多すぎる情報が混乱を招くと言われるが、情報には直接表現されてる内容と、それとは別に間接的に伝わるメッセージがあるので、結果的に現代人は膨大な情報に接することになる。
そんな間接的に伝わるメッセージは、メタメッセージと呼ばれてる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/メタメッセージ
メタメッセージ(英: metamessage)とは、メッセージが伝えるべき本来の意味を超えて、別の意味を伝えるようになっていることを指す社会学用語。
メタメッセージは、テレビの普及が招いた現象でもあるだろうが、最初は洗脳に利用されたと思われる。
国民を戦争に駆り立てたりする時には、どこかにメタメッセージが仕込まれてる。
メタメッセージの多くは、意図しないように意図され、伝わるものだ。
最近では、広告宣伝のテクニックとして仕掛けられてるものもあるだろうが、必ずしもうまくいくわけではないだろう。
今回は、普段意識しないメタメッセージについての話を書いてみたい。
テレビで繰り返される「大食い・早食い」の番組が伝えてることはなんだろうか?
直接的には、より多く食べるのは誰か、より早く食べるのは誰か、を競っているが、見ている人には何が伝わっているのだろうか?
「お腹がはちきれるまで、美味しいものを食べたいと一度は抱いたことがあると思いますが、実際には体力的、金銭的に限度があるものです。そのため、『大食い』というのは、夢の実現として優先順位はあまり高くはないと思います」(近藤先生)
無自覚のストレスを軽減させるために大食い動画を観て、スカッとした気持ちになる。実際、過食をすると「あんなに食べてしまった」という罪悪感が生まれ、それがストレスになるという悪循環に陥りやすい。大食い動画は、ストレスで過食をしてしまいやすい人にとっては、ヒーリング効果があるのかもしれない。
ダイエットに関心のある女性は、常に食欲を自制しながら生活している。思いっきり食べたい気持ちを満たしてくれるのが、大食い動画である。しかもスレンダーで、可愛く、食べ方も綺麗となれば、見ていて不快にもならず、憧れを抱きやすいのだろう。
大食い動画は、現代の一家団欒!?
「食事をしながら交渉をすると商談がまとまりやすいという『ランチョン・テクニック』と呼ばれる手法をご存知でしょうか? 人は食事中の方が相手に対して親密感や心地良さを抱きやすいと言われています。
上記のような事情を全部ひっくるめて、日本人の多くは「見ていて単純におもしろい」と捉えているが、中国人にはストレス解消のためと映ってるようだ。
社会評論家は「自分の欲望や行動を抑えるというのが日本人の国民性。公の場で暴飲暴食することはあまりない。しかし、大食い王たちの食べっぷりは、日本人の道徳観念に反するものの、それが逆に、視聴者にとっては現実のストレスを忘れさせてくれる」と分析している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
「おもしろく、おかしく」を目指して作られた番組が「下品」だと評価される。
「女芸人は下品」視聴者のクレームに対する、いとうあさこと長嶋一茂の返しが秀逸
長嶋一茂さん(以下、長):僕が小学校の時に母親から当時「8時だヨ!全員集合」っていうのがあって、これは「絶対に見ちゃダメだ」っておふくろが言ってたの。
やっぱりね、今お客様(電話してきている視聴者)と同じような感覚で、「こんな下品な人達、絶対あなた達は見ちゃダメ!」ってね。絶対悪影響だからってね。
(悪影響に)なるんだけども、それをお母さんが言っていると「そういうもんなんだな」って子ども達は思って、面白いものを見るのと、品位・品格が備わっててちゃんとした教養を付けるっていうのは別の方向でちゃんと両立していくんですよ。お母さんが言うとね。
だから、僕が何が言いたいかっていうと、女の芸人の方達が言っていることとかっていうのは、今この笑いが少ない時代においては、とても大切なことだと思うので、あんまり品位・品格って言っちゃうと殺伐とした人生になっちゃいますよ。(一同拍手)
やってることは同じなのに、時間の経過が評価を180度変えることがある。
一定以上の年齢の方には嫌われ者としておなじみの出川哲朗さんは、若い女性に大人気。
有吉弘行が出川哲朗の女性人気に感慨「みんなから嫌われてたのに」 2017年5月12日
客席の女性からも「カワイイ!」の声が上がり、出川は「有吉、時代は変わったろ!?」と迫ると、有吉は「本当よ!『抱かれたくない男ナンバーワン』で、みんなから嫌われてたのに。今やもうこうなっちゃうんだから!」と、感慨深げに語ったのだ。
出川哲朗さんのどこが好感持たれてるのか?
出川哲朗は好き?嫌い?それとも可愛い?育ちの良さからMCに抜擢か!2017-05-23
「人の良さが出ている」
「おぼっちゃまで育ちがいい」
「人の悪口を言わない」
そんな出川哲朗さんだが、15年前はこういう扱いだった。
女性ファッション誌『an・an』が毎年行っていた読者アンケート『好きな男・嫌いな男ランキング』で、2001年から5年連続で『嫌いな男』1位を獲得して殿堂入りするなど“汚れキャラ”の代表格だった。
出川哲朗さんが嫌いな男の常連だった頃、松村邦洋さんとセットで扱われることが多かった。
折り目正しく、謙虚で、全てを善意に解釈し、決して人の悪口を言わない、そんな松村さんが私は大好きです。
現在好感度が高いこの二人には大きな共通点がある。
人の悪口を言わずに笑いが取れるのだ。
このことが、好感度の高さに大きく関係してるだろう。
逆に言うと悪口を言う人が多いということなのだろう。
悪口を言う人が陥る心理というのがある。
悪口を言う人の心理
- 面白い話として言っている
- プライドが高く人の悪いところばかり見ている
- 常にストレスが溜まっている
- 何かしらの思惑がある
直接悪口を言う人は言うまでもなく、上記のような心理状態の人が発するメッセージには、結果的にメタメッセージとしてその心理状態が伝わるのだろう。
背景には、今という時代が従来のように、勉強したり、資格を取ったりすることでは活路が見いだせない時代に入っていることを示しているのかもしれない。
活路を見出したければ、まず悪口を言うことを止めることが良いかもしれない。
これは、私自身にも当てはまることだ。