Googleが2018年の1月1日〜12月1日までの検索数の上位のキーワードを発表した。
今日はその内容をまとめるような話を書いてみたいが、その前に、そもそも検索するのはどんな時かを調べてみた。
日々多くの検索が行われているが、全く検索しない人というのもかなりいるという話を聞いたことがある。
「知識を手に入れるための知識」がない人にとって、Google検索はあまりにも難しい。
必要となるのは「事前知識」と「高いリテラシー(literacy, 読み書き能力)」と思われます。
この記事の中で引用されてるツイートが次のものだ。
一昔前に「ググれカス」という言葉が流行ったけど、今の検索は上位に出るのがNeverやアフィブログばかりの「ググったらカス」状態であり、事前にある程度の知識がないと、正しい情報に辿り着けなくなってるんだよね
— 脱税レイヤー風呂屋さん (@557dg4) April 1, 2017
「服を買うための服が無い」ならぬ「(正しい)知識を得るための知識がない」
つまり、検索というのは平凡な日常の中ではかなり偏りがあると思われるが、検索数が上位に来るものは「期間限定の話題」や「突然生じた事件事故」など、事前知識やリテラシーと関係なく大勢の人々が興味や関心を持つテーマなのではないかという仮説が立つ気がする。
前置きはこの辺にして肝心のデータを見てみよう。
9つのジャンルに分け、それぞれのtop10が以下だ。
・急上昇ランキング(総合で最も検索数が多かったキーワード
・話題の人(総合)
・話題の人(男性)
・話題の人(女性)
・平成
・〇〇とは
・〇〇仕組み
・ドラマ
・映画
W杯やオリンピックのようにいずれは巡ってくる期間限定のイベントを除くと、災害や事件事故そして訃報やゴシップが圧倒的に多いのは、突然発生するアンチ予定調和だからと言えるだろう。
私がGoogleTrendsの存在を知ったのは今年の春。
こうやってデータと付き合わせると今年の漢字が『災』がふさわしいとよく分かる。
#今年の漢字 が決まったので
— キングジム (@kingjim) December 12, 2018
20年分まとめてみた
1998 毒
1999 末
2000 金
2001 戦
2002 帰
2003 虎
2004 災
2005 愛
2006 命
2007 偽
2008 変
2009 新
2010 暑
2011 絆
2012 金
2013 輪
2014 税
2015 安
2016 金
2017 北
2018 災 ←NEW!
また、公開されてるデータの中には都道府県別のランキングがあるが、ここにはその地域性やご当地性が反映されているはずだ。
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:北海道・東北地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
今年、47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキングを、エリア別にご紹介!最初は北海道・東北地方から。
秋田県勢として103年ぶりに準優勝を果たした「 #金足農業高校 」が秋田の1位に⚾ pic.twitter.com/TjLOBU6HzY
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:関東地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキング・最後は関東地方編。台風の影響による「 #停電 」の被害が大きかったことがわかる結果に。埼玉で1位の「 #翔んで埼玉 」ご存知ですか?→ https://t.co/8WsfTLNsyU pic.twitter.com/iioZmImS4t
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:中部地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキング・中部地方編。開催から20年を迎える「 #長野オリンピック 」や、 #大阪万博 開催決定で再注目された「 #愛知万博 」がランクイン! pic.twitter.com/0GvY6T7jAD
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:近畿地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキング。近畿地方では、甲子園出場高校の名前が目立ちます。滋賀の「 #メタセコイア 」ってどんな植物かご存知ですか?→ https://t.co/mbbsVgakOS pic.twitter.com/9qP1MPndFZ
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:中国地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキング・中国地方編。岡山と広島では、甚大な被害をもたらした豪雨災害にともなう「ボランティア」がランクイン。山口の「ういろう」って?と気になった方は検索♪→ https://t.co/9ej5xJxwoi pic.twitter.com/9IJ09QBY2X
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:四国地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキング。四国地方では、初めて広島・愛媛特別版が発行された「 #ミシュラン 」が愛媛でランクイン。今年亡くなられた「 #大杉漣 」さんが地元徳島で5位に。 pic.twitter.com/0Y8NPRVdQe
【2018年 都道府県別Google検索ランキング👑:九州・沖縄地方】
— Google Japan (@googlejapan) December 13, 2018
47都道府県名といっしょに検索されたキーワードランキング。次は九州・沖縄編をご紹介!九州でも多くの甲子園出場高校がランクイン。長崎で「 #世界遺産 」に登録されたスポットを知らない方は今すぐ検索。→ https://t.co/aaNxJLomO4 pic.twitter.com/2B6AOXrzcn
検索するという行為は、意外とハードルが高いということを教えてくれるツイートがあった。
ウェーブワッシャーって名前はメジャーじゃないので、ウェーブワッシャーの役割を果たす使い方をしたい人がネット検索かける時に、どんな文言で検索するのかを考えないといけないな・・・と感じました。
— 古田暁祥@薄板金属加工の特発三協製作所 (@meisterfuruta) July 9, 2010
個人的に刺さるツイートだった。
私は昔オートバイの改造をする中でウェーブワッシャーの存在を知ったが、当時の改造オタク仲間の中でもウェーブワッシャーを知ってる者はごく少数だった。
最近、薬を始め商品名がマンガチックになってるのは、誰でも検索できることを狙っているからだと改めて気付く。
専門用語や難解な言葉は、岐路に立っているのかもしれないとも感じるし、どうにも埋めようもない「言葉(検索キーワード)格差」みたいなものも既に生じているんだろうなと気付く。
検索なんて誰でもできると思われてるが、思っているよりもハードルが高いので、この能力は磨いた方が良いだろう。