何かを始める時に、モチベーションを高めることを自分一人で完結できる人がいる。
自分一人でと書いたが、もちろん外部の情報を参考にするのはありだ。
ただその情報の取捨選択は自分だけで行うということだ。
こういう人は実際には少ない。
そうではない人の中には、しなさい、やりなさいと言われること全般を拒否する人がいる、そういう人に限って自発的にやるのは、やってはいけないとされることだったり、他人が嫌がることだったりする。
この種の人は、絶対数は多くはないかもしれないが意外な影響力を発揮することが少なくない。
そして最も多いのが、したいと思うことに関しては誰かに背中を押して欲しいと思う人で、したくないことに関しては背中を引っ張って戻して欲しいと思うような人だ。
背中を押したり引っ張ったりするのは人だけでなく情報もありだ。
背中を押したり引っ張ったりする人や情報は、背中を押すことや引っ張ることが目的。
結果、世の中に広がる人間関係や情報は発信者に都合が良いものばかりが発信されるようになる。
人間関係も情報も双方向性が強いので、無自覚で無意識の双方向の依存関係になる。
関係は深く互いに影響し合うが、そこには信頼関係などはなく、お互いに役に立つか使えるかなど、利用することだけが関心事になるが、その自覚は薄い。
利用しようとする者は利用されることは嫌がるので、この関係性は対立的なのだが、自発的に判断しないので意外なほど長続きする場合が少なくない。
人間関係も情報も年々陳腐化の速度が上がっている。
それだけ背中を押して欲しい人が増え、それ以上に背中を押したい人が増えているのだ。
新年度の始まりとともに、気分を新たにまた同じことが繰り返されるのだろう。