生き物だけでなく、モノやサービスにも寿命がある。
Twitterから、日常ではあまり意識しない“寿命”を拾ってみた。
まづは、人の寿命と連動したサービスや制度の寿命から。
資産運用セミナーにて、杉村太蔵さんより、年金の話。
— 桶井 道@適温労働/地球儀投資 (@okeydon) September 22, 2018
年金は、昭和20〜30年代に設計された制度で、当時は寿命が66歳だった。今や人生80年、この先100年と言われていて、この制度では持たない。この先、制度が再設計され、80歳年金受給開始もあり得る。
そこで、資産運用に興味を持ってもらいたい。
終わり無きローン
— 自分らしさ@私らしく (@glocal21) September 24, 2018
モノづくりに寿命が設計され、ローンが切れた頃には新しいモノを買わざるを得なくなっている。修理も部品からユニット交換になり余分な経費を負う。この設計思想が家庭から余裕を奪い去った。住宅、車、電子機器等。 pic.twitter.com/HKIgdxoFtz
生活に身近な車や建物の寿命はどうだろうか?
今の乗用車の実質的な寿命は昔より伸びてるから、新車を買うと実質的に「15年」を買ったことになるわけよ。…15年もその車乗るか?って話よ。
— ひよこ13 (@hiyoko13_tms) September 23, 2018
鉄筋コンクリート造が一般化して百余年。寿命百年と言われましたが、実際は難しいですね🤔北海道百年記念塔、残念です。実は私が勤めていた設計事務所のかなり昔の作品でした💦
— 建築エージェント (@kenchiku_agt) September 22, 2018
負の設計思想
— ネットワーク@お互いさま (@net_please) September 20, 2018
一時的には便利で経済的と思われている時代の構造物も、その寿命を終え、解体撤去しようとした時、その費用が自力で捻出できない。原子炉もタワーマンションも出口が見えない。 pic.twitter.com/Bhv14Z0vTX
身近なようで縁遠い航空機の寿命はどの程度だろうか?
前もちょっと書いたけど、航空機の寿命って大体6万離着陸サイクルまたは飛行時間6万時間が大体設計上の目安になってる。しかし、実際にはこの目安を超えて運行されることが多く、大手フリートが20年使った機材はこの水準を軽く超える。きちんと整備さえすれば運用できるもんである
— (๑╹◡╹๑) (@tsuchie88) February 7, 2016
同じ飛行機でも戦闘機になるとやはり寿命は全然違うようだ。
Su35(露)
— 世界の航空機bot (@aircraft_bot) September 16, 2018
最高速度M2.25、航続距離3,600km
スホーイ社が2005年から開発している新鋭機。。Su-27を発展させた第4++世代ジェット戦闘機。ロシアや中国で採用されている。運用寿命は6000時間とSu27よりも倍長い。 pic.twitter.com/0qcBv7pAY5
飛行機とは負担の掛かり方が違うヘリコプターの場合はどうだろうか?
ヘリは原則、悪天候下では飛行しないが軍用のヘリはそうもいかないだろう。
嘉手納HH60ヘリに亀裂 老朽化、寿命超え運用 米軍事専門紙報道:琉球新報
— 西村茂樹(ラウド・マシーン/西村組/他) (@nissie_loud) February 21, 2018
『HH60ヘリは米ロッキード・マーティン傘下のシコルスキー社製造で、最も古い機体は1980年代後半の製造。全機体で7千時間の飛行寿命に近づき、既に超えた機体もある』
…そら落ちるわな。 https://t.co/LgwzcDS23V
軍用でなければ、
消防ヘリの寿命が15年と言われるなか導入されてから約20年、静岡の防災ヘリで頑張り続けるJA119Rオレンジアロー。
— ワイルドあまぎちゃん (@amagi14) August 6, 2016
今日も元気に参加されてました。(^^) pic.twitter.com/Q1602i79zG
舞台が宇宙になると、予測の精度も当てずっぽうに近づく気がしてくる。
2006年打ち上げのある人工衛星は、
— システムステラ キッズプログラミング開始 (@systemstella) March 11, 2016
設計寿命の3年、目標寿命の5年を超えて働き続けた。
5年前の3月11日に故郷日本を襲った大災害に、
連日連夜の緊急観測を行い、
それが彼の最後の仕事となった。
同年5月に力尽きるように眠りについた彼の名は、
陸域観測技術衛星「だいち」。
【今日の人工衛星】11/27(UTC、日本時間28日6:27) 1997年:TRMM 日本の打ち上げた熱帯降雨観測衛星。熱帯域の降雨状況を観測。当初予定の寿命3年を越えても安定して動作しており、現在でも現役であり、2012年で運用は15年目に突入するも引き続き活躍中。
— 今日の人工衛星 (@TodaysSatellite) November 26, 2015
【今日の人工衛星】2/21(UTC、日本時間翌22日8:30) 1989年:あけぼの 地球磁気圏観測衛星、設計寿命の1年を大きく越えて、現在も現役で、観測を継続中。まもなく太陽活動周期2周期(22年)分の観測が達成される見込み。
— 今日の人工衛星 (@TodaysSatellite) February 20, 2016
【アリラン1号(KOMPSAT-1)】(韓国)
— 偏見で語る人工衛星bot (@HNKN_satellite) September 24, 2018
韓国航空宇宙研究所が開発した韓国初の人工衛星
3年の設計寿命を大幅に越える8年間の運用を行ったが、2007年に通信途絶
運用期間に朝鮮半島を始め、44万枚の衛星写真を撮影したぞpic.twitter.com/Qx55CFaj8y
寿命に影響を与えるのは少しの気遣いの差かもしれない。
そして、その気遣いは、現代流の“生産性”が見失わせたものかもしれない。
職業用ミシンのフットコントローラの中身が面白い
— ぎょっち (@gyoden) May 28, 2013
速度コントロールに寿命がある可変抵抗使わずに、ネオンランプ&Cdsで制御してる!
これなら機械的摩耗無く長寿命になるわけだ、一日何時間も使い続ける機器として素晴らしい設計 pic.twitter.com/pkGymPtCT7
今回、『寿命』というテーマを思いついたのは下記の記事がきっかけだったのだが、一番印象的だったのが最後に書かれていた言葉だった。
それを読んで、日本における「寄らば大樹の陰」の終焉の始まりは1984年だったと知ったことからだ。
「寄らば大樹」は、もはや難しいという1984年の日経社説の指摘は、30年以上の時を経て、ようやく実現しようとしているのだ。
この場合は、寿命とは逆で、芽が出るまでに時間が掛かったのだが、『説』が生まれて生き続けたという意味で寿命に近い印象が感じられた。
日本が今直面してることは、日本の発展はそこそこ出来の良かったシステムやインフラを整備できたからなのだが、そのシステムやインフラが寿命を迎え、現在ネックになっているのだ。
なまじ、初期設計が良すぎると変更する必要がなくて、誰もシステムを知らなくなったときに一気にガタが来る。「動かない」から「なんとか動く」に変えるための調査と修復にかかる工数はちゃんと見積もらないとサービス寿命は短くなるよ
— 雲 (@soutencloud) September 23, 2018
どうするのが良いのかという『説』は、既に出ている。
後は、その『説』が芽を出すのが“いつ”なのかを待つばかりだ。