鳩山由紀夫元首相のツイートが賛否両論話題になり物議を醸している。
話題のツイートがこれ。
先日昨年の北海道厚真町地震が高圧でCO2を地下に貯蔵するCCSにより人工的に引き起こされたのではないかと書いた。実際、北大の研究者が5年前にその可能性があるとする論文を発表していた。日本では地震の影響を考慮するとCCSは非現実とも述べている。政府は決して認めないだろうがCCSは再考すべきだ。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) February 21, 2019
CCSとは、地球温暖化対策として二酸化炭素を人為的に回収し地中や水中に封じ込めるための方法の一つで、Carbondioxide Capture and Storageの略であり、二酸化炭素(CO2)の回収、貯留を意味しています。
参考
鳩山さんのツイートに対して多くの人が反発を示した。
自身も問題発言で物議を醸す国会議員は、
鳩山氏の地震投稿は「流言飛語」 | Article [AMP] | Reuters https://t.co/X4zgHLAwL2
— 足立康史 (@adachiyasushi) February 23, 2019
鳩山由紀夫元首相のツイッターに書き込まれた「CCSによる人災と呼ばざるを得ない」などとする投稿を、サイバーパトロールで確認した「流言飛語」の事例の一つとして公表した。
堀江貴文が鳩山由紀夫元総理に「狂ってる」って言ってるけど、まあそこは同意しつつも、一般常識を基点にしてお互い点対称的に逆方向に狂い合っているようにしか見えない
— 山本一郎(Ichiro Yamamoto) (@kirik_game) February 22, 2019
道警が鳩山由紀夫のツイートをデマ認定した件に対する所感 pic.twitter.com/9PvmEnrFW1
— あるケミ寿司 (@SUSHImedia2019) February 22, 2019
北海道警がデマツイートと認定というのは次のこと。
平成31年2月21日胆振地方中東部東部の地震による北海道対策本部
さて、そもそも地震について人類は何が分かっているのだろうか?
東京新聞 本当は、地震予知は不可能 ロバート・ゲラー著『ゲラーさん、ニッポンに物申す』 pic.twitter.com/Ccn8tlIeiE
— 坂忠(さかちゅう) (@Agano810544) January 14, 2019
添付されてる記事には、ゲラー先生のこのようなことばがあり、先生は以前から同じことを言っている。
『政府の「確率論的地震動予測地図」は、「外れ(はずれ)マップ」だ。問題の根は、政府が間違った学説(周期説)を予測に使ってることにある。現時点において正確な地震予知・予測は不可能である。地震はいつでもどこでも不意打ちで起きる。』
地震に関して予知予測が不可能だということは、そもそも発生原因が一部しか分かってないからで、全体像が把握できないからだ。
日本の危機管理の第一人者で昨年亡くなられた佐々淳行さんは、危機管理に対してこのような持論の持ち主だった。
危機管理の基本は、悲観的に準備し、楽観的に対処すること。
— 危機管理評論家 佐々淳行の名言 (@a_sassa_bot) February 21, 2019
悲観的に準備するとは、「なぜ?」を常に忘れないことだ。
佐々淳行さんは、一人の人に悲観的な準備と楽観的な対処を求めたわけではなく、役割分担として求めていた。
『ペシミストが計画を立案し、オプティミストがその実施にあたるというのが人材配分の理想でありまして........、企業の経営者でも同じでありまして楽観的に取り組んではいけません。』
しかし、役割分担できない場合、一人で判断し対処しなければいけない場合の基本は「悲観的」であることが優先されるのだ。
今回の鳩山さんのツイートに反発してる人たちは、危機に対して楽観的であることを求めるタイプの人に感じられる。
そして、本来悲観的に準備しなければいけないことに関しても楽観的な対処を優先しようとする人に見える。
せっかくだから、CCS(二酸化炭素の回収・貯留)を地中で行うということがどういうことにつながる可能性があるのかを紹介したい。
あくまでも可能性の話だが、悲観的に捉えたら無視することはできないと感じるのではないだろうか。
地中の水が二酸化炭素 #ccs を取り込み地層が収縮→断裂→ #地震
— 新聞、テレビなんか見るな!自分のアタマで考えろ! (@lllpuplll) February 21, 2019
「地中では100メートル深くなるごとに温度は約3度、圧力は約10気圧増え、たとえば5,000mの地下は、温度が150℃以上、圧力は500気圧以上に。500気圧は親指の先に大人8人をのせたときに感じる力と同じ強さ」https://t.co/kyVZaPrTFt pic.twitter.com/HCMFcSMTfd
少し前までは、役割分担を踏まえて楽観主義者と悲観主義者を適材適所に配置するということができたかもしれないが、現代は役割分担を一人で行わなければいけない状況が増えているかもしれない。
楽観主義と悲観主義が同居しなければいけないのだ。
どちらか片一方だと、危機に対処できなくなる。
道警は科学的データも調べないで厚真町地震と苫小牧のCCS実験は無関係でデマと認定した。国会論戦で中越地震・中越沖地震はCCSによって引き起こされた可能性があるとされ、長岡のCCSは中止となったのであろう。更に北大の研究者が地震誘発の可能性があると論文を書いている。道警は命を守ってほしい。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) February 22, 2019