本題に入る前に、キッカケとなった話題から触れます。
昨年末から話題のpaypayですが第2弾を始めるようです。
2月4日にPayPayは発表会を開き、第2弾の100億円キャンペーンを発表しました。ここで公開されたのが、サービス開始からの4ヵ月で累計登録者数が400万人を突破したというデータです。
日本中が熱狂してように見えて盛り上がっていたのは400万人。
ZOZOの前澤社長の100人に100万円プレゼントのために前澤社長のTwitterをフォローしたのが600万人。
この大多数はおそらく重なっていると思われます。
冷静になって考えたいPayPay「100億円あげちゃう」に潜むリスク
「個人情報はどう扱われるのか」という視点。「手数料無料」や「ばらまきキャンペーン」の裏にはどんなリスクがあるのかを、自身のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』で紹介しています。
paypayでは、基本値引きがされないApple製品が割安に買えると言うことでよく売れたようです。
Apple製品の良さは誰もが知るところですが、定価販売が徹底されてることもあり、安く買えると非常に得をしたと感じられるし、賢い選択をしたと言う思いも持てるでしょう。
逆に言うと、定価で買うことは一番つまらない買い方にも思えます。
そこで、自分自身の備忘録としてApple製品、今回はiPad Proに焦点を当てて、ストレス無く買うためにはということを考えてみました。
ライバルと比較した場合の、Apple製品の良さは、
- 使い勝手の気持ち良さ
- サポートの良さ
と言えるでしょうし、わたしは実感できています。
リピーターが多いのは、使い勝手の気持ち良さが評価されての結果でしょう。
そんなリピーターですら買い替えを躊躇することが最近増えているようです。
Appleに限らず一般的な傾向として買い控えとも、買い替えサイクルが伸びているとも言える現象が起きてますが、もはや買い替える必要性はないと思う人も増えてるようです。
去年のスマホ国内出荷台数 4年ぶりに減少 2019年2月11日
去年1年間のスマートフォンの国内の出荷台数は、買い替えサイクルが長くなっていることなどから、4年ぶりに減少しました。
減少の理由について調査会社では、新型のモデルでも機能やバッテリー性能などが大きくは向上せず、購入者の買い替えサイクルが長くなっているためだとしています。
そして、王者Appleにも同じことが起きているようです。
iPhoneを4年以上使い続けるユーザーが増加傾向に、アナリスト分析 中古モデルから中古モデルへの買い換えも多いそうです
今年度は現在使用されているiPhoneの約16%だけが買い換えられ、新たに購入されたデバイスは少なくとも4年使い続けられると推定しています。
Sacconaghi氏いわく「現在の買い換え率は劇的に低下しており、投資家の予想を下回る可能性がある」とのことです。
Appleが直撃されたこの流れは、単に買い替えサイクルが伸びるだけでなく、型遅れを買い替えの対象にさせ、最新モデルの売れ行きに悪影響を及ぼすようになっていて、最大の理由は、最新モデルが軒並み高価格帯にシフトしたことであり、スペックやデザインが進歩しても、コストパフォーマンスが悪化したからだと伝えられています。
paypayに飛び付いた人が多いこともうなづけます。
もともと使い勝手の気持ち良さが売りだったのがApple製品でしたが、それだけでは足りないのでしょう、リピーターを満足させるためには、新しい気持ち良さを提供する必要があるのです。
この、新しさが一番詰め込まれているのがiPad Proの最新モデルのはずなのです。
Macは、そういう意味では変化が予定調和の範囲に収まっているのに価格帯だけが上がってしまっているように感じられます。
Appleの最新モデルに対する不満は価格のせいだと言って良いでしょう。
製造原価が上がったから高くなったのか?
どうせ、数が出ないんだったら単価を上げようという考え?
と勘繰りたくなります。
そして、「正規」に強いこだわりを持つAppleは、更にその締めつけを強化しました。
AmazonのApple製品の直販契約は小規模業者にとってはダメージに? 2018/11/20
先日AmazonがAppleと締結したApple製品を直販する契約ですが、Appleの正規販売店でない中古のApple製品を販売している業者は2019年1月4日以降はAmazonでの販売ができなくなるという内容も含まれており、小規模業者の中には大きなダメージを受けている人もいるようです。
中古に関してですが、Amazonで売っているApple製品は、「正規」扱いになったということは、お客を選び出したということでしょう。
業績の悪化が噂されるAppleが、客を選ぶということは戦略以外の何物でもないでしょう。
では、客はどのように選ばれるのでしょうか?
