苦しい時の神頼みといわれるように、苦しい時には人は神にお願いする習慣がある。
日常生活では神様なんてバカにしてるくせに、お参りする時は礼儀作法に気を遣ったりする人は多い。
そのギャップを埋めるための免罪符が賽銭だが、その賽銭額にはいろんな意味での本音が表れているいるはず。
2022年からゆうちょ銀行が硬貨の両替で手数料を取るようになったことで神社仏閣の賽銭文化がピンチだと言われるようになった。
氏子の減少などで神社の年間収入は減少しており…。
この中から神社の維持費や火災保険料などを捻出しているが、台所事情は厳しい。兼業をしながら神職として神社を守っている宮司も少なくないという。
苦しい時に神頼みしたいのは神社仏閣でもだとすると、一体神様や仏様はどこにいることやら。
最近では、神社仏閣でも修繕費を調達するためにクラウドファンディングを利用するという。
神社仏閣にとって、硬貨を見放した金融機関はますます当てにならない存在になったということかもしれない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/クラウドファンディング
(#歴史の節で解説したように、もともと欧米では書籍の出版という事業はクラウドファンディングに近い方式で行われることが多かったわけであるが) 日本でも明治30年代後半、出版社の丸善が『エンサイクロペディア・ブリタニカ』の第十版(全35冊構成)を出版するプロジェクトを立ち上げ、「予約申込金」方式で受け付け(あらかじめ「予約申し込み金」を、人々から払ってもらい、そのお金を使って)第一冊を印刷・配本し、あとは月賦で集金するという販売法を発表して申し込みを受け付け、実行に移した。
カンパや募金、大相撲の懸賞金など不特定多数から資金を集める方法は「クラウドファンディング」という言葉が日本で知られる前から行われている。
日本では(2000年開始の)ミュージックセキュリティーズの音楽ファンドが初のクラウドファンディングである、とも言われている。
日本では、第2次安倍内閣で策定された政策に沿って、「リスクマネーの供給強化」の手段の1つとしてクラウドファンディングを活用する施策が掲げられ、規制を緩和する金融商品取引法などの改正案が2014年(平成26年)5月23日に国会で可決成立した。
クラウドファンディングはサイトで運営されるものが中心で、その手数料は運営サイトによって違うが10%〜20%で、資金調達の手段としては銀行融資よりははるかに条件が良い、もちろん調達達成には一定のハードルが課せられるが。
逆に考えると、銀行にとっては目の上のたんこぶ的な存在になるだろう。
神社仏閣がクラウドファンディングを利用するという話を知ってしまうと神頼みの虚しさが心に染みるようになる。
しかし、捨てる神あれば拾う神ありとも見えてしまうのが悩ましい。
『捨てる』と『拾う』は表裏一体。