予想
予知
予報
予言
『予〇〇』と表現されるものはさまざまあるが、実際に何かが起きる前に、何かが起こることを、できるだけ具体的に指摘することで、当たることもあれば外れることもある。
地震警報のように、実際に地震が発生した瞬間に発されるものですら精度は100%ではないので、起きているにも関わらず予想が外れたと思われることもあるし、場合によっては地震でないものを地震だと捉えることもある。
天気予報のように、実際の気象状況を多方面から細かいデータで補足出来ていて、誰もが信頼していても決して100%ではない。
ましてや予知や予言のように、兆しすらあるとは言えないことに関しても人間は振り回される。
おもしろいことに、自然現象や天災に関しては予知や予言は難しくても、人間活動に関しては確率的に少し高くなるような気がする。
それは、人間の感情を煽り、刺激することで、行動がコントロール可能で誘導できるからだろう。
最近のトレンドとして、この予〇〇の確度を上げるために活用されている(or活用されようとしている)のがビッグデータ。
現在では、関係あるのかないのか不明なままに多数のデータが長期間取得され試行錯誤されているが、一般的にはビッグデータが得意なのは現在のところ負の動きを探ることのように感じられる。
そうなる理由は、その方が因果関係の立証が簡単なことと、危険や不安を煽るという意味で商売になりやすいからだと感じられる。
医療や介護の分野で取得されるデータというのもある。
従来の高血圧診断基準より低い血圧値から心不全や心房細動のリスクが上昇 200万例の日本人のビッグデータで明らかに
今回の研究は、後ろ向きの観察研究であること、レセプトの病名にもとづいて解析していること、JMDC Claims Databaseに含まれる主な対象が中規模以上の企業に勤務するビジネスマンとその家族であることから、選択バイアスがある可能性があるものの、研究グループは「研究を通して、広く一般に用いられている従来の高血圧の診断基準(140/90mmHg以上)よりも低い段階から、心不全や心房細動のリスクが上昇する可能性が示唆されたことは、日本を含む先進国で増え続ける循環器疾患を予防するための足がかりになると考えられます」と述べている。
※太字にしたのはわたしで記事は太字ではない
取得データは約600種類。1週間後に病気が発症するリスクを予測するシステムも開発中だ。
人体に関しては、健康増進やパフォーマンスアップという目的のためのビッグデータの活用は再現性は低そうな気がする。
大谷翔平さんと同じ生活やトレーニングをしたからといって大谷翔平さんと同じどころか近づくこともできないのは容易に想像できるが、暴飲暴食で怠惰な生活をすると誰でも確実に健康を損なうことは簡単にイメージできる。
コンビニが生活に定着し、一部の商品に関しては流行の発信現場にすらなった背景にはおそらくビッグデータを取得しているposシステムが無視できないはず。
便利かもしれないが決して安いわけではなかったコンビニは、ビッグデータの活用で、行けば欲しい何かがあると思わせることに成功したのだ(と、私は感じてる)。
さらに、公共料金の支払いや宅配の依頼が可能になったことで、買い物以外での利用も増えたことで『とりあえずコンビニに行けば何とかなるんじゃないか』という意識付けにも成功したはず。
小売をリードしてきたコンビニだが、現在は岐路に立っていると言われて2年くらい経つ。
コンビニエンスストア業界の成長モデルが行き詰まっている。日本経済新聞がまとめた2019年度のコンビニ調査では、店舗数が1981年度以降で初めて前年を割り込み、売上高伸び率は過去10年で最低だった。大手各社は従来の大量出店方式は限界とみて、画一的な店舗づくりの見直しや省力化といった事業構造の転換に動く。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63045330V20C20A8TJ2000/
ビッグデータの活用が上手だったコンビニだが、他の小売との間では差別化に成功したかもしれないが、コンビニ間競争では同質化に終始していたし、スーパー等も価格優位で立ち塞がっているだろう。
日本でビッグデータというワードが注目され始めた時期が分かるかなとGoogleTrendsで見てみると、
時期で示すと、2011年の夏前から急にグラフが上昇に転じ始めてる。
間違いなく東日本大震災が関係してるはずで、日本ではこの時期を境にガラケーからスマホへの意識の切り替えが進んだことともリンクしてるはず。
ビッグデータが注目されるようになって10年が経つ時期が今なのだ。
10年一昔。
おそらく、これまでのビッグデータと、これからのビッグデータは質的に違ったものになるかもしれない。