インスタグラムが日本語に対応するようになったのが2014年の2月から。
インスタグラムの普及は写真でリア充ぶりを競い合うという『映え』を巡る争いを勃発させた。
GoogleTrendsで直近5年の動きとして『インスタ映え』と『映え』を比較すると、
この二つのワードはほぼ同じ意味で使われてることが分かり、現在でも十分通用することばながら検索レベルでは最盛期の半分の勢いになっている。
これを安定期に入ったと見るか、それとも衰退の兆しと見るかは、意見が分かれるところだろう。
『映え』を競い合うことが、マナー違反やルール違反を誘発しやすいことでトラブルが増えている。
この写真撮影の『映え』を巡る問題はインスタ映えの以前から世界遺産登録地の観光地化で世界中で起き始めていたし、日本では鉄道写真を撮るカメラマンが引き起こす問題がよく話題になっていた。
静かで穏やかだった場所に、ある日を境にするように多勢の写真目的の観光客が増えると、商売の面では良さそうだが、それを上回る不都合が発生する。
それは自然界で、生息域が違う外来種が大量に持ち込まれたこととよく似ていて、従来成立していた環境を破壊し始める。
地元で成立していた人の営みとしての生態系やインフラが機能しなくなることにつながりやすくなるのだ。
年間200万人を超す外国人観光客が訪れる北海道美瑛町。SNS映えを狙う観光客が特産のジャガイモ畑を踏み荒らし、地元の農家とトラブルになるなど「観光公害」も深刻化。どうやって解決すればいいのか?https://t.co/VLqf4Ax8v4
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年6月26日
聖域に入らないで 〝神の島〟ルール違反の観光客に苦悩 インスタ目的で立ち入り絶えず 久高島 勝手にプライベートビーチに
問題はインスタグラムだけではない。インターネットやフェイスブック上では、聖地の力にあやかろうとするツアーがいくつも組まれている。西銘幸太さんは「案内人に島の人が入っていないことがほとんどだ。間違った島の歴史や情報が話されているかも知れず、とても心配だ」と不安を語った。
同じ日本人でありながらも、まるで生態系が異なる外来種のように振る舞う観光客という人種。
好きを追及することは悪いことではないが、好きなことに勤しんでる姿が見苦しいのはいただけない。
日本には正反対の意味を持つことわざが同時に成立することが多いが、このような話を聞くと思い出すのがこの二つのことわざ。
- 立つ鳥跡を濁さず
- 旅の恥はかき捨て
キャンプやアウトドアにも共通している。
跡を濁さないように振る舞ってるつもりでも、恥をかき捨ててるようにしか見えない人が増えている。