格差が拡大してることを伝える話は多い、特に所得に関しては。
最富裕層500人、昨年だけで116兆円の資産増 格差の大きさ浮き彫りに https://t.co/V5UK9exVTo
— cnn_co_jp (@cnn_co_jp) 2022年1月5日
世界の超富裕層1%、資産の37%独占 コロナで格差拡大 日本経済新聞 2021年12月27日
世界の上位1%の超富裕層の資産は2021年、世界全体の個人資産の37.8%を占め、下位50%の資産は全体の2%にとどまった。
所得に関係するような法則としては長らくパレートの法則が親しまれてきたが、その理屈がおとぎ話に感じるくらい現代は格差が拡大してる。
経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているとした。80:20の法則、ばらつきの法則とも呼ばれる。
パレートは所得統計を分析して、所得分布が安定的であり、時代によって変化しないという結論を出した。
個人的にはパレートの法則を否定するような格差が進行してるというよりも、格差の上位にいた人を一つの集合体とした場合、その集合体の中でもパレートの法則がさらに当てはまりだしたのだろうと思うとしっくりくるのだ。
パレートの法則は所得に関してのものだが、人間行動に関しても当てはまりそうでおもしろい。
別の例を挙げると、全国の高校の成績上位者が東大に天下を取ったようなつもりで入学してきても、入学後は自称優等生の半分以上は自分が並み以下だと思い知らされるはず。
プロ野球の選手のプロフィールを見ると有名選手は高校時代甲子園経験者が多い。
高校野球で甲子園に出れるのはパレートの法則の比率どころではない。
そんな甲子園で活躍が目立った選手がプロ野球入りするが、その中でレギュラーポジションを獲得できる割合に関してはパレートの法則は当てはまりそうだが、そのレギュラーを獲得できた選手の中でも年俸や人気や知名度ではプロ野球の人気が低迷してることもありさらなるパレートの法則が進行してるように感じる。
プロ野球に関して言うと、選手の格差以外にチームの格差もあるが、こちらは不思議なことに逆パレートの法則が感じられる。
昔はダントツで巨人だけが儲かっていてパリーグの球団に至ってはスタンドに観客がパラパラとしかいないことが珍しくない時代もあったのだ。
しかし、プロ野球を他のプロスポーツやアマチュアスポーツを含めてさらにエンタメと呼ばれる業界を加えて捉えると、冒頭で紹介した圧倒的な所得格差の上位にほんの一握りの人が君臨しているのと同じ状態が過去にはあったのだが、それがパレートの法則が当てはまるレベルに平均化されてるようにも見える。
事業としてビジネスとして儲かってはいても、圧倒的な独り勝ちではなくなっているのは、上位20%にいたはずの分野の下位80%への移行も起きているのだと感じる。
自分が上位20%にいるという自覚を持ってる人はさぞかし針のむしろだろう、いつ転落するかヒヤヒヤで。
それに比べると下位歴が長い私などは、気が付いたら中間なんじゃないのかなと心が穏やかでいられる。
パレートの法則という観点で人間社会の動きを見てると良い暇つぶしになる。