違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

一見客とリピート客と常連客の違い!

コロナウイルス対策として、テレワークや一斉休校が実施され、外出の自粛が浸透すると、人の流れが目に見えて変化するようになった。

 

人が多勢集まる場所から人が消滅したのだ。

 

人が集まっていたあらゆる場所から人がいなくなっている。(ごく一部に例外はあるかもしれないが)

 

人が消えた場の代表として観光地を例にすると、観光地でのビジネスや観光客を相手にするビジネスが大きなダメージを受けている。

 

観光地を訪れる観光客は、一般的にはその時だけの一見客としてカウントされるはずだ、しかし実際には何度も訪れてる人も少なくないかもしれない。

 

そんな何度も訪れる人は常連客と呼ばれるかというと、なんか違う気がする。

 

常連客として呼ばれるのは、その観光地の特定のホテルや飲食店を頻繁に利用し、ホテルや飲食店のスタッフから『いつも来るお客様』として認識されて初めて自他共に認めるリピート客として定着し、リピート客のごく一部が常連客となるような気がする。

 

その違いはというと、リピート客は片思いでも成立するが、常連客は両思いじゃないと成立しない気がする。

 

リピートされる側も相手のプロフィールを認識し、かつ訪れることを歓迎されることで常連客に昇格できるのだ。

 

常連客とお店(店でなくても構わないが)の関係は親しい人間関係なのだ。

 

常連客で成り立ってるお店では、嫌がられるリピート客や一見客がいた場合、すべてのお客が平等にもてなされるわけではなく、客の中にも対立が発生し、店は常連客を守ろうとする。

 

 

一方、お店の側がビジネスとしてしか捉えていないとどんなにリピートしてもただのヘビーユーザーに過ぎず、チェーン展開してる店だとお客とスタッフがどれだけお互いを認識し合っていても、関係性はリピート客を超えることはないので、お客はどんな方でも扱いは平等になる。

 

 

リピート客や一見客は求めても常連客は求めないビジネスでは、客単価と回転率を求めるようになる。

 

 

常連客でもってる店の場合、お客が店での居心地の良さを維持したいので勝手に店の経営状態を慮り、回転率で勝負できないので可能な範囲で客単価を上げようとしてくれる。

 

 

医は仁術という諺がある、この場合の仁術の反対語は算術。

 

 

リピート客や一見客を求める店では、店側が客を算術の対象にするのに対し、常連客の店では算術は客が担うのだ。

 

常連客のお店の経営方針は仁術なのだ。

 

 

観光地を訪れる客は楽しさや気持ち良さを求めて訪れるのだが、そんな客を迎える側が本音がビジネスライクであれば、思いはすれ違っていると言って良いはずだ。

 

今になって感じられるのは、2020東京オリンピックの誘致のキーワードだったおもてなしは、すれ違いを象徴していたなということ。

 

 

おもてなしにもさまざまあり、手厚くもてなされることを期待する人もいれば、静かにしてあまり構って欲しくない人もいる。

 

この違いを間違うとリピートは繰り返されなくなる。

 

 

観光地をイメージすると分かりやすいが、人が集まる場では全てに基本は共通するはず。

 

さて、図らずもコロナのおかげで一旦リピートが寸断されてしまったのだが、人の動きや流れが戻った時に、以前と同じことを繰り返すことがリピート客を呼び戻すことに役立つのか、それとも、多くの人のメンタリティが変化したであろうことを考えて、それに対応する模索を行うのか?

 

客商売にも静かだが大きな変革が訪れるはずだ。

 

 

今一度、一見客とリピート客や常連客について考えるタイミングだ。