OsmoPocketで動画ではなく写真撮影、その中でもスローシャッターを楽しむための備忘録を兼ねてのもので、GoProをはじめとするアクションカメラやスマホのように独立した絞り機能がないカメラにも外付けのNDフィルターを付けることで応用が効くはず。
スローシャッターと呼ばれる領域に踏み込む入り口にあるとされる撮影法が流し撮りと呼ばれるテクニックで、シャッタースピードとしては、1/30、1/15、1/8、1/4の辺りで、一般的には動く被写体の動きに合わせてシャッターを押すと同時にカメラも動かす撮影法だが、わたしが知ってるのはウンチクだけだ。
上記のシャッタースピードの領域で流し撮りを意識する場合は背景がカラフルで色彩が豊富な方が映えるとされる。
どのようなシャッタースピードを用いようともスローシャッターを楽しむ場合のお約束は、上手に撮ることが大切なのではない。
少し前まではピントが合った鮮明な写真以外は失敗作とされていたが、いつの頃からかボケたりブレたりが好まれることが増え、ファンも増えているし、動画の世界でも背景ボケは必須の要素になり始めている。
ナショナルジオグラフィック社が出している次の本には、スローシャッターの魅力の一つは抽象画の魅力だとある。
撮影法はシャッタースピードを設定した後は、シャッターを押すと同時に好きなようにカメラを動かせば良いので、動きに一切のタブーはないのだが、満足できるものが撮れるためには試行錯誤の繰り返しになるはずだ。
スローシャッターの最大の魅力は、全く事前に予想ができないものが撮れることで、高速シャッターや超高速シャッターが事前の予想がしやすいのと真逆のことが期待できることだ。
上記の本には、『難しいのは撮り方ではなく被写体選びの方で、印象画の巨匠モネが見出したように、花壇は被写体の第一候補だ』とある。
先日ケンコー・トキナー社のOsmo Pocket用のNDフィルターを購入していた。
アドバンストフィルター IRND32 DJI Osmo Pocket用
わたしが購入したのは光の量を32分の1に減光するタイプのもので、内心では減らし過ぎかもと心配していたが、購入後満足に晴天になった日はないがそれでも状況によってはもっと減光しても良いくらいだと思えたので追加で同じものをもう一枚購入した。
二枚重ねで使用できるので理屈上は32x32で1024分の1まで減光できることになる。
スローシャッターの作例を試行錯誤しつつ楽しんではいるが、一度その前にNDフィルターの効果を備忘録的におさらいしておこうと思い以下を記すことにした。
以下の写真を撮った時は、時折薄日は差すが空には雲が垂れ込めてる状態の午後1時過ぎで写真は全てISO100でシャッタースピードのみを変えて撮影。
最初に、NDフィルターを付けない状態で撮影すると、2500分の1で、
3200分の1にすると、
では、100分の1にすると、
とてもスローシャッターは無理だと分かる。
NDフィルターを1枚付けて32分の1に減光すると、100分の1にした場合、
光の量が32分の1になるというのはこの位の差があるのだ。
では、スローシャッターの領域に踏み込む30分の1にすると、
雲の見分けがつかないくらい光の多さが感じられる。
ちなみにシャッタースピードを10分の1にすると、
曇りで晴天より光の量が少ないとはいえ、32分の1に減光しただけではスローシャッターは楽しめないといえそうだ。
では2枚重ねで1024分の1まで減光すると、シャッタースピード10分の1で、
さすがに減光効果は大きく暗くしか写らない。
では3分の1にすると、
まだまだ暗い。
では1秒にすると、
曇りの状態だとここまでシャッタースピードを遅くしても対応できることが分かるが、晴天だとおそらく白っぽくなるのだろうと思える。
では2秒にすると、
と、なんとなく光の量とシャッタースピードの関係が分かるような気がしてくる。
シャッタースピードを2秒にしたものには左側のフェンス沿いにモヤッとしたものが写っているが、これは日傘をさしてる女性が歩いてる姿なのだ、記憶には全くないが。
スローシャッターのおもしろさは、静止画の中に動きがあること。
ケンコー社のサイトにはNDフィルターとシャッタースピードの相関関係の目安表も載っていたので紹介すると、次のようになるらしい。
https://www.kenko-tokina.co.jp/special/ND_p1-4_2016.pdf
次は実際の作例を披露できるように遊んでみたい。