違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『ついで買い』が支える日本の景気!

少し前置きが続く。

 

スマートフォンやタブレットやPCでインターネットにアクセスする場合、デバイスの向こう側の目に見えない相手や情報やデータとワイヤレスで繋がっているように感じるがワイヤレスなのはごく一部で大半は有線で繋がっている。

 

ワイヤレスで繋がってると感じることや、インターネットの向こう側はクラウド(雲)と呼ばれることもあり、インターネットには無限を感じることがあるが、実際には有線で接続された無数のサーバーの容量や処理能力の範囲で便利を共有してるに過ぎない。

 

少し難しい話から書き出したが、インターネット上で障害や課題が発生する場合、雲の向こうで起きる話ではなく物理的な原因で発生することの方がはるかに多いはずだ。

 

インターネット通販の世界では、生じる物理的な障害や課題はインターネットの問題ですらないことが多い。

 

 

インターネット通販の世界では商品の輸送や宅配に関して問題や課題が発生することが多い。

 

前置きがダラダラ続いたが、面白い話題があった。

 

楽天・三木谷社長が語る送料無料ライン全店舗3980円以上を行う理由と今後の物流戦略

登壇した三木谷浩史会長兼社長の講演で多くの時間が費やされたのが、楽天独自の配送ネットワーク「ワンデリバリー」構想について。購入者の送料負担を0円とする送料無料ラインを3980円以上に設定した経緯などを、三木谷社長などの講演内容などをもとにまとめた。

 

 

商品の価格が3980円の場合、利益はいくらだろうか?

 

一般的な小売の世界の基準を当てはめれば1000円位だろう。

 

商品の購入者にとっては、この施策はもちろん良い話だ。

 

しかし、出店業者にとっては利益や儲けを減らす話になるので歓迎し難いはずだ。

 

 

こういう施策を打ち出す背景にはそれなりの理由がある。

 

楽天では「楽天市場」全店舗を対象に3か月間テストを行ったところ、送料無料ラインを3980円に統一したことで、購買金額は約15%増、店舗あたりの新規獲得客は約14%増となったという。「これを導入すれば、10%以上の売上増が見込めると思っている」(三木谷社長)

 

ネット上をチョロチョロ検索すると、楽天に出店するメリットとして集客力が違うと出てくる。

 

そこでGoogleTrendsで検索可能な2004年以降の楽天、アマゾン、メルカリを比較すると、確かに楽天が検索数は抜きん出ている。

 

GoogleTrends「楽天」「アマゾン」「メルカリ」2004年以降

 

検索のされ方を示しているだけだが、この結果はわたしには不思議な気がしたのは、わたしは楽天で購入したことも検索したこともないからだ。

 

ところで、楽天が集客力を誇る理由として楽天カードの発行枚数と付与されるポイントが大きく影響してるらしい。

 

楽天への出店業者の中には比較的短期間で売上が急上昇することが珍しくないらしいが、その代わりに各種コストが高いことが嫌気を持たれるようだ。

 

 

 

この話を聞いた人の多くは(私もその一人)、コンビニの本部とFCの関係性を思い出すだろう。

 

コンビニやドラッグストアでは、レジ前の商品を充実させてついで買いを促進させようとする。

 

同様に、キャッシュレスの普及を仕掛ける側の人々もついで買いを増やし客単価を上げようとしている。

 

ついでに買った方がお得だと思わせる手法はテレビ通販が元祖かもしれない。

 

日本の景気を支えているのはついで買いする人々だと思えてくる。

 

楽天も、ついで買いし易い施策を取ったのだろうが、コンビニのFCと同じく出店業者のことはあまり考えられていないように感じる。

 

 

お金が貯まらない人が知らず知らずのうちにやるのが衝動買いとついで買いと言われる。

 

どちらも理由があるのだ。

 

衝動買いする人は「今でしょ」と感じ、ついで買いする人は「その方がお得だから」と考える。

 

 

 

『ついで買い』は、賢いのかそれとも無駄遣いなのか?

 

しかし、日本の景気はこのような人に支えられている。