パクツイ(=パクリツイート)をよく見る。
面白いこと言ってるツイートを見ると、そのリプライにも目を通すのだが、そうすると時々パクリを指摘するものがあり、場合によってはリプライの殆どがパクリの指摘だったりすることもある。
最近だったらコレ。
そこのリーマン二人、仕事つらいのはわかるけど頼むから電車の中で
— 佐助 (@sasuke_neko3) December 17, 2018
「ドラえも~ん、クライアントがいじめるよ~~」
「しょうがないなあのび太くん。納期ノビ~ル!」
「割とマジで欲しい」
って会話して周りの人間笑わせるのやめろ
よくよく調べると、いいねやリツイートが多いツイートをコピーするbotも存在してるようだ。
パクツイに不快感を感じるのは、オリジナルではないからだろうが、現代のように誰もが好き放題になんでも発言できるようになると、オリジナルの拠り所を「最初に言った」に求めるだけでは弱いかもしれない。
また、パクツイに不快感を感じる理由には、パクっただけなのに世間にウケてることへの僻みも入っているだろう。
ツイートに限らず、ブログなどSNSで発信されるネタは、内容のみで判断されたり評価されるわけではない。
そのネタが、どんなタイミングで誰に届くか分からないが、その不確定要素に左右される。
と、ここまで考えたら、ウケたネタをパクればウケるわけではないと気付く。
パクツイがウケてる場合、その発信の間などタイミングの妙という見習うべきワザを持っていると言わざるを得ないかもしれない。
現代では、どの商品やサービスもほとんど差がない、だから吟味しないで選ぶ人も多いと言う。
詐欺がこれだけ成立するのも、巷に出回る話の多くがどこかで聞いた話ばかりだからかもしれない。
だから、ネタやアイデアを真似をしたりパクるだけで望む結果が得られるほど簡単ではないだろう。
そこまで思いが至ると、パクったり真似をすることで上手くいってるやり方には、見習うべきノウハウが隠れているはずだと分かる。
松下電器(現パナソニック)が、マネシタ電器と言われていたことを思い出す。
同様に、単純に真似すれば良いというものではない手法は他にもある。
フェンシングの太田さんが、ワイドショーで面白い事を言っているな。
— 高村宗一 (@takamurx78) December 15, 2018
フェンシングの大会を体育館で入場料1000円で全く集客できなかったけど、入場料を5000円にして劇場で開催したら満席になった。
普段演劇を見ている客層相手に、色々演出を工夫して興行する、という発想の転換。
このことを、付加価値と解釈するならば、昔からある手法で決して新しくはないが、コンサルタントが好むテーマとしては今も旬のものだろう、ビジネス的な解説としては次のようになる。
バリュープロポジション#図解作成の基本(#マトリクス)
— 吉澤準特/『図解作成の基本』Amazon全体7位 (@juntoku_y) December 17, 2018
フェンシングの例も「バリューセリング」を用いています。さらに発展させると「ユニークセリング」になり、特許戦略にもつながります。
(参考)
※図解すると発見があります。興味を持たれた方、タイムライン(@juntoku_y)をご覧ください。 pic.twitter.com/gq7UEp3fu7
しかし、ノウハウとは知ってるだけでは役に立たないので、ついつい次のように考える。
物珍しいから1回目は集まるけど、次やるときは、
— hirosea (@aesorih) December 17, 2018
「体育館でやっても一緒じゃね?」
「劇場でやる意味ないよね?」
「結局、生で見ても何が起きてるかわからないから、テレビでCG処理して放送してくれね?」
「そもそも面白いのはやってる人たちだけだよね?」
と言われるかな?
最初は「へぇ~」と感心したけど、、!?
— redEye46 (@beerboy461) December 17, 2018
患者が少ない歯医者さんが、衛生士さんの制服のスカートを短くして、可愛い若い子にした(実際にあって一時は患者増えたけど今はもうない)。それに近い印象。
平塚市の大型駐車場で、上層階ほど駐車料金を安くした所が話題になった。
これは賢いと思ったね。
現代の付加価値は、錯覚に宿る。
いや、錯覚させること自体が、付加価値になっている。
今年の夏から定着した考え方だ。
ビジネスという看板を掲げると、客集めをすることは当然だと思われ、少々見苦しい真似をしても「しょうがないな〜」という感じで済むが、個人の活動で同じことをすると、
みんな、そんなに「ブランド人」になって「フォロワー数を伸ばして」、その結果「インフルエンサー」になりたいんですかね、、、
— けんすう👀🚀 (@kensuu) December 17, 2018
と、小バカにされるが、大同小異だ。
全然大丈夫だ
— PVマフィア (@pv_mafia) October 22, 2018
どんなインフルエンサー達もリア充を演じているだけだ
だから心配するな
そして、焦らなくていい https://t.co/jCtjaAFG36
この違いを生んでいるのは、立場に対する意識の違いだ。
逆に考えるとおもしろい。
ビジネスの看板背負うと許容される行為を個人がすると嫌われるということは、ビジネスとは虚飾の世界だと本音のどこかで思っているからだろう。
虚飾ということは、嘘をつき偽ることだ。
ビジネスは金儲けだからしょうがないが、それは個人ではやってはいけないと心のどこかで思っているのだ。
日本には、未だにこんな話がある。
スッキリで「専業主婦であることに対して罪悪感があるか」って質問やってたけど、それを聞くなら男性にも「家事や育児しないことに対して罪悪感あるか」って聞いて欲しい。
— 勇魚(いさな) (@9sYcZ8l2KrLbf4U) December 13, 2018
スタジオから専業主婦に罪悪感持たなくていいよって声出たのはまだ良かったけど、男性の家事育児にもう少し言及して欲しかった
私たちの心にブレーキをかけるものの一つに、『立場に対する先入観』があるかもしれない。
道徳心がブレーキをかけさせてると思ってることや、善悪で判断してブレーキがかかっていると思ってることの中には、ブレーキがかかるから良いということもたくさんある。
しかし、やれるものならやりたい、やらずに済むならやりたくない、と思うことの中には、法律に反するわけでもないのに、勝手にブレーキがかかることが多い。
パクったり真似をすることにネガティブなイメージを持つ人は多い。
「他社の良い所を徹底的にパクる」てつぶやいたら「パクるってどうなの?」てコメントがあったんだけど控え目に言って甘すぎ。他社のアイデアでもユーザーにとってプラスなら積極的に取り込むべきだしパクられたからといって怒るのもナンセンス。考えもなしに丸パクリする所は自然となくなるから大丈夫
— ひがき@起業家のホンネ (@yusukehigaki22) October 13, 2018
リクルート用語でTTP(徹底的にパクる)があるぐらい一般的ですよね
— ただお (@_tadao) October 13, 2018
今日言いたいことは、「パクれ、真似しろ」と言うことではなく、心にブレーキを掛けさせてる正体に気付く必要があるということ。
前に進もうと思った時には、ブレーキを緩める必要がある。
われわれは、どうでもいい事に、思った以上に、縛られている!