面倒くさそうなことは回避したいものだ。
あると便利であろうことは想像できても、持ち運びが心理的なハードルになる道具や機材はできれば持ち歩きたくない。
世の中が、何でもかんでもモバイル性を強調する風潮が強いことも関係してるだろう。
行動する時は、できるだけ身軽でありたいものだが、世の中は二極化している。
今時の小学生のランドセルの中身の重さはビックリするくらい重い。
このことは社会的に少し問題になっている。
同様に女性のバッグの中身もビックリするほど重い人が珍しくない。
一方で、体も大きく体力もあるはずの男性は、スマホ以外持ちたくないという人が多い(ような気がする)、全部スマホに集約できるじゃないかと考えるからだ。
逆に考えると、わざわざ重い中身を持ち歩く人は代替不可能だと考えるものが多いからこそ持ち歩くのだろうし、その一部はいざという時のための保険を兼ねているのかもしれない。
このように考えると、全部をスマホに集約できていると考えてる人の中には、肝心要の準備が常にできてないという人がいても不思議ではない。
こんなことを考えたのは、カメラでの撮影に三脚が必要かと考えていて思ったことだ。
三脚が必要とされるのは、手ブレを防ぐためだ。
最近ではカメラ本体に手ブレ補正の機能が付いているのは当たり前だし、意識を高くカメラやスマホを持ちしっかりとホールドできれば手ブレは最小限に抑えられるはずと思いがちになる、もちろんわたしのことだ。
今以上の写真が撮りたければカメラを替えるしかないのかなと最近物欲がウズウズしてるのだが、心の中のもう一人の自分が『お前下手なんだから、せめて三脚でも使って最低限のことやってみろよ』とダメ出しをしてくる。
現在感じてる不満がもし三脚で解消するとすれば、確かにそれはカメラへの不満ではないのだ。
そう思い、昨夜持ってる一脚を持参しマンションが立ち並ぶ大きな池の対岸から池越しのマンションと池に反射するマンションの灯りを撮りに行った。
暗いからシャッタースピードを長くする必要があったし、ズームも使ったりして手ブレに厳しい条件を、高い意識と丁寧さでどこまでカバーできるか試してみた。
寒かったこともあり思ってる以上に手ブレは酷く、ものの見事に全滅で、一枚たりとも狙ったつもりには撮れてるものはなかった、見ようによってはブレのせいで抽象画の名画のように見えないこともないが、今回の意図からするとまるでダメなことが分かった。
明るい日中であれば、一脚を使えば手ブレは防げてるつもりだったが夜景には通用しないことが確認できた。
やっぱり一度三脚を試す必要がありそうだなと感じてる。
新しいカメラを買った後で、必要なのは三脚だったと気付くのが最悪のパターンだったはずだと心に言い聞かせ今日は三脚を見に行ってみたい。
と、ここまでを朝目覚めて書いている。
そして、昼にヨドバシカメラで三脚を買った。
買ったのはこれで5220円(税込)だった。
ポイントも付くのでヨドバシは悪くないと感じてる。
選ぶ際にイメージしたのはiPad(10.5インチ2018pro)でも使えるようにということだった。
iPadを三脚にマウントするためのアダプターなどはすでに持っていたので、iPadを目線の高さにセットできる脚の長さがあって、縮めればバッグに納まるサイズであることが選ぶ条件だった。
わたしが持っているiPadを三脚にマウントするためのアダプターはこれ。
すぐに近くの港でiPadで試し撮りをした。
海からの風が強く、すごく寒い中で、時折吹く突風に備えて三脚に軽く手を添える必要はあったが、確かに三脚はあると撮影がずいぶん楽だと感じられた。
通りすがりの人からは何をしてるんだろうという好奇の目を向けられてるような自意識過剰もくすぐられるが、カメラの持ち味を引き出しやすくなったような気はする。
三脚にiPadを据えて使うというのは、思ってる以上に楽しい。
今日の時点では、強風下という最悪の状況でも使えそうだという確認をしただけど、iPadに入れてながら使うことがなかったアプリのfilmicproやmomentの出番が増えそうな気がする。
この二つのアプリは高機能で動画や写真の定番のアプリだが、短時間使っただけだけどバッテリーの減りがすごく早いので、そこを考慮に入れて撮影しないとあっという間にバッテリーが尽きるだろう。
わたしの場合30分くらいで20%減っていた。
三脚が、お得な買い物だったといえるかどうかはまだまだこれからだが、出だしは良好だと感じてる。
その一方で、ずいぶん遠回りをしたのかもとも感じてる、急がば回れとはこんな時に使うのかもしれない。