違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『最初に始めた』vs『普及させた』!

今年もまたあの季節がやって来た、昔は無かったのにいつの間にやら伝統行事になってしまった『恵方巻き』。

 

お付き合いで注文しました。

 

まあ、ちょっと値段が高いけど、中身はふつうの海苔巻きとしか思えないと言うのが私の印象。

 

 

恵方巻きが終わると次はバレンタインデーだが、今はすっかり定番になったこのイベントも由来を遡ると結構適当だったりする。

 

 

バレンタインのお返しのホワイトデーは、諸説あるようだが1970年代にお菓子業界が仕掛けたイベントらしい。

 

 

どれも一番最初を示す「由来」は曖昧だが、それよりもそのイベントを普及させるために尽力した存在の方が果たした役割は大きいと思える。

 

 

『一番最初』が大事だという考えが、知的所有権の考え方だが、一般人にとっては、『誰が広めたか、誰の影響で広まったか』の方がはるかに印象的だ。

 

 

初めてのものに対しては特許の取得など付加価値が付くことが多いが、普及への尽力は別途の付加価値が付けられることはないので、実績以上の評価には繋がらないことが多い。

 

チョロっと検索するだけで出てくるそんな事例を拾ってみた。

 

 

 

 

 

日本人が知らない日本人に関する良い話なので少し紹介。

 

満屋裕明・熊本大教授 途上国にエイズ薬普及、特別賞:青年海外協力隊など3団体

満屋さんはさらにHIVを追いつめるため、HIVが増えようとする時に、たんぱく質を分解する酵素の働きを止める薬(プロテアーゼ阻害剤)を探した。2006年、米国の科学者との共同研究で完成させた「ダルナビル」は、途上国が特許料を払わずに使える医薬品として世界で初めて国連の機関に登録された。「思いが通じた」と喜ぶ。

 

最初の人が特許取ったりする気持ちは分からないでもないが、特許を取ったり権利にこだわりすぎると普及が妨げられやすくなる。

 

日本のガラパゴスもこの辺が関係してそうな気がする。

 

取らぬ狸の皮算用!

 

 

独り占めを狙うなら、普及の促進を狙うべきなのだ。

 

 

恵方巻きを見ていて思いついたことを書いたが、恵方巻きはもともとはただの海苔巻きだとすると、普及させたと言うよりも、呼び名を変えて縁起物扱いさせて付加価値を装うと言う意味では詐欺の血筋を感じてしまうのは、私だけではないだろう。

 

日本人の考えることにガラパゴスが多い理由がわかったような気がしてきた。