初めて買うものや、よくわからないものを買う場合や、似たようなものばかりの中から選ばなければならない時に、何かを参考にする。
自分なりに考えても、考えてなくても、何かを参考にしている。
広告宣伝業界は、心理学も駆使しながら、そんな"何か"を仕掛けてくる。
“2ツイートで200万円” 元インフルエンサーが語るステマの実態がヤバイ「正直めちゃめちゃちょろい商売です(笑)」
定義としては、だいたいフォロワー1万人からがインフルエンサーと言われていて、一般人なんだけどファンを抱えている芸能人未満みたいな人が多いですね。私は1万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーという部類で仕事をさせてもらうこともあります。
たとえば商品を紹介してほしい会社がいます。間に私とその人をつなぐ代理店があって、だいたい代理店から受け取る形になっています。大元は商品の会社が出しています。
結局、自分のことを好いてくれている人たちを騙す行為じゃないですか。そういうのに心が痛んだっていうのと、「お前ステマだろ」「死ね」っていうメッセージがたくさん来て心が病みました。報酬の200万円以上に心が傷つきました。
ものにも様々あるが、生き様やライフスタイルと関連するものは、身近な人が奨めるモノや、好きな有名人や一目置いてる人が奨めるもので揃えたいと思うのは人情だろう。
次のツイートはテレビ業界やメディア業界の"裁量労働制"に関して連続投稿されたものの一つだが、業界の事情には"広告宣伝"が絡むので、おもしろいことが書いてある。
続き6 営業や宣伝をして、人に見てもらってお金を払ってもらえなければ、あとには莫大な借金が残される(他の商売をしている人から見れば、大した金額ではない借金だとしても、収入がバイト程度しかない身にはこたえる。時にそれをきっかけに多重債務者に陥る人もいる)。 https://t.co/nUBlqiSfOm
— 岩上安身 (@iwakamiyasumi) 2018年2月26日
これからの時代は、広告宣伝に関しては知識とスキルがあると無いとでは、とても大きな差が付く、個人でも必須になる。
広告宣伝が仕掛けてくるのは、法に触れない"搾取"だ。
そろそろ、お気づきの人もいるだろう。携帯の学割も、銀行口座も、クレジットカードも、いったんそれになじんでしまえば、変更するのはなかなか面倒になる。「手元にあるものをそのまま使えばいいや」という気持ちになり、少なくとも更新のタイミングまではそのまま利用しているだろう。
受け身で聞いていると納得するが、消費の傾向が、『モノ消費⇒コト消費⇒トキ消費』へと変化してるという話がある。
モノ消費とは、"所有"に価値を置くこと。
コト消費とは、"体験"に価値を置くこと。
これらの背景には、時間軸に対する意識の違いがある。
所有に価値を置くということは、"いつでも"が大事だということ。
体験に価値を置くということは、"その時"が大事だということ。
そして、最近は"トキ消費"という考えが出てきている。
トキ消費とは、"再現できない『今』に参加する"ということに価値を見出す考え方に基づく消費形態となる。
自分を振り返っても、所有に興味があり、物欲に取り憑かれた時期があったが、最近はあまり感じない。
これは、進化なのか劣化なのか、はたまた老化なのか?
価値が、所有から体験にシフトしたと言われると、自分に照らし合わせても納得できる。
トキ消費という概念は、昨年後半から広告業界が定義し打ち出している消費喚起の一つだ。
『今』が大事だという価値は、常に即断即決を強いることになる。
趣味や遊びですら、考える時間を与えられないという意味では、ブラック企業や社畜に通じる終末感がある。
『今』を強調するというのは、広告宣伝業界にとってやりがいのあるテーマになるだろう。
どんな仕掛けが生まれてくるか楽しみだが、要注意でもある。