理屈よりも感情が大事というのが今日のテーマ。
前半は理屈に関する話。
会社の寿命は30年という言い方を良くするが、これは企業が展開する主力商品やサービスの賞味期限という言い方もできそうな気がする。
現在は、商品やサービスの多くが「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい」とオープンな状態で展開されるので、来る者拒まずが基本スタンスだが、そこで展開される商品やサービスの賞味期限は、人間の寿命の伸びに反比例するかのように短くなっている。
[企業の寿命の推移]
— 学生団体NEWAGE@2013 (@NEWAGE20131) November 15, 2018
1970年初 約50年
1983年 30年
1997年 12.5年
2008年 10.5年
このままいくと「会社」というコンセプトがなくなるのは、2024年頃。
この数字を見ても会社がこれからもずっと存在していくと想いますか?
賞味期限の短縮が顕在化する時は、その商品やサービスの需要の減少が発生してるはずだ。
わかりやすいところで、データがきちんと出てくるガソリンスタンドを例に取ると、
ガソリンスタンドの数の減少とリンクして起きていたことは、
・軽自動車の増加
・燃費を気にする
Google Trendsで検索可能な2004年以降で見てみると、
日本では21世紀に入り、一足先に燃費に対する関心が増え、その答えとして軽自動車が定着した様子が伺える。
車を、単なる工業製品として評価しようとすると、理屈で捉えようとするのでコストという切り口が大きな要素を占めることになる、背景に不景気などがあればなおさらだ。
21世紀の日本で燃費が重要視され軽自動車が選択されるのは、車を評価する際の第一のポイントが工業製品としての理屈の部分になってるからだと想像できる。
しかし、車に乗ってる時間をどう過ごすかに焦点が当たると、さまざまな価値観や評価ポイントが生まれてくる。
つまり、単なる商品やサービスにとどまるのか、その先にさらに感情を駆り立てる要素が見いだせるかで評価が全然違ってくるだろう。
商品やサービスには、情報も加えることができる。
知ったら終わりの単なる情報にとどまるか、さらに感情を盛り上げてくれるかで評価は全然違ってくるはずだ。
逆も成立するはずだ。
感情を盛り上げるためにだけ作られたものに、理屈で彩られた価値観が宿るということが。
3600万部漫画『キングダム』が「ビジネス書」に生まれ変わった理由
自己啓発書のように読者を奮い立たせる言葉が作中に無数にある。
「今から18年前、『スラムダンク勝利学』という本が出版され、ベストセラーになりました。スラムダンクから勝負に勝つための心理学を学ぶ……というコンセプトの本で、漫画をビジネス書として読むという発想の転換を促した一冊だと思います。
以来、『ONE PIECE』や『カイジ』などからビジネスに役立つスキルやマインドを学ぼうという解説本が発売されるなど、漫画をただの物語ではなく、ビジネス書として読もうという潮流は、少しずつ大きくなっている。
「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい」と広く門戸は開かれているのに、人々の選択はかなり偏ったものになり、平均的に利用されるわけではない。
理屈で選ぶものはビジネスライクになるが、感情が問われるものはどう例えれば良いのだろうか?
「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい」と門戸を開かれていて感情や気持ちが問われるもので幅広い人々に該当するもので、今という時代にふさわしいものとして何があるだろうかと考えていてふと浮かんだのが"カフェ"。
Google Trendsで検索可能な2004年以降で見てみると、
うん、当たらずとも遠からずと言えそうな気がする。
しかし、これって多いのか少ないのかが分からない。
比較対象として"ビジネス"を加えると、
ことばで表現しようとすると抽象的になるが、カフェに求められる要素は居心地など、直接提供される商品よりも、そこで過ごす時間や空間に対する評価という理屈ではないもののような気がする。
どこでも良いよ、なんでも良いよ、と思っていても不満を感じることがあれば、全然期待してなかったのに妙に居心地が良かったりすることがあるのがカフェだし、居心地良ければ常連になり、常連になれば理屈で武装しだすが、そもそも最初に気に入ったポイントは感情が選んだと言えるだろう。
だからこそ気付くのが、理屈よりも感情が大事ということ!