日本では、男女交際も結婚も男目線で語られることが多かった。
そして、一般的な組み合わせとして男性が年上で女性が年下が当たり前だというのが日本の当たり前だった。
結婚生活がうまく行く組み合わせの一つに姉さん女房というのがあるが、これは年上の女性は生活の切り盛りが上手であるから言われ始め、「年上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」「姉女房は身代の薬」「姉女房は倉建てる」などと諺にもなるほどだ。
これらの諺は、稼ぐのは男で女は家を守ると言われた時代のことばで、現代のように稼ぐのに男も女も関係なくなると、実際に奥さんの方が稼ぎが良い家庭なんてたくさんあるはずだ。
男尊女卑が長く続き、未だに一部では男尊女卑は生きているが、女性の方が稼ぐことが珍しくない時代になると、恋人や夫婦の在り方に女尊男卑が生まれることも珍しくないだろう。
言うことを聞くかわいい男を欲する気持ちが女性の側に芽生えても何の不思議もないだろう。
21世紀はそう言う時代だと感じていたが、この事件でますますその思いを強くした。
捜査関係者によると、遼佑君の母親(42)と知り合ったのは1年半ほど前で、きっかけはインターネットだったことが分かった。3人での同居を昨年12月にスタートさせ、今年3月に再婚した。
限りなく下衆の勘ぐりで、圧倒的に情報量も少ないのだがこの夫婦の話を聞いて、年上の妻は「言うことを聞くかわいらしくて、おまけに子守もしてくれるペットとして夫を選んだんだろうな」と思えた。
まさか自分や自分の子供に牙を剥くとは思っていなかったのだろう。
具体的に何があったのかはまったく不明だが、きっとくすぶり続けた火種があったはずだ。
ペットが飼い主に牙を剥く時は、飼い主がペットの気持ちに対して無理解や無視などがある場合だ。
この母親からすると実の息子もペットだったのかもしれない。
ペット同士で飼い主の愛情の取り合いがあったのかもしれない。
ブラック企業の経営者にとって社員はペットみたいなもの。
現代では、人間関係に立場の上下が発生する場合、支配関係や服従関係に置き換わってしまいやすいのかもしれない。
支配され、服従させられる側のペット化が起きやすいのだ。
付き合う人や関わる人の選び方を間違うと大変なことが起こる。
と同時に、自分が上の立場に立った時には深く考えないと、思わぬところで牙を剥かれるし、それは不意打ちとして起こるのでダメージは計り知れなくなるだろう。
シンプルに見える人間関係には要注意!