どうせ買うなら、できるだけ安く買いたいと言うのがわたしの基本的な考えですが、高いか安いかが分かるのは実は買った後でしょう。
サポートを充分に受けるためには「正規」のルートと言うのが必要になると思った方が良いかもしれません。
ここからは、iPad Proを中心に話をしますが、いろいろな方が、たくさんのレビューやインプレッションを書いている中から共通して出てくることがあります、コンセプトに関わることなのでMacにも当てはまる点はあると思われます。
その前に、レビューを読む際の注意点を添えます。
Amazonの怪しいレビューを見抜くには。『家電批評』編集部によると、星の数よりも「分布」に注目した方がいいそうです。
— BuzzFeed Japan News (@BFJNews) July 12, 2018
・無名メーカーの「星5一極集中型」は要注意
・星5の次に星4が続く「F字型」は自然な分布
・星5と星1が同程度に多い「C字型」は初期不良の可能性もhttps://t.co/aNA2iSr4gZ pic.twitter.com/et3JrAhy4r
何かと参考にするレビューですが、悪意や特定の意図を持っているものもあることを考えておく必要があります。
iPad Proの場合は、Apple Pencilを活用することで新しい体験がを味わうことができ、そして従来よりもそのパフォーマンスを上げているので、ApplePencilを使いたい方にとっては問答無用で良い商品と言えそうですが、目的がApple Pencilに無ければ悩みどころが多くなります。
各種レビューでネガティブな話として共通して出てくるものに、筐体の曲がりとバッテリーの持続時間への不満があります。
ジョブズの時代から続いた、イノベーションを形にすると言うAppleの社内文化の賜物と言えそうな「軽量・薄型」が実用の限界点に近づき始めたのでしょうか、トレードオフが顕在化し始めているように感じられます。
薄型化は、内部容積の減少を意味し、それに伴いバッテリー容量が減っていて、さらに若干強度が落ちることで、ラフな扱いを受け止められないことが出るかもしれません。
だから、扱いが乱暴な人には向かないかもしれません。
その辺をわかりやすく説明してるのが以下の記事です。
iFixit、新型iPad ProとApple Pencilの分解レポートを公開
Apple製品などを分解し、修理しやすさの評価をつけることで知られるiFixitが、発売されたばかりの11インチiPad ProとApple Pencilの分解レポートを公開しています。
バッテリー容量は29.45Wh、7,812mAhです。2017年版10.5インチiPad Proの30.8Wh、8,134mAhよりも小さくなっています。
Appleが「ゆがんだiPad Pro」について公式見解を発表、これまで以上に平坦性には厳しい基準が採用されている
平坦な机の上に置くとカタカタ揺れるレベルの歪みのあるiPad Proを交換してもらうユーザーもいましたが、中には「交換してもらったiPad Proの方が歪みがひどかった」という運の悪いユーザーも現れました。
Appleによると第3世代iPad Proは5.9mmというこれまでにない薄さを実現するために強く軽いアルミニウムボディエンクロージャを採用しているとのこと。そして、ギガビットクラスのLTE回線を利用するために側面に小さな溝を掘ってアンテナを配置しており、プラスチック製のアンテナを高温のアルミニウムボディに注入し接着後に冷却することで継ぎ目なく結合する「co-molding」(同時成形)という特別な製造方法が採用されています。
持ち運びの際に使用するバッグにも少しこだわった方が良いかもしれません。
では、ApplePencilを目的にしない人はiPad Proに何を期待すれば良いのでしょうか?
パソコンが登場し、スマホが登場し、技術やアプリが進化することで「やりたいけどできなかったこと」を「やればできること」に変えていきました。
そして現在は、次の「やりたい」を求めているけど、まだ無いという状態と言えそうです。
だからでしょうか、新型のiPad Proに関しては過剰スペックが宝の持ち腐れだと言われています。
これは、従来と評価のされ方の順番が変わったと言えるのではないでしょうか?
先に、「やればできる」だけのスペックを準備したと、わたしには見えます。
アプリの開発をしてる人の中には、これまでのスペックのデバイスでは駆動させられないから断念していたものがあってもおかしくありません。
これまでデバイス側のスペックが不足していたからリリースできなかったそういうアプリが出てきたら、型遅れのスペックだと全く動かせなくなるかもしれない、昔Google Earthが登場した時、低スペックのPCでは動かすことができなかったことが思い出されます。
動かないアプリや、動きが悪いアプリは、「くそアプリ」と呼ばれますが、スペックの違いで動かせるデバイスと動かないデバイスが出てくると、動かないデバイスは、使ってる人から「クソ」と呼ばれるはずです。
もし、iPadの買い替えを検討していて、自分のことを好奇心が旺盛だと思うならば、今は少々高い買い物に思えても新型のiPad Proを買った方が長い目で見るとコストパフォーマンスが良かったと感じるであろう可能性が大です。
この数年トレンドだったクラウドから、エッジAIへという流れが生まれつつあります。
クラウドが無くなったり、クラウドと対立するわけでは無く、一歩進んだものとしてエッジAIの活用が広まったら、末端で動くデバイスにはハイスペックが求められます。
※エッジAIに関しては上手に説明するにはわたし自身が情報不足ですが、検索すれば多数出ますのでここでは割愛します。
選ばれる存在になるために、お客の側に求められているのは価値観であり好奇心でありチャレンジ精神と言えそうです。
ApplePencilに興味がある方には何も障害はありません。
ApplePencilを目的にしないでiPad Proを購入するためには、好奇心やチャレンジする気持ち以外に、少しくらい安く買えることがモチベーションになるでしょう。
怖いのは初期不良だと考えればサポートを受ける際の「正規」も気になります。
ビックリするほど安くなるわけではないですが、ケチが付かずに安く買えるのがamazonの良いところかもしれません。
なんだか、誰もが知っていることが結論になってしまいました。
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