水が高い所から低い所へ流れるように、信じたい情報や都合の良い情報が勢いよく流れるのが人の世の常であり、昔も今も同じだが、そんな情報の川は昔に比べると圧倒的に量が増えている。
そうすると治水という発想が昔以上に問われることになる。
そんなことを思ったのは、フォローしてる医者が次のツイートをリツイートしてたから。
落ち着くまでコメントできませんでしたが、ネットの誹謗中傷で200万円の損害賠償を通したこともある清水陽平先生がはあちゅうさんからの内容証明をご対応くださりましたおかげで、無用な訴訟を防げました。厚くお礼申し上げます。https://t.co/oILi4pU5j3
— トイアンナ (@10anj10) October 21, 2019
このツイートでテーマにされてるのは血液クレンジング。
わたしは、聞いたことはあったけど内容までは知らないという状態だった。
次の一連のツイートが参考になると思うので紹介。
先週の授業では「医学の歴史」について講義したのだが、その中で「ガレノスの四体液説」や、治療法としての「瀉血」についても説明した。授業後のレポートで学生さんから「血液クレンジングについて斎藤先生はどう考えますか?」という質問があったので、それについての私の回答の概要を公開します。
— 斎藤清二 (@SaitoSeiji) October 20, 2019
このように健康に関することは悩みや心配の元になることは、信じたい情報や都合の良い情報に振り回されやすくなる。
健康に関することと並んでお金を儲けるも大きなテーマで煩悩の2大テーマだ。
さて、今日言いたいことは、信じたい情報や都合の良い情報は、発信者と受信者だけで成立してるわけではないという話。
発信者と受信者の間には仲介者が存在し、その仲介者の果たす役割が大きくかつ巧みなのだ。
仲介者は、インターネットの普及前は大手広告代理店や有名コンサルタントがその役割を担うことが多かったが、インターネットの普及がその役割の分散化を加速させた。
結果、自称コンサルタントや名ばかり広告代理店のような存在が増えた。
そして、この仲介者の手法は大手から末端まで巧みな詐欺師を見倣っているが、同時に法の盲点やグレーゾーンを巧みに利用することで体裁上は合法を装う。
血液クレンジングのように、仲介者は利用者の体験レビューを装いながら宣伝するので、散々言われてるがリテラシーが求められる。
仲介者という役割にも、利用する者と利用される者という役割分担があり、セットで機能する。
広告宣伝が絡むと、表舞台で踊るのは有名人が多い。
芸能人や著名人の他に素人や一般人のように振る舞うインフルエンサーと呼ばれる人種も有名人に含まれる。
有名芸能人や著名人が躊躇する分野に関わってくることが多いのが、二流三流の芸能人やインフルエンサー。
最近は、気付くと役割分担が行われていることが増えている。
スポーツの世界では、日本のチームなのに外国人選手が増えている。
そのことの良し悪しを言いたいわけではなく、チームスポーツで勝つことを目指すと外国人に頼りたくなるのは体力や身体能力に差があり、頑張りだけではその差が埋められないからだろう。
野球の場合、最も体力的に厳しいのは投手、そんな投手は最近は役割を分担するのが当たり前で『先発』『中継ぎ』『抑え』と分かれている、結果『先発完投』はプロ野球では珍しくなった。
自分の役割は何だろうかと考えることは思ってる以上に大事かもしれない。
誤解して欲しくないのは、一人で最初から最後まで行うことを否定してるわけではない。
最近は、効率化のために自分でしないで外注するということもポピュラーになってるようだが、よく考えないと諸刃の剣になると思っている。
自分で自分を好きでい続けるためには、自分の役割が何であることを理解することでもあるだろうし、そこで問われるのは決意の有無だろう。
どうせどんなに頑張ったたって世の中のほんの一部しか担えないのだから。