ブラック企業のブラックぶりは、やってることの酷さよりも、その過酷さを納得せざるを得ないように仕向ける巧みさにあることが多く、そのような状況ではやりがいがキーワードになることが多いので、現場で行われてることはやりがい搾取と呼ばれることが多いらしい。
Wikipediaによるとこの造語の誕生は2007年前後と書かれているが、GoogleTrendsで見ると検索としての反応が現れるのは2008年に入ってから。
グラフの反応の様子からは、決して頻繁に検索されてるワードではないことが分かるが、社会に定着したワードであることは感じられる。
次の事件が最近やりがい搾取の事例として話題になっている。
【パワハラ アップリンクを提訴】https://t.co/IQnzZqVEGu
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2020年6月16日
東京・渋谷や吉祥寺などで映画館運営や、映画配給を行う「アップリンク」の代表から日常的にパワハラを受けたとして、元従業員の男女5人が、会社と代表らに損害賠償を求め提訴。被害者の会も立ち上げるという。
パワハラがやりがい搾取に転じるのは、大義名分が立ちそうな業界にありがちなようで、金が目的の業界ではなさそうだ。
「『社会のため』とか『好きでやってるんだから』といった口実で、やりがい搾取や低賃金労働が横行しがちな業界といえばどこですか?」
— ブラック企業アナリスト 新田 龍 (@nittaryo) 2020年6月17日
私「映画業界とアパレル業界とメディア業界とアニメ業界とスポーツ業界と音楽業界と観光業界と美容業界と飲食業界と福祉業界と教育業界、そして公務員ですね」 pic.twitter.com/GpstPjUgUT
大義名分ややりがいのために働く人は、細かいことが気にならなくなるのかもしれない。
反対に、細かいことが気になる人にはどんな人がいるだろうかと言えば、ドラマ相棒の杉下右京がいる。
杉下右京はこう言っている、『細かいことが気になってしまうんです、僕の悪い癖』。
杉下右京は架空の人物だから、現実世界の人物で誰かいないかなと思っていたら面白い記事に出くわした。
「掘り下げなくていい」ダルビッシュ有の“渡部擁護論”が大失笑を買ったワケ
〜〜以下引用〜〜
『好感度で売ってる芸能人が金を渡して公衆トイレで破廉恥行為は叩かれて当然』『渡部の失敗はゲスすぎて何も学べないと思う』『渡部を擁護する人は自分も遊んでる男性のみですよね』『木下優樹菜のときといい、こういうネタが一番好きなのはアンタだろ!』と、ダルビッシュの発言に真っ向から反対する意見や失笑する声が多数。以前のような神通力はなくなっているかもしれません」(週刊誌ライター)
〜〜引用ここまで〜〜
忙しいのに、それどころじゃないはずな時に限って、余計なことに首を突っ込みたくなるのは、きっと小さなことが気になってどうしようもないからだろう、あるいは現実逃避なのかもしれない。
小さなことを気にする人を称してデリケートと言えば、繊細な感受性の持ち主のように感じ取れるが、ナイーブと称すると小さなことで心が傷つく様を想像してしまう。
ダルビッシュの発言にはデリケートもナイーブも当てはまらないように感じるので、もしかしたら現実逃避なのだろうかと思えると、少し気の毒に感じられる。
ブラックの被害に遭わないようにするには、小さなことを気にすることだと思えるし、実際に気になる小さなことが発生したら、それを黙殺しないことだと思えてくる。
ブラック環境に甘んじてる人は、心が感じてる小さな異変を黙殺し続けているので、いざその環境から抜け出したいと考えた時に、自分のこれまでの人生を全否定するような気になり躊躇して悪循環にハマるような気もしてくる。
幸か不幸かわたしは小さなことが気になるタイプ。
皆さんはどちらですか?