違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

空気とリアリティと同調圧力!

いろいろなことに関して世の中の空気が変化している。

 

 

 

 

 

〜〜以下引用〜〜

 

「うれしい」「がんばれます」「もっと描いてほしい」と喜ぶ当事者たちがいる一方で、その数をはるかに凌駕していたのが「私たちはヒーローなんかじゃない」「今まで散々見下していたくせに」「感動ポルノだ」などの批判の声。

 

〜〜引用ここまで〜〜

 

 

両極端な意見が同時に出てくることが、空気が変わる際に起きる現象なのだろうが、今起きている空気の変化は『今まで散々見下してたくせに』ということばが象徴してるような気がする。

 

人気ドラマ『ドクターX』を思い出す。

 

あんなに気持ちよく感じていた大門未知子の『いたしません!』は、今聞いたら気分悪いかもしれない。

 

理不尽な指示に『御意(ぎょい)、御意』と従う、医者の世界のヒエラルキーで上を目指す人々が、シニカルに描かれていて、溜飲を下げていた人も大勢いただろうが、今はそんなシーンに感情移入できそうにないだろう。

 

 

東日本大震災の際の実際の津波の映像が、それ以前に存在していたどんな災害パニックムービーよりもインパクトがあったことを見て、今後映画で津波をCG等を駆使してどんなに巧みに描いてもリアリティを感じないんだろうなと思ったことも思い出した。

 

 

何にリアリティを感じるかに、空気が大きな影響を与えているのだ。

 

リアリティは、現実をありのままに表現するよりも、現実を踏まえてのアンチテーゼとして描かれたシーンの方に、強く感じるのではと今更ながら思う。

 

現実に対するアンチテーゼには、願望が込められているのではと想像できるが、そうだとすると、リアリティとは現実とは違うが起きても不思議はないという期待怖いもの見たさが秘められているのかもしれない。

 

 

冒頭でわたしは空気が変わっていると書いたが、そもそも空気とは変わるものなのだろうか?

 

 

一連のコロナ騒動で空気が変わったように感じたことの多くは、もともとあったものが覆い隠されていて、その覆いが取れたと捉えた方が相応しい表現に思えてくる。

 

そう考えると、空気とは合わせるものであり適合させて、空気に反するものに覆いをかけることに思える。

 

つまり、同調圧力そのものなのだ。

 

ただ、空気は恫喝してくるわけでも睨みつけてくるわけでもなく、姿も見えないのに同調圧力を課しているのだ。

 

 

同調圧力という言い方をすると、圧力は外から課されると感じるが、おそらく自分の内側に存在している何かに課される自縄自縛だと考えた方が相応しいはずだと思えてくる。

 

 

 

コロナ騒動で、誰もが本当の敵はコロナウイルスだと分かっているはずなのに、実際には多くの人がコロナウイルス以外のものを敵にしているのではと思えてくる。

 

自粛を要請するくせに、遅々として補償を充実させない政治を敵にしたり。

 

要請に応じない店舗や、要請に応じないで外出して目立つ行動を取る人々を敵視したり。

 

マスクをしない人を敵視してるかと思えば、マスクを売ってる人々すら敵視したり。

 

その他、あげればキリがないほどコロナウイルス以外を敵にしているのではないだろうか。

 

敵視するのは、それぞれが持ってるリテラシーに照らし合わせておかしな行動に感じるからだが、それはそれで自分の価値観に同調しない人に対する不満や怒りで、同調圧力そのものなのだ。

 

 

 

 

上記で引用した記事には次のような文章もある。

 

〜〜

 

「ヒーロー」という言葉はとてもしんどい。そこにはどうしたって「善良で、無私、無欲、使命感に燃えている人たち」というキャラ付けがされますからね。自分は自分の仕事をやっているだけなのに孫悟空みたいなキャラを押し付けられるしんどさです。それは「被害者/被災者」とされる方たちにもあるかもしれない。私たちは私たちにとってふさわしい「被害者」しか「被害者」として認めない、認めたくないとこあるじゃないですか。正しくて弱い存在であるべき被害者がちょっとでも調子こけば、その受けた害がどんなに深刻なものであろうと「自業自得」とされがちです。

 

〜〜

 

 

 

このように考えていくと、今感じているストレスの多くは、最終的には自分が自分に課してる同調圧力に基いてると気付けるはずだ。

 

 

緊急事態宣言の継続が出されたこんな時期だからこそ、心の安定を保つことが大事になる。

 

 

ゴールデンウィークは、自分の内側を覗いて、自分自身に同調圧力を課すものを除くには最適なはずだ。