思っていたが、もしかしたら筋トレ市場はランニング市場に食い込んでいるのかもしれない。

 

 

念のために言うと今日の話は、GoogleTrendsを使っての単なるお遊びで、なんのエビデンスもありません。

儲け話の裏の事情の考察!

1000万円儲けさせるから前払いで100万円の手数料をくれというケースについて考えてみる。

 

手数料に関しては成功報酬的に後払いだとしても、儲け話には初期投資が発生することが多いので、形式上ノーリスクは一般的にはない。

 

 

気になる(すべき)点がある。

 

 

  • 話を持ちかけた人は誰か?

 

自分との関係に照らし合わせて、儲け話を持ちかけることが自然な関係かどうかが最初に気になる。

 

そして、その人はなぜ自分自身がやらないのか、あるいはやれないのかを分かりやすく説明できるかどうか。

 

話を持ちかけたのがなぜ自分だったのかを納得できるように説明できるかどうか。

 

 

これらは、友人知人であっても、あるいは営業される場合であっても気になる点だ。

 

こんな時、博才のある人は、そんなこと考えているようじゃ儲けることはできないと言いがちだ。

 

 

  • 手数料100万円の価値観

 

儲け話に信憑性があったとした場合、仮に100万円を失ってもその後の生活へのダメージは全く無い人にとっては、納得さえできれば受け入れやすい。

 

100万円は負担できるが、失ったらダメージが大きい人にとっては納得できようができまいがバクチ的行為になる。

 

そもそも100万円を持ってない人にとっては、この話に応じるためには借金が必要になるので、儲け話が上手くいかなかった場合借金の元金プラス利息を背負いこむ事になる。

 

 

 

儲け話を持ちかける場合、上手く行く可能性が高いのは、持ちかけるに相応しい相手を選ぶことだと思えるから、儲け話が金持ちに持ちかけられることが多いのは当たり前だ。

 

つまり、話を持ちかける人がまともで十分な分別があれば、儲け話や投資話は金持ちに持ちかけるものになる。

 

金持ちでもない人に持ちかけられてる話は儲け話ではないことになる。

 

ほとんどの場合は話を持ちかけてる人にとっての儲け話で、話を持ちかけた相手をカモにしようとする話がほとんどだ。

 

人間には儲けたいという本能があると言われる。

 

本能だとしたら、金持ちかどうかは関係ないことになるが、もっと気を付けなければいけないことがある。

 

人間は損を取り戻したいと思う生き物でもある。

 

満足感は持続せずすぐ消えるが、被害者意識や被害妄想は簡単なことでは薄まらない。

 

儲けたいという気持ちは前向きで未来に向かうが、損を取り戻したいという気持ちは後ろ向きで過去に縛られる。

 

損を取り戻すのに似た心理が、詐欺の被害に遭う心理。

 

古典的な詐欺被害は、得をしようと欲をかいて被害に遭うが、最近の詐欺は少し趣が違う。

 

不安や心配を煽るというのが詐欺の主流になっている。

 

一連のオレオレ詐欺が始まって以降、お年寄りの被害者の中には1000万円単位の被害に遭う方をしばしば耳にしたが、どのようにして金持ちのお年寄りを見つけたのかはさて置き、儲け話であっても躊躇するような金額を不安や心配を解消するために差し出そうとしたことに興味が湧く。

 

儲け話に飛びつく心理は、積極的な喜びの追求に感じていたが、それと同等以上に不安や心配の解消にもモチベーションが掻き立てられるのが人間の性らしい。

 

日本人には悲観主義者が多いが、だからこそ不安や心配が多くなる。

 

楽観主義者にとってはなんてことない出来事が、あるいは簡単に見破れる架空の話が、悲観主義者にとっては一大事になる。

 

このように考えると、儲け話に対する反応には二種類あることが分かる。

 

使い途はともかく、積極的にお金を増やそうとする金持ちと、不安を解消するためにお金を欲する金持ちではない人々の二種類。

 

統計上、億万長者は大幅に増えてるが、億万長者とビジネスの接点を持つことは容易ではないので、全てのビジネスが金持ちではない人を相手にせざるを得なくなっている。

 

そう考えると、世間ではやたらと不安や心配を煽る話題が増えている。

 

このゲームには国も参戦しているように思えてしょうがない。