サッカー W杯でドイツ戦に勝利した後は、お約束のように開催現地で観戦した日本人サポーターのマナーの良さが相変わらずだったことが伝えられていた。
海外の人からすると、日本のサポーターのマナーが良いことは、いまだに日本には忍者や侍がいることと同義なのかもしれないのは、日本国内の自称サポーターやファンは決してマナーが良くないどころか社会の迷惑でしかない者の方がむしろ多いと知っているからだ。
4年に一度とはいえサポーターで現地に観戦に出かけそれなりの日数滞在する人は、よほど豊かで恵まれているだけでなく、4年間をこのために計画的に準備してきたような持続性のあるモチベーションの持ち主であることの証でもある、どちらが欠けても現地観戦は実現しにくいはず。
つまりお祭り騒ぎやバカ騒ぎがしたくて出かけているわけではないのだ。
サッカーが好きというだけでなく、選手と一体でありたいという思いの強さが動機にあり実現してるのがマナーの良さなのだ。
充実した生き方ができてるからであり、生き方の軸がぶれてないからでもある。
衣食足りて礼節を知る、という諺の意味を思い知るようでもある。
日本ではサッカーの真のサポーターの間には、試合後にはスタジアムに来た時よりもキレイにしてから帰るという考え方があるらしい、そしてその思いは日本人選手も持ってるらしい、どちらが先だったのかは知らないが。
一方で、日本の繁華街で自称サポーターが集まった後にはゴミの山が残るだけなのはサッカーに限ったことではない。
衣食足りて礼節を知る日本人は、きっと侍や忍者のような存在で、数はものすごく少ない絶滅危惧種でもあるだろう。
衣食が足りるとは、ただ単にお金持ちであるということを意味するものではないのは明らかで、それとセットで足るを知るも必要だ。
今回のサポーターのマナーの良さを伝える話を受けてのTwitterの反応には『衣食が足りてれば…』というものが多いが、その反応を見ていてむしろ足りないのは『足るを知る』の方だという思いを強くした。