違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『指導者』だらけの現代で、『良い指導者』に出会えることには幸運が必要!

前半は、プロ野球界に関する話が長々続くがが、これは前置きのため。

 

プロ野球を取り上げる理由は、日本のプロスポーツで最も組織や歴史が充実していてかつ公開されてる情報が豊富だと考えたからで、特殊な世界のようでいてそこには一般性がありそうだから。

 

 

プロスポーツの選手が現役を引退するとどうなるか?

 

 

2018 年現役若手プロ野球選手への 「セカンドキャリアに関するアンケート」結果  NPB日本プロ野球機構  

2018 年現役若手プロ野球選手への「セカンドキャリアに関するアンケート」結果

 

f:id:chigau-mikata:20190222104809j:plain

 

 

f:id:chigau-mikata:20190222104851j:plain

 

 

f:id:chigau-mikata:20190222104921j:plain

 

2018年プロ野球の若手選手が引退後にやってみたい仕事の1位に「一般企業会社員」が上がった。

 

 

 

2017年戦力外選手/現役引退選手の進路調査結果  :NPB日本野球機構  

f:id:chigau-mikata:20190222105026j:plain

 

最近少し違う動きも出ているが、現役で通用しなくなった選手は、出来ることならば指導者になりたいと考えてるのだ。

 

これらを踏まえて次の話を読むと、

 

DeNA筒香「球界の変わらない体質」にモノ申す 子供の「野球離れ」は大人が作り出した必然だ

今から僕が、お話させていただくことは、野球界、子供たちのために、僕が日ごろから疑問に思っていることです。野球人口が凄く減っていると言われます。原因はいろいろ挙げられています。少子化も原因だと言われていますが、それよりも速いスピードで野球人口が減っているのが現状です。

 

 

最初に気がつくのが『勝利至上主義』です。

 

2つ目は、今の子供たちは、大人、指導者の顔色を見てプレーをしている、怒られないようにプレーをしているということ。

 

3つ目は答えを指導者や親が与えすぎるので、子供たちが指示待ちの行動しかできないということ。自分から動いて、何か行動を起こすということが凄く減ってきているのではないかと思います。

 

 

 

ドミニカ共和国では指導者は何も言わずに子供たちを見守っています。

 

 

記者から現役選手がモノを言うリスクについて質問があった。

筒香は、「人間は前例のないことを嫌います。(2015年オフに)ウィンターリーグに行くときも、いろんな人に反対されましたが、僕が翌年活躍したら、それからは、何も言われなくなくなりました。むしろウィンターリーグ行けと言う人が増えました。少しの周りの声におびえる音もなく、必要なことはどんどんやっていきたい」と語った。

 

 

 

 

少しプロ野球から離れてみても、何やら似た現象が見えてくる。

 

指導者にも、日本流ガラパゴスが見えてくる。

 

全ての人を十把一絡げに語ることは無理があるのは承知の上で、やっぱり傾向があると言わずにいれなくなる。

 

 

 

 

次のツイートは良いとこ突いているかもしれない。

 

 

指導者の多くが、本当になりたいのは支配者やボスなのかもしれない。

 

指導者の皮を被ってボスや支配者になりたがる人とはどんな人かというと、

 

 

 

 

 

最後のツイートは心に染みる!

 

わたしにも経験があるが、バブル崩壊後コミッション(報酬体系が成功報酬的な)ビジネスが増える中で自称トップセールスがあちこちで湧き出してきたのが90年代半ばだったような記憶がある。

 

自称トップセールスの9割が、短期間に強引な営業スタイルで成績を上げた後、すぐに現場から離れ営業パーソンをマネージメントする指導者へ移って行った。

 

残りの1割は現場にこだわる人達で、「お客と向き合わずして何と向き合う?」という信念があるとともに、指導者になった9割の人達のことを「現場から逃げた人」と呼んでいた。

 

営業の現場で起きていることと全く同じことがスポーツの世界でも起きていることが感慨深い。

 

2018年のプロ野球の若手選手のセカンドキャリアのアンケートで「指導者」を抜いて「一般企業の社員」が1位になったことは何を意味するのだろうか?

 

 

 

指導者になりたがる予備軍の多さに辟易したからだろうか?

 

指導者の資質が自分に無いことが分かってるからだろうか?

 

指導者の資質とは何だろうか?

 

よく言われることに、「名選手必ずしも名監督、名コーチにあらず」がある。

 

大打者は指導者に向かない? ボンズ打撃コーチが1年でクビ さてイチローの将来は…

「マッティングリー監督はビデオや最先端の投手解析を使って打者を指導することを望んだが、彼はこういった地味なコーチの仕事をしなかった。『他のチームはやっているのは知っているが…』とわめき散らした」

 

名選手のどこがダメなのだろうか?

 

 

 

現代の日本は、各界に指導者と指導者になりたがっている予備軍で溢れかえっている。

 

それだけ多くの指導者や指導者もどきが溢れているのに、良い指導者に恵まれるということはまだまだ稀有と言って良さそうだが、良い指導者に出会えているのにその良さに気付けない者も多いかもしれない。

 

「幸運なんて錯覚だ」という考えが広まってるが、良い指導者に出会えるということは間違いなく幸運だと言えそうだ。