違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

コロナウイルスが断ち切る循環は、もはやコロナウイルスが収束するだけでは回復しない!

昨日、次のニュースの映像を見て、奈良の観光用のシカの生態系の秩序が壊れたのかと驚かされた。

 

記事に添付されてる動画には街に流れ込んだシカの姿が映っている。

 

街中にシカ、シカ、シカ 新型コロナが影響? 3/9(月) 20:52配信

 

 

観光客が激減し、シカ煎餅をもらえなくなったシカが食べ物を求めて街に出るようになったと伝えるニュースだが、このニュースに対する反発の声も上がっている。

 

 

どちらかが正しくて、どちらかが間違っているということではないような気がする。

 

どちらも、それぞれの立場でのポジショントークが展開されてると捉える方が相応しいはずだ。

 

だとすると、もし正解が欲しいならば、伝えられる情報や持ってる知識や経験を総動員して自分なりに判断し作り上げるしかない。

 

コロナウイルスが巻き起こす混乱は、ウイルスへの感染の恐怖から、風評を含めた波及する(悪)影響へ広がり移って行ってる。

 

コロナウイルスが発生する前に成り立っていたシステムや循環が、徐徐に寸断され始めてるように感じられる。

 

人間が作るシステムは、日常が平穏に続く限りは、最短最小のシステムで少ないコストで運用されることが効率的だとされるが、小さなトラブルで大混乱を招くことが多い。

 

一方、大自然のエコシステムは人間が作るシステムよりもはるかに複雑で冗長的だが、地球規模の時間軸で見ると何が起きても復元できるしなやかさを持っている。

 

 

世界中を混乱に陥れているコロナウイルスは、過去の歴史で発生した流行病とは少し趣が違っていて、死亡者や重篤な状態を多勢に発生させてるわけではない(報道が本当ならば)。

 

コロナウイルスが無くても、日本人は清潔病に罹ってると言われるほどだったが、それに輪をかけて消毒殺菌を心がけるようになっている最近の日本人は、本当は殺してはいけない菌や微生物を今せっせと殺してるかもしれない。

 

1950年代、毛沢東政権下の中国で、コメをついばむスズメを害鳥として一億羽以上殺したことがある、その翌年害虫の大量発生で米は大不作になり、スズメはコメも食べていたがそれよりもはるかに多くの害虫も食べていたことが分かり、一転してスズメを殺してはいけないとなった。

 

 

過剰な反応には疑問の目を持っていた方が良いだろう。

 

 

しかし、過剰な反応は今のところ収まる気配はないので、確実にシステムにダメージが起き始めている。

 

 

 

新幹線や飛行機の車内や機内の乗客がガラガラの写真や、大きなターミナル駅の閑散とした写真など、多少意図的なアングルで撮られてるとしても、人の移動が減っていることが分かるが、これは人間のエコシステムの変化だ。

 

なんとなくいつもと違うな〜が続くと、いきなりドーンと来るのかもしれない。

 

 

昨日から暴落というキーワードがあちこちで踊っている

 

株価や為替に留まらず原油価格も落ちている。

 

 

金儲けや投資の世界は理詰めのバクチだから、暴落という逆境は逆張りのチャンスでもあるのだが…

 

 

相次ぐ急落、個人に深手 「逆張り」役の余力乏しく   日本経済新聞 2020/3/9

市場では「セリングクライマックス(売りの最終局面)は近い」との見方もある。だが、過去、逆張りで相場の底を支えた個人の買い余力は、日に日に細りつつある。

 

 

地球温暖化の怖いところは単に気温が上がることではなく、その結果水の循環が変化することだ。

 

水の総量は変化しなくても、水や氷があって供給されていた地域から水がなくなり、水が少ないことで成り立っていた地域に豪雨や洪水が発生したりが起きることだ。

 

 

今急激に、あったはずの人の動きがなくなり、循環していたはずのマネーがなくなっている。

 

多くの人はコロナウイルスのせいで起きてる現象だと感じていて、コロナウイルスの収束と共に回復すると思っているかもしれないが、もはやコロナウイルスは関係なくて、限界に達したシステムが破綻してると捉えた方が良さそうな気がする。

 

 

昨日プロ野球が開幕をずらし4月中の開幕を目指すと発表された。

 

おそらくすでに売却済みの年間シートや選手の年俸のことを考えると、試合をすることよりも観客を集めての入場料収入を取ったのだろうが、この判断は現在の混乱はまもなく収束するにかけたバクチとなり、もし東京オリンピックが怪しくなるようだと、開幕できずに終わる可能性も高くなる。

 

Twitterを見てると、開幕試合のために飛行機やホテルを手配していた人の嘆きの呟きもあった。

 

 

海外からのインバウンド客が観光地を支えていたように、エンターテインメントは遠くからわざわざ訪れるファンの熱意が支えていて、しかも支えていたのは周辺産業も含めてだったことが改めて感じられる。

 

人は一人では生きられないという意味でのエコシステムの中で皆生きているのだ。

 

しかし、そんなエコシステムに感謝の気持ちなど感じることは少なかったはずだ、お金払ってるんだから当然だろうと思っていただろう(もちろん私も)。

 

今は、壊れていく部分だけが目に付くが、きっとひっそりと生まれ始めてるエコシステムもあるはずで、そんなエコシステムに気付ける人にはチャンスだらけのはずだ。