実際に街に出ると明らかに変化が生じていることに気付いたのはいつからだろうか?
つい最近のはずなのに、遠い昔のように感じられる。
こういう時こそビッグデータの出番なのだが、個人レベルでアクセスできるデータなんてあるのだろうか、あっても白書みたいなもので即時性の薄いものしか無さそうな気がしてるところに、Twitterでフォローしてる方のツイートの中で紹介されていた。
揶揄されることも多いTwitterだが、Twitterが無ければこのデータには自力でアクセスできなかったであろうと思うと、Twitterは大切だと再認識できた。
そのデータに基づいて書かれた記事がこれ。
〜〜以下引用〜〜
アメリカのIT大手グーグルが、スマートフォンの位置情報を使って人々の動きを調べた分析結果を発表した。
2020年1月ごろと3月末ごろを比べたもので、それによると、外出自粛要請が出た東京では、商店や娯楽施設などに行った人が63%減少。 日本全体では、26%の減少となった。
一方、職場に行った人は、東京が27%、全国では9%減少。 自宅など住宅内にいた人は、東京が14%、全国では7%増えていて、テレワークに切り替えた企業が増えたからだとみられる。
〜〜引用ここまで〜〜
このニュースが示すGoogleの分析結果というのが下記のPDFで日本の県別のデータが掲載されている。
https://www.gstatic.com/covid19/mobility/2020-03-29_JP_Mobility_Report_en.pdf
〜〜以下引用〜〜
Google prepared this report to help you and public health officials understand responses to social distancing guidance related to COVID-19. This report shouldn’t be used for medical diagnostic, prognostic, or treatment purposes. It also isn’t intended to be used for guidance on personal travel plans.
〈Google翻訳〉
Googleはこのレポートを作成して、COVID-19に関連する社会的距離のガイダンスへの対応を理解できるようにしています。 このレポートは、医療診断、予後診断、治療目的で使用しないでください。 また、個人的な旅行計画のガイダンスとして使用することも意図されていません。
〜〜引用ここまで〜〜
このPDFの最後にはデータを解釈するための注意点が書いてある。
〜〜以下引用〜〜
● The baseline is the median value, for the corresponding day of the week, during the 5- week period Jan 3–Feb 6, 2020.
● The reports show trends over several weeks with the most recent data representing approximately 2-3 days ago—this is how long it takes to produce the reports.
〈Google翻訳〉
●ベースラインは、2020年1月3日から2月6日までの5週間の期間における、対応する曜日の中央値です。
●レポートには数週間にわたる傾向が表示され、最新のデータは約2〜3日前を表します。これは、レポートの生成にかかる時間です。
〜〜引用ここまで〜〜
以下で引用するグラフの大きく書かれた数字は3月末の数値とベースラインとの乖離を示している。
このデータには、都道府県別のデータが載っているので、全国ニュースで日本共通だと思っていることの影響の波及度の地域差が現れているようでおもしろい。
基準となるであろう東京のデータがこちら。
この東京のデータが、全国ニュースの基準になっているのだ。
データは6つのジャンルに分かれ、注釈が付いている。
- Retail & recreation
レストラン、カフェ、ショッピングセンター、博物館、美術館、図書館、映画館など
- Grocery & pharmacy
スーパーやドラッグストアなど食料品や医薬品の小売り店舗各種
- Parks
公園や海岸や各種の公共の広場
- Transit stations
駅などの各種の公共交通機関の乗り場
- Workplace
一般的な職場
- Residential
自宅、別荘、疎開(?)
昨日現在の全国のコロナ陽性者は、
表の引用は下記サイトから
https://www.asahi.com/special/corona/
千葉県、神奈川県、埼玉県は東京都と一体で捉えるとすると、大阪府のデータが気になる。
食料品やドラッグストアの需要の変動が東京都よりは少ないのに気付く。
では、比較的早くコロナが流行した北海道はというと、
示されるデータはベースラインを下回っているが、緩やかな回復基調が感じられる。
他に地域の中核県として愛知県と福岡県を見ると、
愛知県も福岡県も小売の落ち込みは東京都に比べると小さいなと感じられる。
福岡県の公園利用者が他の都市に比べて多いのは陽性者が増えてるとは言え、東京都や大阪府などの大都市と物理的に離れてることによる楽観が県民気質として感じられる。
分析には程遠い感想を述べただけだが、同じ日本人でも受け取り方や対処には違いがあるということが感じられておもしろいデータだと思う。
北海道に収束の予兆が感じられるように、時間が解決すると思って良いかは不明だが、ビッグデータで行動を見るというのはおもしろいなと感じられる。
もし今が昭和だったら、きっと何が起きているか全く分からないはずで、そういう意味ではテクノロジーは諸刃の剣なのだがありがたいと思える。
正しい真実が分かるというよりも、データを知ることで、自分の意見が持てることがありがたい。