違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

昨日の味方は明日の敵!

先週から二週連続での番組の二回目が昨夜放送された。

 

 

 

 

一回目の放送で印象に残っていたのは、『フェイクニュースの拡散の速度は真実の20倍速い』ということだった。

 

フェイクの急速な拡散で被害にあった場合、いずれ時間の問題で真実が伝われば被害から回復できることをことわざでは『人の噂も75日』と言うが、現代は75日も待ってくれるほど呑気ではない。

 

真実が伝わる頃には、もう真偽などどうでも良くなっているので、結局拡散して伝わったフェイクだけが記憶に残るか、フェイクも忘れ去られるかで、真実の出番が減っていることが多いと感じられる。

 

 

二回目の放送ではプライバシーに焦点を当て、フェイクとは別に、積み重ねて蓄積されたデジタルデータが、どれだけ本人自身の真実に迫るかということを一人の方の協力のもとに実験していた。

 

事前の個人情報は全く無い中で、協力者にはスマホの中から得られる検索履歴や画像情報や位置データのみのデータにアクセスすることを了承してもらって始められた。

 

解析するスタッフと協力者の間にはスマホ以外には接点はないのは言うまでもない。

 

因みに、この協力者の9年間での検索履歴は35765回、データの総量は2.74GB。

 

結論から言うと、協力者のプロフィールや人間関係だけでなく、バーを経営してることやバーの経営状況や資金繰りも透けて見え、将来に対して何を考えているかまで予測され、それが外れていなかったのだ。

 

おもしろかったのは、協力者は男性だが、交際女性との別れた理由まで検索履歴データから予測できていたのだ、さらに協力者の記憶では別れは2年前だったが、データ分析では1年前と出ていて、その後きちんと振り返ると1年前だったことを協力者本人も思い出したというシーンもあったことだ。

 

 

番組の中では、デジタルデータを双子のもう一人という意味でデジタルツインと呼んでいた。

 

 

最後は、協力者と解析に携わったスタッフが顔を合わせ解析結果を報告したが、全てが終わった後に、スタッフが言ったことばが印象的だった。

 

ずっと解析に当たっていたスタッフは、デジタルデータ上の協力者のことをずっと考え続けていたので、初対面にも関わらず『懐かしい知り合いに久しぶりに会った気がする』と。

 

 

 

このようなもう一人の自分としてのデジタルデータを、好ましく肯定的に感じられるか、それとも恐ろしく否定的に感じるかは、意見が分かれるところだろう。

 

プライバシーは秘匿されるものだと思う人にとっては脅威となる事実が突きつけられたような気がしたことだろう。

 

 

番組の中では、アメリカではAmazonのカメラを使って積極的にプライバシーを公開し、そのデータを警察に提供する人々が増えているとも伝えていた。

 

 

 

 

 

プライバシーを公開することに積極的な人の姿は、プライバシーを重視する方の目には次のように映っているのかもしれない。

 

 

 

 

デジタルデータやビッグデータのあり方が、コロナがキッカケで大きく変化するかもしれない。

 

 

 

 

ツイートでは分かりづらいかもしれませんが、このサイトです。

 

https://corona.go.jp/

 

 

 

 

不安や心配や疑問を解決したり解消するためには形容詞よりもデータの方が役に立つとわたしは感じるので、ある程度データの公開は避けられないと思いながらも、ブログを始めアカウントは匿名で展開してるところが微妙さ加減を示してるなと我ながら感じざるを得ない。

 

 

ところで、デジタルデータはどんどん蓄積され増えていく一方だが、人間の生き様には様々あるので、積み重ねられたデータは間違いなく真実ではあっても、今現在の生き様や将来の生き方をどこまで示せるかは微妙だと感じてる。

 

 

例えば恋愛に関して、男はフォルダー保存で、女は上書き保存と言われる。

 

しかし、生きてる上で直面するさまざまな分野に関しては、男女差では語れない個人差があり、かつ一貫性も無いくらいのバラツキを見せながらフォルダー保存と上書き保存が混在してるのではないだろうか?

 

過去を教訓にし、過去を上書き保存して将来に向かおうとする人にとっては、過去は資産というよりも負債だろう、もっというと負債というよりも前科に近いかもしれない。

 

 

デジタルデータは、デジタルタトゥーでもある。

 

令和は、みんながやってる便利なことの仕組みがデジタルに完全にシフトしたと理解し、そのつもりで生き方を合わせた方が良さそうな気がする。

 

出る杭は打たれるが、出過ぎた杭は打たれない、と言われるが、今後はそうではなくなるかもしれない。

 

 

データを駆使してるつもりの人が、データの餌食になるかもしれない、そんな時代になるかもしれない。

 

 

番組の中ではデジタルネイティブな世界の若者(13歳〜22歳)を調査した結果を伝えていたが、デジタルの世界にプライバシーはないと答え、容認する者が3分の2いた。