テレビ業界では視聴者層を次のように分類してる
という話はよく知られている。
・F1層 [Female-1] 女性 20~34歳
・F2層 [Female-2] 女性 35~49歳
・F3層 [Female-3] 女性 50歳以上
・M1層 [Male-1] 男性 20~34歳
・M2層 [Male-2] 男性 35~49歳
・M3層 [Male-3] 男性 50歳以上
・C層 [Child] 男女 4~12歳
・T層 [Teenage] 男女 13~19歳
※C1(4~12歳の子供)とC2(13~19歳の子供)で分かれる場合もある
※男性はMaleの「M」、女性はFemaleの「F」、
このような分類はCMという広告宣伝のために始まったが、エンドユーザーをターゲットにした消費者市場でもほぼ同様に活用されている。
男性、女性、子供、年齢層で分類する理由は、その年齢層の人のライフステージとしての生活パターンがほぼ似ているからという昭和の価値観の踏襲であり、その分類がいまだに当たらずとも遠からずとして通用してるからかもしれない。
これを踏まえて今朝早朝のラジオでやっていた話をしてみたい。
登場人物はゲストの大学教授(60代前半)、共にアラフィフの男性アナウンサーと女性アナウンサーの3名。
大学教授は、元官僚でその後市長を経験して大学教授になった方で知名度は全国区ではない方だが、視点が独特なので話はいつも興味深い。
記憶にある三人の会話を紹介、微妙に違ってるかもしれないが。
教授
『最近の学生はFacebookはやりません、そんな学生にビジネスを展開する場合に告知をどのように行うかと聞いたところ、ほとんどがTikTokを使いますと答えるんです、わたしはTikTokって意味不明で何がおもしろいのか全く分からないんですよ』
男性アナ
『わかります、わたしは先生と同じタイプです、短すぎますよね』
女性アナ
『わたし見ますよ、わたし若いんですかね』
男性アナ
『なに若ぶってんですか』
教授
『どういうのを見るんですか?』
女性アナ
『メイクのビフォーアフターとか、おもしろいんですよ』
男性アナ
『短すぎて、メイクのポイントとか肝心なところわからないでしょう?』
女性アナ
『細かいところはわからなくて良いんですよ、雰囲気がわかるだけで十分なんですよ』
男性アナ
『わたしはダメですね、見るならYouTubeで詳しくみたい』
教授
『最近の学生はYouTubeも見ないんですよ、長過ぎるって言うんですよ』
教授
『天才少年と言われる小学生がプレゼンをする場合、もうパワーポイントなんて使わないんですよ、シンプルな手書きの絵や写真を使って自作でやるんですよ』
と言って紹介していたのがその小学生が高純度化学研究所にプレゼンしたこの動画で、時間は18分あるが複雑な展開は一切ない。
デジタルネイティブということばを聞くようになって久しいが、まだ何も分からない赤ちゃんの時から横にはスマホがある生活をしているのが今の小学生なのだ。
そういう子からすると、20歳以上なんて30歳も40歳も70歳も80歳も皆同じ生きた化石にしか見えてない場合すらあるかもしれない。
小難しい理屈を展開するのは頭が悪い証拠とすら思われているのかもしれない。
言いたいことや主張したいことがある場合、短くまとめて表現する能力や、複雑なことをシンプルに簡単に表現する能力がより必要になるのだろう。
冒頭で紹介した分類とは全く違った分類も誕生してるのだ。
と書きながらも温故知新感も感じているのだ。
1995年にwindows95が登場したことで、出来る営業パーソンを気取る人はノートPCでプレゼンすることが流行り始めた。
しかし、挙績が抜群に良いのは冴えない感じのおじさんで、彼らの営業スタイルは手書き資料を使った紙芝居営業とバカにされていたが、客からの支持は絶大だったのだ。
ひとえに分かりやすいことと、単純だけど手間暇かかっていて使い回しではないことがお客にきちんと伝わるからだ、お客の質も良かったという幸運もあったかもしれない。
重厚長大から軽薄短小へというキーワードがあるが、これからはシンプルで分かりやすいということが重要になりそうだ。