わたしには全くピンと来ない話題が流れていた。
ポケモンカード「もはや投機対象」 高額転売目的か 9/25(土)
「もはや遊ぶものではなく投機の対象。必ず高騰する」。24日午後、中区のカード専門店を訪れた男性客(38)は打ち明けた。
そういえばと思い出したのが、昔は何かを盗む場合の動機はそれ自体が欲しいからが多かったなということ。
しかし、最近はそのもの自体には関心はなくても、その市場価値に対して関心があれば、盗む動機になる。
この場合、動機を構成するためにはもう一つ条件が必要になる。
盗んだものを捌くための流通市場へのアクセスが容易であること。
映画やドラマでありがちな麻薬を盗んで一攫千金を狙うような計画を一般人が立てても、仮に盗めたとしても流通市場へのアクセスはほぼ不可能。
欲しいのが金銭の場合、直接お金を狙うのが一番だが、セキュリティの向上に加えてキャッシュレスも増えているので、狙われるのはセキュリティが不十分で現金が動くところが狙われるようになることが多いが、仮想通貨の盗難のようにデジタル盗難もきっと増えてるはず。
大事なことは、換金流動性がある市場があり、そこに匿名性やロンダリング性があることだ。
さらに、個人特定の個人情報も重要になる。
広い意味でのなりすましを悪い奴は狙う。
携帯電話や銀行口座や免許証などを使って、アカウントの盗難もこの類だ。
本人にとっては特別な価値があるとは思えないものが悪い奴には価値があるのだ。
質屋や古物商や金券ショップというリアルな店舗が、フリマアプリやネット上の転売にシフトしているのは、アナログからデジタルへのシフトを意味するだけでなく、ロンダリング方法のシフトでもあるのだ。
このようなことを考え始めると、『俺(わたし)なんか何も持ってないのに』と思っていても、密かにロックオンされてるかもしれないと警戒心を忘れてはいけないという気になってくる。
常時警戒することは慣れるまではストレスだろうが、ルーティンになるとストレスにはならなくなる。