2020年は、日本ではオリンピックイヤーだが世界的にはアメリカ大統領選挙の年になる。
2016年の大統領選に登場したトランプ氏が台風の目になり大番狂わせを起こした背後で活躍(≒暗躍)したものにフェイクニュースがある。
伝えられる情報がフェイクであるだけでなく、本当のこともフェイクと言われたりしていたので、何が真実で何がフェイクかはその判断が各々のリテラシーに委ねられていた。
そのフェイク界は現在大進歩の真っ最中だ。
この1年の間に、生成アルゴリズムによる映像合成技術が非常に向上し、作成した映像はまもなく現実のものと区別がつかなくなってしまう可能性がある。とりわけ、2020年の米国大統領選が近づいていることもあり、専門家は現在、これらのいわゆるディープフェイクを検出する、より良い方法を見つけようとしのぎを削っている。
従来の編集技術を応用した写真や動画や音声の加工や偽造のレベルを超えて見分けが付かなくなるのがディープフェイクの特徴になる。
ディープフェイクのディープとはAIでお馴染みのディープラーニングのディープ(=DEEP)で、AIが活躍するからできる術になる。
ディープフェイクに関する話題が増えたのは今年の9月になってから。
本物とディープフェイクの闘いは、現在のところ動画にとどまるので2次元の場が主戦場になる。
3次元の世界での本物そっくりを目指した技術にクローンがある。
真偽の程は不明だがTwitter上におもしろい話があった。
クローンかそっくりさんか本物なのかそれともディープフェイクなのかと疑われているのは小泉元総理。
クローン、元々似てる人間に整形を施して見た目をより似せた影武者、ディープフェイクのCGのどちらかだろうな
— ワルべべ (@warubebe_777) September 15, 2019
元記事のYahooニュースはすでに削除されている。
この一連のツイートとリプライは現在のフェイク市場を推理するネタが満載なので読むとおもしろいです。
わたしが前回のアメリカ大統領選挙のことをブログで初めて取り上げたのは2016年の10月だった。
泡沫候補に思われていたトランプ氏の健闘が伝えられ始めるとともに本命のヒラリー氏に不安材料が出始めていた。
その頃読んですっかり信じた記事があるが、この記事はフェイクだったのかもしれない。
米医師の71%がクロ判定。なぜ「ヒラリー重病説」は報じられないのか?
重度のパーキンソン病を患っていて自力では満足に歩けない姿の写真や発作で目が大きく見開かれた顔が掲載されていて、わたしは信じてしまっていた。
2016年の8月からブログを始めたばかりだったのでわたしのリテラシーが不足していたから信じてしまったのか?
当時のわたしにはヒラリー氏が当選することは究極の予定調和に感じられていたのでヒラリー氏の足を引っ張るような記事が心地好かったことは確かだ。
人は信じたいものを選んで信用するという。
2020アメリカ大統領選挙ではフェイクはもっと巧みに暗躍し、大衆の心の隙間に潜り込んでくるはずだ。
是非、ディープフェイクを見抜けるかを楽しんでみたいと思っている。
そう考えると当事者意識が高まるので、2020年はオリンピックよりも大統領選挙の方がおもしろいかもしれないと今からワクワクしてくる。