未来を描くことは拡大をイメージすることだったのが昭和ならば、令和は縮小をイメージすることになるのかもという話。
少子高齢化といわれて久しいが、将来人口の減少が始まるという声は30年前からあった。
実際に減少し始めた元年は2005年といわれるが、そうなる兆候は出生数の減少が続き始めた頃から指摘されていた。
しかし、日本での都市計画やビジネスは拡大を基調としたものから修正されることはなかった。
最近一部でコンパクトシティとしての富山市が注目されている。
人口減少を踏まえて都市計画のコンパクト化を図りながら成長も見込める都市計画の中核に電車を活用したのだ。
15年前の2006年4月29日、富山地方鉄道富山港線が開業した。JR西日本富山港線を改良・路面電車化した路線であり、富山市によるコンパクトシティ構想の中核を担う。当初は富山ライトレールが運営し、2020年に富山地方鉄道と合併。同年3月21日より富山軌道線との直通運転を開始した。 pic.twitter.com/HO0giPEkbi
— 花見 友紀(T.Hanami) (@hanami_t) 2021年4月28日
富山市は、理想とする成功モデルとされている。
人口が減少すると、拡大基調の中で整備されたインフラである、道路、橋、水道、下水、その他諸々の維持管理が困難になる。
だから、必要最小限のインフラ整備で済ませることができるかできないかは、ほぼすべての日本の地方自治体にとって重要な課題になる。
特にコロナ禍で住民に独自の給付を実施した自治体の中には、気が付いたら財政再建自治体寸前という自治体がいくつも当初の予定を超える勢いで増えてるらしい。
そうなると、築いたインフラが重荷になるのだ。
具体的には、都市の中心部から離れれれば離れるほど、平地より坂のある土地ほど負担になる。
人口拡大、世帯数の増加を見込んで都市から郊外に拡大し続けた各種の開発が負の遺産になるのだ。
富山市は、そういうことを見据えて電車という先行投資をすることで無用な拡大を抑制し、その後の別の余計な出費を大幅に抑制できているらしく、今更ながら富山市に見習おうとする自治体が増えてるらしい。
これ以上の都市計画の拡大を望まない自治体は、開発できないようにするために市街化調整区域へ用途変更する土地を増やしている。
そんな自治体の対応は、ビジネスを拡大させたい側からすると嫌がらせや自治体としてのやる気のなさに見えるかもしれない。
「市街化調整区域内」
— 菊水俊賢 (@kikusuishunken) 2021年4月12日
北九州市は山の多い地区です。そこで北九州市は災害に強い街としてコンパクトシティを目指しています。しかしその背後で、自分の故郷が奪われるのでないかとの不安も付き纏っています!!
詳しくはYouTubeで。 pic.twitter.com/cLcghUTQZf
コンパクトシティもいいかもしれないけどそういう都市計画で市街化調整区域に指定されて自分の土地なのに建物も建てれず新しい商売も出来ない現状も考えてほしい。新しい土地を探してくださいってかんたんに言わないで欲しいのよね
— minami はなあそび (@fieldcanvas) 2021年4月1日
どこのエリアも、立地適正化計画が作成され市街化調整区域(34条12号)の農地転用が規制入り建築許可取れなくなってきてますよね。コンパクトシティを目指すって同じ事をいうけど、市街から離れた場所がますます荒れる。街づくりってこんなんでいいのか。 #不動産投資家備忘録
— ぜにた@不動産投資/FIRE間近の会社員 (@zenitasou) 2021年3月4日
これからコンパクトシティというコンセプトは当分続くだろう、日本では。
これは、拡大は目指さずに縮小を目指すということ。
縮小するけど、より豊かにを、追い求めることへのシフトが起きるのだ。
ベクトルが変わることであり、パラダイムシフトが起きることでもある。
立地適正化計画とはコンパクトシティを見据えて国が自治体に策定を求めたものだったようだがかなり不勉強。公約の片隅にこの計画の見直しとあったが、その内容はわからず。他の公約の箇所に市街化調整区域について言及しているのでその部分に関係することかと推測段階。
— アザミ嬢 (@8RQMlc9j2M3rbpa) 2020年11月11日
去年の11月終わり頃に、勤務先のある行政が地区毎に住民説明会を開いていました。
— まいんど+ (@mind1972) 2020年1月14日
市街化調整区域の人は市街化区域へ移って下さい、と言う話。また、同時に洪水ハザードマップに色塗りされている危険地域の方も安全な市街化区域へ移って下さい、との話でした💦
これぞコンパクトシティ構想そのもの💦
コンパクトシティ化の推進に当事者として直面する方の思いは複雑だろう、それは資産や財産だと信じていたものを負債だとされるようなものだから。
このような流れに乗るのか、それとも抵抗するのか、まさに見識が問われている。