買い替えの基準はなんだろうか?
買い替えの必要の有無に関係なく物欲を刺激されれば買い足す場合は、旧いものを嫌いになったり不必要に感じてるわけではないので、蒐集やコレクション的になっていくかもしれないが、そういう場合を除くと、買い替えには物欲以外の動機が必要になると思えてくる。
買い替えサイクルが短くなれば、メーカーや販売店は売り上げが上がるが、旧いものが転売や譲渡されなければゴミになる。
買い替えサイクルが長くなれば、メーカーや販売店は売り上げが下がるが、旧いものが使用されてればゴミは増えない。
人間活動だけを中心に見れば、買い替えサイクルは短い方が良いことが多そうだが、地球全体で見るとプラスマイナスゼロのゼロサムゲームであり、環境に焦点を当てると、人間活動とのトレードオフが発生する。
個人の生活ならば、
- 壊れる
- 性能不足(絶対性能の不足で使い物にならない)
- 性能不足(使用できるがもっと良いものがある)
- デザイン(飽きる、嫌い、もっと好きなものがある)
法人になると上記の要素も関係するが、それ以上に減価償却が影響するだろう。
またいつの頃からか、故障しても、修理するという選択肢が大幅に減ってしまった。
もの全般に、修理するよりも新しいものに買い換える方がお得だという考えが定着したように感じられる。
そのこと自体は悪いと思わないが、修理するという文化や技術の高度なものの一部はすでに消滅した分野も出ているはずだ。
その代わりに、簡単なことは自分でするという広い意味でのDIYは拡大傾向にある。
100均のセリアがあんなに売上を伸ばしたのは、長らく続くデフレの中で女性が気軽におしゃれDIYを楽しめるパーツ類を豊富に提供したのが大きいと思ってるんだけど、Toy-Conも似た匂いを感じる、気がする。まだ触ってないから何ともだけど。
— Yui (@Yui_zuntaka) April 5, 2019
「作りたいものを作る」日本のDIYマーケット、4年で5倍近くに。かなりの伸びだが、日本の同人誌の売上総計に比べると0.1未満。まだまだ伸びる
— 傳智之 (@dentomo) March 19, 2019
#ハードウェアハッカー
ところで、買い替えのサイクルは全般的に伸びてるようだが、その中でも工業製品は伸びている。
その理由としては、設計思想の進歩とその思想を支える材料の品質の向上や加工精度の向上がある。
世界的な景気減速ってなかなか実態を掴むのは難しいけど、工業製品にフォーカスすると品質向上というのもあるかな。
— 菊地 英明 (@kiku1227) April 9, 2019
車→さらに壊れなくなった
PC、スマホ→3年前のでもまぁ使える
服→ボタン取れたりほつれたり減少
テレビ→フルハイビジョン不満少ない
10、20年前と比べると買い替えサイクル伸びた
壊れないから使える→→ 使えるから使う(=使えるのに買い替えるのはもったいない)、とでもなるのだろうか?
パソコンは何年で買い替えられているのだろうか(2019年版): https://t.co/IIzA3S678Z Yahoo!ニュース個人で記事を公開しました
— ガベージニュース (@gnewscom) April 22, 2019
詳しくはリンク先の記事を見て欲しいが、直近のデータではパソコンの買い替えサイクルは7年になっていて、故障が買い替えの最大の動機になっている。
パソコン以上に、買い替えサイクルが長いものとして洗濯機があり、買い替えの動機は圧倒的に故障が多い。
洗濯機の買い替えサイクルが10.2年だと!?
— 亀亀たとる 👸🏻🎀 (@tatorukk) April 20, 2019
最近のは壊れまくるし、延長保証が切れて壊れたら終了。
いいとこ6年。https://t.co/LdGo6o4yUJ
自動車の買い替えサイクルも、減価償却期間を超え9年以上になり、自動車は他と違い、買い替えの理由として故障をあげる人は25%に過ぎない。
このデータの注意点は新車と注釈が付いてる点で、そのことに対する説明がないことと、中古車の扱いがどうなってるかが不明。
ものではないが、ペットになる生き物や動物の場合、寿命と買い替えサイクルは無関係ではなさそうだが、そこには多様な価値観があり、実際には分類不能だろう。
外飼い?/室内飼い?
— Peachy (@peachy_love) March 13, 2018
猫、寿命を考えたら、室内飼いですね。
マンションは必然的にそう。
実家は田舎で、子供の頃は犬は犬小屋。猫は縁側から勝手に出入りしていました。
野良猫が家に来ることもよくあって。
大らかな田舎の関係も懐かしいけれど、時代にあった飼い方も大事。https://t.co/g1q7yxOVdn
外飼いは寿命の短縮が考えられます。
一般的に猫の寿命は「室内飼いだと約15年前後」「外飼いだと約7年前後」と言われており、その差は約2倍。
(老衰だけではなく交通事故や病気によって亡くなる場合も含まれています。)
つまり、交通事故や病気になる確率が、かなり高くなるということです。
仲間としての道具やモノやペットとの関係は、時代とともに変化している。
一生もので、不具合が出れば修理しながら使い続けるものもあれば、現代で最も多いパターンは故障(≒死亡)が縁の切れ目となることだ。
中には自動車のように、故障する前に手離すものがあるのは、減価償却的な損得勘定と、故障が発生すると自分が困るだけでは済まない事態になるからという思いがあるのかもしれない、この思いはペットにも当てはまるかもしれない。
現代的な価値観の多様化はものとの関わり方にも如実に現れる、正しいとか間違っているとか、良いとか悪いとかということでなく、これこそがライフスタイルの違いだと思えてくる。
そして、ものとの関係と人間関係も決して同じではないだろう。