違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

増えてる名義貸し?

自分には関係ないなと思ったが、素通りできない記事があった。

 

 

マンション管理業務主任者、常駐義務を廃止 

 

 

この記事に対して、不動産業界の人々が一斉に名義貸しの幅が広がるのか、それとも狭まるのかと反応していて、改めて名義貸しについて思いを馳せてみた。

 

社会人経験が長くなると、怪しげな名前貸すだけでいいんだよという誘いを受けたことがある人は多いかもしれない。

 

わたしが受けた誘いの中で一番怪しげでわたしは参加しなかったことに、時期はバブル景気がはじけた後の96年または97年頃の話だったと記憶するが、同僚が担当する企業が予想外の黒字になり架空社員をでっち上げ給料として経費処理して節税をしたいということで、架空社員として名義貸ししないかと持ちかけられたのだ。

 

架空とはいえ、正規の給料(コミッション率が高いので自営業者として通用する)と架空の給料を合算した確定申告はしなくてはならない、当然そのための源泉徴収票も発行されるという話。

 

当時の本当か嘘かわからない常識として、士業の知人からも良く聞かされていたことに、確定申告で年収1500万円以下の人なんて税務署から見たら鼻くそみたいな存在だから何を申告してもノーチェックという話があり、それが前提になる、有る事無い事経費で申告して利益がないことにして名義貸し分の源泉徴収票で支払われたことになってる税金の還付を受けることが儲けになるというスキームの話を持ちかけられたのだ。

 

わたしは腰が引けて断ったが、わたしに話を持ちかけた同僚含めて名義貸しに参加した者は、数ヶ月後皆60万円から70万円の還付を受けたと喜んでいた。

 

自分の度胸のなさを少し悔やんだことを覚えている。

 

 

まあ、この話は論外としても、子供の名前で親が貯金通帳を作るというのも一種の名義貸しだろうが、これを咎める話は少ないだろう。

 

他にわたしが持ちかけられた名義貸しでおもしろいものには、通販の女性用化粧品の無料サンプルの申し込みもあった。

 

もちろん依頼してきたのは女性で、この女性は身近な男性に片っ端から頼んでいた、男性が申し込んでも大丈夫だからと言いながら。

 

断ったのは言うまでもない、下心もなかったし。

 

逆にいうと、下心があったらその程度だったらやったかもしれないと思う。

 

どちらも今と違って、ようやくPCが普及し始めた頃でまだまだアナログ時代の頃だった。

 

 

いつの時代も定番の名義貸しに、借金の連帯保証人というのがある。

 

合言葉は『俺(わたし)を信用してよ、絶対迷惑かけないから』。

 

 

 

出版されてる本の中には共著という著者が複数いるものがある。

 

この場合、その中の誰かは実質的には名義貸しという場合があるらしいとはよく聞く。

 

 

 

最近では不法就労の外国人がUber Eatsで働くために在留カードの偽造や名義貸しが増えているらしい。

 

 

熱海で起きた土石流被害は、人災である可能性が日増しに高くなっている。

 

施工に関係した業者だけでなく静岡県や熱海市の許認可や届出も今後問われるのは明らかだし、おそらく名義貸し等で真の責任者が不明となるような問題も絡んで実態解明が困難になることが予想される。

 

 

 

名ばかりの店長や管理職や責任者というのも広い意味での名義貸しに当たりそうだ。

 

映えを求めるのが流行だとするなら、名ばかりというのは需要が多いのかもしれない。

 

問題さえ起きなければ映えるから。

 

 

名ばかりの人が光り輝いているように見えてるかもしれないのが現代の特徴かもしれない。

 

 

あなたが妬んでるその輝きは、一皮剥いたら名義貸しによるものなのかもしれない。