長生きしてると時系列での変化を身体も脳も覚えている。
アナログしかなかったところにデジタルが出現すると、新しいということは分かるが、同時に最初は大したものではなかったので、デジタルなんかダメだと思う。
やがてデジタルがアナログに使い勝手で追いついても、慣れ親しんだ方に一日の長がありやはりアナログを選択してしまう。
しかし、デジタルはアナログより劣るという体験を持たずにデジタルとアナログを比べると、単純に新旧の比較になり新しいデジタルを選ぶのが自然なことになる。
21世紀に入ると一気にデジタルへシフトする。
新しく生産されるものはほぼデジタルにシフトし、使い勝手も性能もデジタルが上回ったし、デザインの違いも際立つようになった。
デジタルを支える半導体の性能は18ヶ月で2倍になるといわれてきた(ムーアの法則)。
2000年当時のスペックを1とすると今では優に10000を越えるのだ。
ムーアの法則には限界があると言われ、一時は終了したとも言われたが最近また復権している。
Intel、「ムーアの法則は死なず、新しい時代に入る」。TSMC、Samsungとも協力
Intelは年次イベント「Intel Innovation」を開催している。9月27日の午前中(日本時間9月28日深夜)には同社 CEO パット・ゲルシンガー氏による基調講演が行なわれ、この中で製造戦略について説明し、「ムーアの法則は死んでいない、これからも進化していくが、今後は新しい時代に入っていく」とコメントした。
21世紀に入ると、選択肢にデジタルとアナログがあれば、よほどのこだわりでも無い限りデジタルを選択するのはごく自然なことになるし、そもそも選択肢ににアナログがあることが極端に少なくなっている。
このような環境で生まれ育った人にとっては、アナログしか使えない人は遅れた人であっても、アナログな処理能力が自分に馴染まないとは考えないはずだ、人間そのものはアナログな存在なのだから。
だからだろう、最近のデジタルはペンでする作業のようなものは高度にアナログ的なフィードバックが可能になっていて、そのことは高く評価されるので、他の分野にも拡大する可能性は大。
人間が使うためのデジタルは処理能力が高いことも重要だが、使い勝手においては高度にアナログ的な演出も要求される。
VRやメタバースにとっての関門は、アナログ的な快感をどのくらい演出できるかにかかっているように感じられる。