2009年に話題になった映画にアバターがある。
『アバター』(Avatar)は、2009年に公開されたジェームズ・キャメロン監督によるアメリカ映画。3D映像による劇場公開が大きく取り上げられた作品であり、世界興行収入は2019年公開の『アベンジャーズ /エンドゲーム』に抜かれるまで歴代1位となる27億8800万ドル(当時のレートで約2518億円)を記録していた。
キャッチコピーは「観るのではない。そこにいるのだ。」。これは、デジタル3D映像の魅力を謳ったものである。
映像のリアルさや色鮮やかさが大きく取り上げられていたことを覚えているが、わたしは見ていない。
より強烈に覚えているのは、アバターを観た人の一部がその後自殺をしてると伝えられたことだ。
自殺をしたのはごく一部なのだろうが、インパクトがあったのは伝えられたその動機だった。
アバターを観た後に現実の日常生活に戻った際に、『現実の世界とはなんと色褪せたつまらない世界なのだろうか』という理由で生きることに絶望したというのが動機だと伝えられていたのだ。
この話を知って思い出したのが、芸術家やアーティストが覚醒剤を使う理由だった。
覚醒剤を使うと、色が鮮やかになり、音が生き生きと聴こえる、だから使うし、やめられなくなるという理由。
これらの話が繋がったので、わたしはアバターには近づいてはいけないと思い映画も観なかった。
それから10年以上が経過した2020年になった今、今だったら分かるのが、色が鮮明に映った写真や動画の気持ち良さや、立体的に鮮明に聴こえる音や音声(わたしの場合は音楽よりも自然音や環境音の方が魅力的)の気持ち良さ。
子供の頃から近眼でおまけに乱視が強いわたしは、見えることにはあまり執着がなかったが、写真に興味を持つと、視力が良い人にはこんな風にきれいに見えてるんだと思うと羨ましく感じるようになった。
さらに周辺知識も増えてくると、写真の魅力には人間の眼を超える魅力があることが分かってきた。
つまり、視力が良いだけでは見えない世界が写真にはあるのだと分かると、視力が悪いことにコンプレックスを感じる必要はないなと思えるようになってきた。
さらに1月1日のブログでも書いたが、リアルな音を録音できるとおもしろそうだと気付いてしまった。
ブログを書いた後で、近所の小さな神社に行ってみると、思った以上に多くの人たちが来ていた。
境内の端っこで参拝者が行き交う音声を録ってみたが、子供が多かったこともあり、その場で聞いてもおもしろかったが、後で聞いたらさらにおもしろかったし、いろいろな音が雑音にならずに入っていると気持ち良さすら感じられて興味深い体験になった。
完全に自己満足なのだが公開したくなりその時の写真と音声をYouTubeにアップしてみた。
少しばかり注意点があるので記すと、
録音に興味を持つ方がいたら風の音が不快なノイズになりやすいので対策が必要になるが、検索すれば100均グッズや手作りまでたくさん情報はあるので安心して欲しい。
こちらは若干配慮が必要になるだろうが、写真も録音も機材のレベルが高くなると、盗撮や盗聴と紙一重の世界だという心配もあるなとも感じ始めている。