NHKスペシャル『人体』。
昨年9月から始まり、全部で8回放送される。
1月7日に4回目の放送があり、そのテーマは『骨』だった。
http://www.nhk.or.jp/kenko/jintai/programs
まだ全ての放送が終わってないのだが、ここまで見てきて、このシリーズの面白さは、これまで人体の機能は役割分担で捉えられていたが実は全部繋がっていて相互に影響し合ってるということをわかりやすく伝えていることにあると感じてる。
このことを踏まえると医者の多くが自分の専門分野を持って、そこに特化してる時点で人体に対する見識が不足するのは明らかだ。
同様に、最近流行りの”エビデンス“も極めて偏った事実の取りまとめに過ぎないだろうなと思わせられる。
人間の体には自律神経系と非自律神経系があり、自律神経系とは自分の意思とは直接連動しない内蔵や血管などのようなものを司り、非自律系とは筋トレすれば反応する筋肉のような意思と連動するもので、この両者は普通は別々の存在だと区別されるが実際は連動する。
筋トレして直接筋肉を鍛えれば、結果として内臓の機能も上がり、血液の循環や心肺系も強化され連携してることを感じるレベルであれば、多くの人が体験を通して実感できているであろう。
医者の多くが、特定の臓器に特化して、あるいは症状に特化しているが、医者の中には全ての臓器に精通した医者がいる。
それは解剖医だ。
解剖医は、死者と向き合い死因を特定し、生前の状態を突き止める。
そんな解剖医の中でもキャリアを積んで経験が豊富な医者は、『心』の存在に疑問を持つことがあるらしい。
臓器の働きに精通すればするほど、『心』を司る臓器がないことに気付くらしい。
そして仮説として、『心』は体に宿り、すべての臓器や細胞が関係しているとしか思えないという考えが生まれるらしい。
そうすると一人ひとり『心』は違うことも理解できるし、同じ人でも健康状態の違いで『心』が変化することも理解できる。
”NHKスペシャル人体”では、『心』についてなど語ってないが、そんな役割があったとは思われてない機能を人体が持っていることをたくさん伝えている。
直接繋がってるようには見えない者(物)同士が繋がってるということは、実生活の場では多く、どんな関係があるかわからないが事象は起きるということがある。
ある事象の発生により、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えである。また現代では、その論証に用いられる例が突飛であるゆえに、「可能性の低い因果関係を無理矢理つなげてできたこじつけの理論・言いぐさ」を指すことがある。
起きることは良いことばかりではなく、理不尽なことも多い。
詐欺や通り魔の被害にあったりも、どこかで生じた繋がりや関係性が巡り巡って起きていることかもしれない。
巡り巡って起きることを良いことにしたければどうすれば良いのだろうか?
原因があるから結果が生じるという意味の言葉に因果という言葉がある。
こういう場合、昔の言葉にヒントが有ることが多い。
昔の言葉の多くは宗教と結びついていて、単純明快な教えとして伝えられてるが、実際にはそう単純ではないのは、因果には時間差があるからだ。
仏教において因果は次のように説かれる。
- 善因善果(ぜんいんぜんか)…善が善をうむ
- 悪因悪果(あくいんあっか)…悪が悪をうむ
- 善因楽果(ぜんいんらっか)…善が楽をうむ
- 悪因苦果(あくいんくか)…悪が苦をうむ
この話の善を続けることは苦しいかもしれない、悪を続けることは楽かもしれない。
そう考えると、因果というのはプラスマイナスゼロの世界観を感じる。
最近の言葉らしいが、宗教には良い言葉がある。
It doesn't turn out the way you throught,
but it turns out the way it was done.
「思ったとおりにはならないが、やったとおりにはなる。」
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1147478011
今回の話も何もエビデンスはない。