ホリエモンの下記のツイートが炎上した。
誰でもできる仕事だからです
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2017年10月12日
「なんで保育士の給料は低いと思う?」低賃金で負の循環 (朝日新聞デジタル) - https://t.co/EuidhabdJ1
この炎上に対して、1週間後ホリエモンが真意を自身のサイトで説明したのが下記だが、文章を見ると本人ではなくスタッフ(?)が書いてるようだ。
ホリエモン、“保育士ツイート”の真意「大変だから給料が高くあるべきってのは間違い」
保育士に限らず、誰でもできる仕事で大変な仕事はたくさんあるだろう。
そしてそういった仕事は、保育士に代表されるように、今後給料は高くならないことが予想される。
この切実な状況に、感情論ではなく、現実的な対処法や考え方をホリエモンは提案している。
言ってることに間違いは無いが、人の感情を逆なでするのがホリエモンの特徴であることが伺える。
ホリエモンの話には頷けることも多いが、反発したくなることも多い。
頷ける時は、内容に同意してる時であったり、そんな考えもあるのかと感心したりが背景にあることを自覚できるが、反発したくなる時は意見が正反対というよりも、同意に近いがそれは嫌な考え方だと思ってる場合に感じる気がする。
よく人は自分と考え方が似てる人に好感を持ち、自分と考え方が違う人に敵意を持つと言うが、嫌な部分が似てると強い嫌悪感を持ち反発したくなるということもありそうだ。
ところで、誰でもできそうと言えば引っ越し業界だが、そもそも引っ越し需要とはどのくらいあるのだろうかと思って調べると、多くの場合総務省統計局が発表する住民基本台帳人口移動報告を参考にするようだ。
この資料の中に昭和29年以降の長期時系列表というExcelがあり下記からダウンロードできる。
このデータを使って引っ越し業界を考察するサイトがあるので引用すると、
【SPEEDA総研】引越業界の現状と課題をみる 2016/10/8
最近の引っ越し需要を支えるのは単身需要であることが伺えるデータが下の表。
上記サイトには、引っ越し業界を他に料金の点で捉えたりという分析もあるが、宅配事業と構図は似ていて、1番のネックは作業者の確保であり、その人件費だ。
だからだろうかブラック話題に事欠かないが、そのブラックぶりに新しい話題が加わった。
ブラック情報が表に出る時は、とんでもない事として世に伝えられるが、それらの話は世の中にはこんな世界があるんだという新鮮な驚きももたらす。
もう辞めた会社だし今更感だけど
— サ (@stknochi) 2017年10月14日
アート引越センターは給料を勝手に引く超絶ブラック企業です。
給料日に逆にお金を渡さないといけない明細を作る異常っぷりです。
1円も振り込まれていなかったです。辞めてからも毎月支払い催促の手紙が来ます。#アート引越センター#給料明細#酷い pic.twitter.com/tUSKQIvhMN
一方、引っ越し業界のブラック話題をリードしていたアリさんマークの最近の話題が下記。
「ガイアの夜明け」再びブラック企業特集が話題に 「アリさんマークの引越社」が出した和解案は「自転車で営業職しろ」 キャリネコニュース 2017.7.26
「ガイアの夜明け」(テレビ東京)が7月25日、再びブラック企業問題を放送しネットで話題になっている。長時間労働などで今やブラック企業として名高い「アリさんマークの引越社」。現役社員が同社を訴訟を起こした様子を追った2016年2月の放送は大きな反響を呼んだ。
保育士の話から引っ越し業界を連想したが、両者の共通点として、外野から見ると誰でも出来る仕事と見られる割には気遣いが凄く要求されるし、体力も問われる点があり、また利用者として全く接点のない人も大勢いるので、身近には感じるが全く知らない世界という人も多いという点が挙げられる。
情報が多い現在では、全く知らないのに知らないという自覚を持ってない世界がいっぱいありそうだ。
炎上したり、ブラック化したりは、当事者の間で通用する『正論』が極端化したものではないだろうか。
狭い世界で通用する「正論」は、「業界の常識」と呼ばれる。
だからこの言葉とセットで「業界の常識は世間の非常識」という言葉が生まれた。
業界の常識に振り回されないようにするために、自分の常識と世間の常識を合わせた方が良い。