違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

その人は本当に金持ちなのか?

テレビで、短期間に何度も強盗目的での侵入をされた家が報じられていた。

 

犯人はその都度捕まっているので、全て別人が行なっているのだ。

 

何度も次から次に狙われる理由は、ネットの掲示板に「あの家には現金で数億円がある」と書き込まれていたかららしい。

 

防犯カメラに映った犯人の映像も流れていたが、ど素人丸出しの5人組で防犯カメラがあることにも気付いてない様子。

 

元刑事の解説によると、おれおれ詐欺と同じ構図で、黒幕に集められた実行役で、互いに初対面で何の計画性もないことが見て取れると言っていた。

 

この事件は、ネットに書き込まれた嘘情報に端を発しているのだが、このような犯罪者だけでなく私たちも真偽不明な噂に振り回されることは珍しくない。

 

噂に信憑性を加えるのは、生活態度や所持品や何気ない行動からで、『あの人は金持ちだとか、あの人は貧乏人だ』とゲスの勘繰りには余念がないはずだ。

 

 

そういえば、以前は長者番付とか高額納税者番付というのが公開されてたなと思い出したが、調べてみると2005年までだったらしい。

 

やめた理由は複数あったようだが、その一つに億万長者リストとして犯罪者に狙われやすいというのがあったらしい。

 

 

高額納税者の公開が中止になったことで、億万長者をターゲットにしようと思うビジネスや犯罪者は、独自の嗅覚で自分なりのリストを作る必要に迫られたはず。

 

高額納税者として名が公開されることは負の要素だけでなく良いこともあっただろう、一般人がどんなに頑張っても入手不可能な良い情報を得ることもあったはずだ。

 

高額納税者だからこそ世間から一目置かれたり、発言力や信頼信用を得ていたかもしれない。

 

同じ行動や発言をしても、ただの一般人だったら誰からも何の関心も示してもらえないことが、一種の偉人の言動として注目を得られていたとすれば、高額納税者として世間に知られなくなったことを不都合に感じた人がいても不思議ではない。

 

 

逆にいうと、高額納税者だという錯覚さえ与えることができれば、何かしらの恩恵が得られるはずだと気付く人もいるだろう。

 

2006年以降、高額納税者が発表されなくなってから芸能界には謎のセレブがよく登場するようになった気がする。

 

豪邸自慢、宝石自慢、愛車自慢、腕時計自慢、などなど。

 

これらの争いから一歩抜け出すために、自家用ビジネスジェットなども時々話題になってたことを思い出す。

 

金持ちの周りには、金持ちになりたい人が集まる、人徳に惹かれるわけではなく。

 

ただの憧れではなく、利用してやろうと思ってる人の方が多いはずで、おこぼれだけでも十分だと思っているかもしれない。

 

高額納税者が公開されていた頃の賢い真の金持ちは、金持ちだとは気付かれないように日常を過ごしていると言われていた、そうしないと変な輩が集まってくるからだ。

 

 

日本でスマホ普及が進み始めたのが、2011年の東日本大震災以降で、高額納税者の公開が行われなくなって5年経過した頃から。

 

その後のSNSや世間の空気と相性が良かったのがリア充自慢で、これ以降顕著に金持ち自慢が始まったように感じられる。

 

デフレや不景気の一方での金持ち志向は、バブル景気の頃の金持ち志向とは雰囲気や気分が全然違うはず。

 

 

現代は、金持ちになるためには億万長者の金を奪い取るのが最も手っ取り早いと思ってる人が多いのかもしれない。

 

だからこそ、ルーズな億万長者に関する情報が求められてるのかもしれない。

 

 

一方で、高額納税者に限らず他人の懐事情というのは案外分かりにくく、持ってそうな人が持ってなく、持ってなさそうな人が持ってることはよくある。

 

今も昔もお金に関しては、持ってる人は使わない人なのだが、使わない人は持ってない人と判断されるのが現代。

 

 

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お金がない人が本当に持ってないのは、人を見る目だと教えられる。