4年前のアメリカ大統領選挙でわたしはトランプ大統領の誕生を望んでいた。
それは下馬評では圧倒的に有利とされていたヒラリー・クリントンさんに対するアンチの気持ちからだった。
予定調和が展開されるよりも波乱が巻き起こる方がおもしろいという気持ちでもあった。
具体的に何がどう変わるかなんてよく分からないが、トランプ大統領になれば何かが壊れることは確かだろうと思っていた。
実際に誕生したトランプ大統領の下で掲げられたスローガンはアメリカファーストで、他国から見るとアメリカさえ良ければ良いというものだったが、アメリカ人のすべてが良い目に会えるわけではなかったので、今年のアメリカ大統領選挙ではトランプ氏にアンチの風が吹いている。
さて、わたしが4年前に壊れて欲しいと望んだ予定調和は実際にはどうなったのだろうかというと、よく分からない。
国際的なことで言うなら、トランプ大統領の誕生とは関係ないがEUがイギリスの離脱もあり一枚岩ではなくなる中で、トランプ大統領は中国の影響力を弱めようと躍起になっているように見えたのは5Gに代表される中国の先端技術の開発力を恐れているからのようにも感じられていた。
中国から見ると敵のような存在がトランプ大統領なのだが、中国ではトランプ氏の再選を望む人が多いらしい。
その理由は、トランプ大統領が中国を敵視することで中国国内の結束が高まっているかららしく、トランプ大統領がいなければ中国はバラバラになる可能性があったかららしいと言う話がある。
ああ今年のアメリカ大統領選挙はどうなるのだろうか、トランプ大統領の誕生で壊れたものは色々あるはずだが、破壊の後の創造が今ひとつ感じられずにいたところにコロナが発生した。
アジアローカルの出来事で世界を巻き込むものとは思えなかったコロナは、あっという間に世界を巻き込み、予定調和な世界観をどんどん壊し始めた。
コロナが展開する破壊は、戦争が感じさせる破壊とは違って、心の内側に忍び寄る静かな破壊に感じられる。
壊れた心には不安だけが残る、何が不安なのかがわからないまま不安な人が増えている。
次のアメリカ大統領を見据えるためにこの4年を自分なりに総括しようと思ったが、見えてくるのは破壊の進行だけだ。
時間差が生じるのは当然だとしても、破壊の後に創造されるものに関してはまだ全く見えてないような気がする。
多くの人が、元に戻ることを望んでいるようだが、果たしてどうなるのだろうか?
お盆の時期には、ご先祖様の霊魂も帰省するといわれてるが、そんなご先祖様には何が見えてるのだろうか?
もしかしたら、何かしらのメッセージが届くかもしれない。