今年もまたあの季節がやって来た、昔は無かったのにいつの間にやら伝統行事になってしまった『恵方巻き』。
お付き合いで注文しました。
まあ、ちょっと値段が高いけど、中身はふつうの海苔巻きとしか思えないと言うのが私の印象。
恵方巻きを最初に知ったのは高校生の時、大阪は今里の馴染みの床屋さんで教えてもらった。大阪で誰かが広めたと思う。RT @daichi えほうまきとかいう文化、今年知ったんだよね。豆まきしかしなかったよ。自分の無知を棚にあげて、コンビニが勝手につくった行事なのかと思ってた。
— MukunokiYasuo (@Mukunokiy) February 2, 2010
恵方巻きが終わると次はバレンタインデーだが、今はすっかり定番になったこのイベントも由来を遡ると結構適当だったりする。
昭和21年の今日、進駐軍のバレンタイン少佐が子供たちにチョコレートを配ったという故事に由来に決まってる>日本独自の「バレンタインにはチョコ」、なぜ広まった?森永、メリー、モロゾフを直撃! https://t.co/g9QCq9B0dy @biz_journalさんから
— やましろ・やまじろう (@yamajirou1964) February 14, 2017
バレンタインのお返しのホワイトデーは、諸説あるようだが1970年代にお菓子業界が仕掛けたイベントらしい。
どれも一番最初を示す「由来」は曖昧だが、それよりもそのイベントを普及させるために尽力した存在の方が果たした役割は大きいと思える。
『一番最初』が大事だという考えが、知的所有権の考え方だが、一般人にとっては、『誰が広めたか、誰の影響で広まったか』の方がはるかに印象的だ。
誰が最初がなんてたいした事じゃない。
— マスクさん (@masukuman26) May 31, 2017
誰がそれを一般に広めたかだ。
世の中の家電製品そんなんで溢れている。
そんなに最初に拘るなら特許でも取っとけ😏
初めてのものに対しては特許の取得など付加価値が付くことが多いが、普及への尽力は別途の付加価値が付けられることはないので、実績以上の評価には繋がらないことが多い。
チョロっと検索するだけで出てくるそんな事例を拾ってみた。
カラオケってそもそも最初はボックスじゃなくてスナックにあったものだったんだよなぁ。
— 美山 千香士 (@chikashimiyama) August 31, 2013
でもカラオケボックスになったからあんだけ普及したらしい。
だけどボックスに初めてした人は特許とらなかったとかなんとか。
じゃんけんの「最初はぐ〜」は志村けんが作り出したことも初めて聞いた時は驚きでしたが、これだけ普及していても特許は取れないんですね(^^:RT @mtanihara: 実は、「don」に出ていた。ブログ更新 http://blog.giron.jp/
— たくひろ (@taku_hiro) November 7, 2010
あえて特許を取らずに他のメーカーにも普及を促すなんて花王さんすごい!! / “シャンプーのボトルのギザギザが普及した理由は、最初に考案した花王さんの素晴らしい対応にあった - Togetterま…” https://t.co/HsEbwxendh #Togetter #シャンプー
— トゥギャッター公式 (@togetter_jp) September 3, 2017
Dr.Mitsuya 見てます。最初のエイズ治療薬の開発者。最初の薬は、協働してた製薬会社に単独で特許とられて、高値設定されて患者に行き渡らなかったらしい。そこで新たに別の薬開発して自分で特許取って、フリーで使用させて安いエイズ治療薬普及につなげたらしい。凄い人だ。 #nhk
— hirosawada (@sawa666sawa) October 8, 2015
日本人が知らない日本人に関する良い話なので少し紹介。
満屋裕明・熊本大教授 途上国にエイズ薬普及、特別賞:青年海外協力隊など3団体
満屋さんはさらにHIVを追いつめるため、HIVが増えようとする時に、たんぱく質を分解する酵素の働きを止める薬(プロテアーゼ阻害剤)を探した。2006年、米国の科学者との共同研究で完成させた「ダルナビル」は、途上国が特許料を払わずに使える医薬品として世界で初めて国連の機関に登録された。「思いが通じた」と喜ぶ。
最初の人が特許取ったりする気持ちは分からないでもないが、特許を取ったり権利にこだわりすぎると普及が妨げられやすくなる。
日本のガラパゴスもこの辺が関係してそうな気がする。
取らぬ狸の皮算用!
燃料電池車が普及するためには水素ステーションの数が増える事が必須だから、こうやってライバル企業に技術を提供して普及を無理やりにでも底上げする事が必要なのかな。しかし、それなら最初からわざわざ特許をとる必要は無かったのかな。
— ya_kura_ga (@ya_kura_ga) January 5, 2015
独り占めを狙うなら、普及の促進を狙うべきなのだ。
何より、新しい発明を「タダで」パクリ放題になるというのは気持ち悪いなぁ。かと言って、パクるのが悪いとも思わない。最初に何かを発明する人とそれを普及される人は異なる場合が多いから。やはり「適切な」ライセンス料を決めるという作業が必要なんだと思う。そこが今の特許制度にはない。
— シバタナオキ (@shibataism) August 31, 2012
恵方巻きを見ていて思いついたことを書いたが、恵方巻きはもともとはただの海苔巻きだとすると、普及させたと言うよりも、呼び名を変えて縁起物扱いさせて付加価値を装うと言う意味では詐欺の血筋を感じてしまうのは、私だけではないだろう。
日本人の考えることにガラパゴスが多い理由がわかったような気がしてきた。