男性にとってのスーツやネクタイに似てるのが、女性にとってのパンプスやハイヒールという話をよく聞く。
一種の制服として、装いのマナーとして押し付けられているようでもあるが、受け入れてしまえば楽だが、一旦イヤになるととても厄介な存在になる。
ところで、この両者はイヤになった場合、少し違いを見せる。
男性にとってのスーツやネクタイは、イヤになるとただカッコ悪いものに思えるだけだが、女性にとってのパンプスやハイヒールは痛みや苦痛を伴うからイヤなのであって、それさえなければ本当は好きという人がたくさんいるという。
そんな女性が声を上げ始めたという話をしてみたい。
#KuTOOができたのが2019年の1月下旬らしい。
そんな話を知ったのは次の記事で。
「パンプス強制は苦痛」=足腰に負担、仕事に支障-「#KuToo」じわり拡大
石川さんは「みんなパンプスやハイヒールが平気だと思っていたが、実は我慢していただけと知って驚いた。女性だけ自由に靴を選べないのは完全な差別だという認識を、社会全体が持ってほしい」と話している。
Twitterを遡って見ました。
#KuTOOが誕生したのはこのツイートからのようです。
#KuToo
— Mizuki 篠笛 (@TylVXrmZfkM19Ie) January 25, 2019
とかどうでしょうか! https://t.co/jinAsvTOuP
ただの流行の始まりというよりは、悩みの解決を目指してるからだろう、その始まりには哲学的な香りが漂う。
靴って何だろう、服装や髪型って何だろう、考えさせられますね。
— Mizuki 篠笛 (@TylVXrmZfkM19Ie) January 25, 2019
🤗#KuToo https://t.co/AxUNqLZY2d
本当は靴だって服装だって強制なんてされたくない。#KuToo
— ohimatatijak (@tamiponco) January 25, 2019
高校までは化粧禁止がルールだったなのに社会に出てたら化粧がルールが訳わからない。
— メグ (@hobbyhobby_meg) January 25, 2019
どうして女性だけに身なりに対して厳しいんだろう。#Kutoo
普段履かないけど、ほんとヒールは履きたい人だけが履けばいい。確かにヒールはつま先立ちのように足首を前に見せることで脚長効果や足が細く見えてカッコいいですが、骨格構造上いいことなんて何もありません。むしろ筋力の弱い女性が履くのは悪いことしかおきません。#KuToo
— 亜澄沙 (@kisenazusa) January 25, 2019
今やってるテレビショッピング😅
— な (@nnn_bjhlms) January 25, 2019
男性よりも女性のほうが、運動器障害の率が高いらしい。もしかして関係ある…?#KuToo pic.twitter.com/poVagZdOrW
ただの好き嫌いの問題ではなさそうだと分かってきます。
高校時代、尊敬する先生が古典の授業で話してくれた「てん足」。女の子の足を小さくくるんで足が大きく育たないようにする風習。小さい足の女性はよたよたとしか歩けず弱く守ってあげたくなるからモテるんだって。そこには男性が欲情したときに逃げられない、という思いが下地にあるのだ、と。
— 弥よいん (@nobita4989) January 25, 2019
#KuToo
不快感の正体はとんでもないところに潜んでいるようです。
女性がヒールを履かなければならないことはおかしいと思うし、私も外反母趾で辛いからわかる
— おしず (@shi_nyanko) January 25, 2019
でもさ、男性の革靴が楽でいいってのは、違うんじゃないかな
男性の革靴も外反母趾になる要因があって、痛みを伴うのに我慢してるのは同じだと思う
比較するなら、男性の立場でも考えようよって思う#KuToo
男性女性という話ではなく、靴(苦痛)という壮大で深遠なテーマが見えてきます。
あまりにもたくさんのツイートがある中で、新しい気付きを教えてくれるものの一部を紹介してみたい。
人間を生物学的に、動物学的に定義すると「二足歩行」の動物となることを考えると、靴はとても重要なはずだ。
パンプスやハイヒールが誕生した由来としてこんな話があるらしい。
#KuToo
— ちゃっちゃ~ (@tyattya_) January 26, 2019
元々英国かどこかでメイドの姿勢が悪い事を不満に思った主人がヒール付き靴を開発。とか言うのがパンプスの発祥だったような。歴史があるし個人差もあるからなかなか覆すのは無理だと思うが、苦痛のある靴を履いての笑顔は自然ではない。集中力も乱れる。それでいいのかと思うね。
靴をめぐる話題には人格を傷つけるものもある。
ヒール靴に対する意見、ほんとに同意!
— みぃ@奔走中 (@loversoul2014) January 26, 2019
あと、もうひとつ不満として
「背を高くしたくない」と思っている女性のことも。
規則でヒール履いてるのに、男性から「デカイ」だの「見下ろすな」など言われる私の友人(170cm超え)、いつも苦笑でやり過ごしてる…#KuToo
どうやら今となっては、この問題も日本のガラパゴス文化なのかも?
半オーダメイドの靴屋さんに1年前にお世話になったけど、アスファルトやコンクリートの上をそれも長時間ヒールで歩き回るのは日本人だけって言われた時の衝撃ったら無かった #KuToo
— ぺき (@tomtom_pekiyan) January 26, 2019
日本では、マナーは押し付け束縛するようにあてがわれる、これもガラパゴス文化だろう。
世阿弥が老年期に言った「麒麟も老いれば駄馬にも劣る」を感じさせるツイートが次。
NHK 放送の無名塾のドキュメンタリー。
— Ayu・M (@toynbee9) January 26, 2019
塾生の女優さん達が常にハイヒールを穿かされていて「姿勢が良くなるから」という仲代達矢氏の弁を無批判に流していた。
ハイヒールを履きこなせる事は女優として必要かも知れないが、姿勢とは関係ないし常時履かされては健康な体を失いかねない。#KuToo
この#KuTOOで発言してる方達は、誰かと対立したいわけではないが、必ずこのような話が出てくる。
なんでいつも論点からずれた人が主張するのかな、そもそもの言いたい事は理解出来てないのにね。何も男の方たちを否定してるわけでもこちらを優遇しろとも言ってないよ。事実を言ってる。もしかして違う世界に住んでるのかな?だからかー😇#KuToo
— haru (@harunari3169) January 27, 2019
#KuToo
— みみっく (@mimic032) January 27, 2019
このタグをつかってヒール平気とか、ヒール履かなくても内定取れた!とかそんな話聞いたとツイートしてる人自分がどれだけ残酷なこと言ってるのかわからないのか…個人の問題に矮小化しないでほしいよ。構造の問題なんだから…
私の足は男性としてはかなりの外反母趾(右だけ)で、硬い革靴を履き歩き回ったせいで気が付いたら強度の外反母趾になっていた。
足が痛かったことは覚えているが、不思議というか間抜けなことにいつ足が変形したのか全く記憶がない。
だから、靴選びを間違えるととんでもないことが起こるということを知っているつもりだ。
時系列に古いツイートから順に興味あるツイートを拾ってきたが、百聞は一見に如かずというツイートを紹介して終わり。
わたしも次の写真はビックリを通り越すほどの驚きだ。
外反母趾の原因はこれだけではないが、パンプスの多用は、このような外反母趾を招く。仕事柄パンプスやヒールから逃げられない人もいる。
— はな (@hanachantousagi) February 20, 2019
足は大切な体の1部。
女性だけが健康を損なうものをマナーとして定着させられている社会に声を上げていく時です。#KuToo https://t.co/9s0TuHvmr5